Archive for the 'ニコニコ動画' Category

最近のニコニコ動画論にぼんよりと思うこと

正直に白状すると、最近は以前ほど没頭してニコニコ動画を見てはいない。いや、比較的に言うと結構見ているんだろうけれども、ランキングや掲示板をチェックして今の流行をばっちりキャッチというウォッチの仕方はしなくなってきた。体力的について行けないとか、マイリスト数ランキングのあの独特な空気にもういいや感を見てしまったとかそんなところで。
個人的お気に入りタグの巡回を基本として、はてなブックマークで注目の動画をのぞいたり、たまにランキングを眺めて全体の傾向をつかんだり。
それはそれで十分に満喫している気はするな。

何かというと、ニコニコ動画にあがっている動画をほぼオールレンジで閲覧するのは無理になったということ。去年の今頃はまだなんとなく全体像が把握できていたような気がする。

2007年秋のあたりはいろんな人の「ニコニコ動画論」を読んで回るのが楽しかったのだが、最近はなんか違ってきているような感覚がある。大上段でばっさり系の記事ほど気持ち悪いズレを感じていたのだけれども、なんとなくわかってきた。
自分が見ている(知っている)動画のジャンルのみで「ニコニコ動画」という全体を語ろうとしているからじゃないだろうか。
「ニコニコ動画=権利動画の無断転載」とか「ニコニコ動画=アニメネタMAD」とか「ニコニコ動画=素人のつまらない動画でくねくねするコミュニティ」とか。なんか、特定のジャンルだけを取り上げてそれで概論を語ろうとしてはいまいか。その手法は褒めるならともかくけなすには向かないと思う。

なんつーか、ニコニコ動画も人が増えました。増えすぎました。
あまりにも人が増えて、2ちゃんねると同じ状態になっていると思う。つまり、ありとあらゆるタイプの人間が自分の興味があるところに通っている状態。プロもいれば、専門家もいる、アーチストもいればクリエイターもいる。映画やアニメだけじゃない、「料理」タグにもその道のプロが潜んでいるかもしれない。だからこそ面白い。
それを、ステロタイプで決めつけてざっくり批判すると、こっそり楽しんでいるどっかのだれかを攻撃することになるかもしれない。芋洗いに石をなげるようなもので。

2ちゃんねるの場合は「板」というセグメントがあって、それぞれにまったりとやっている。どっかで集団ヒステリーを起こして問題視されたとしても「板違い」ということで関係ないねと気にせずにいる。この構造が多種多様な人たちを許容するうまい仕組みになっていると思う。
では、ニコニコ動画はどうかというとこのへんがちょいと危うい。「板」に相当するのが「タグ」によるクラスタ(コミュニティといっても良いかもしれない)何だけれども、基本フリーダムでシームレスなので完全に分離してはいない。また、ランキングの存在が他クラスタからの視聴者流入の可能性を生み、セグメントとして機能はしていない。
カテゴリータグは1つしかつけられない特性上セグメンテーションの機能を強めに持っているけれども、壁ではないよな。

そういったタグによるなんとなく存在するクラスタと、でもやっぱりシームレスな見通し感がニコニコ動画の良いところである。でも、より一層の大衆化と人員の増加を目指すのならばなんらかの分割を考慮した方が良いのかもしれない。
ユーザーの方でタグによるコミュニティ分類化をちょいと意識するだけでもだいぶん違うとは思う。だから「ほにゃららタグオフ会」なんてのがもそもそと出てくるかもしれない。

または、カテゴリタグの定期的見直しや2階層化なんかもあっても良いのかも。
結局「作ってみた」系はカテゴリタグ化されなかったので、「ニコニコ技術部」はどこに入るのか中途半端に不明なままなのよね。「科学」か「ニコニコ動画講座」を想定されているのかもしれないけれども、単に工作の成果物提示だとどちらでもなかったり。初音ミクでBGM歌わせると「音楽」にカテゴライズされたりして、それもまた違わないかとか。
わたあめの人ことAYUMU氏は黙々と「その他」タグをつけていたりするし。
まあ、「作ってみた」も「ニコニコ技術部」も1000〜2000個程度の弱小クラスタなんでその他扱いでもしょうがないところですけれどもね。
ちなみに「作ってみた」はフィギュア作成やクラフトといった工芸系が多くて、ニコニコ技術部は工作やソフトウェア作成といった工業系が多いタグなり。



はちゅねポシェット

あの業者さんの新作が来た模様。

この中にでてくるポシェットをこないだの Make: Tokyo Meeting で「うっかり」置いて行かれたので、今私の手元に一つあります。うへへ。(単なる自慢)
dsc06281.JPG

なるほどー、新しい技を導入したと言っていたのは昇華型インクだったのね。
昇華型インクと言えば、マグカップの作成は基本ですね。



Make: Tokyo Meeting 無事終わりました

てなわけで、今日はMake: Tokyo Meetingでした。展示、一般を問わず参加された方々はお疲れさまでした。
nicomakedesk.jpg

ニコニコ動画を見ている人でも一般視聴者の方々が多くこられるのかな?と思っていたのですが、意外や意外ニコニコ技術部タグに動画投稿をされているあんなひとこんなひとが次々にいらっしゃいました。一般視聴者とMakerが半々くらいだったのじゃないかしらん。
「あの動画良いよね」「悔しいよね」とか身内で話しているとその人が実際に挨拶にやってきて、俺ら動揺しまくりとかそんな一日。
dsc06271.JPG
これは業者がやってみたで有名な、あの社長さんから手渡しで頂いたあのマウス。

今回うけた質問からちょこっとFAQ。
Q: ニコニコ技術部の人ってニワンゴの中の人なの?
A: ちがうよ!全然ちがうよ!

つか、ニワンゴの中の人から名刺もらえるとは思っていませんでした。
投稿数800に満たないタグの作者らにご配慮頂き感謝致します。

んで、私の方は先日からちらちら臭わせていたオリジナルアルバムのCD-Rをひっそりと持ち込み、有料100円ほどで頒布させていただきました。
album_jacket01.jpg
時間的制約から 9枚しか焼けなかったのですが、全てお買い上げいただけましたありがとうございます。
数日以内には同等の品をダウンロードできるよう用意しますので、お買い上げの方はご了承ください。そうでない方は今しばらくお待ちください。

他にもいっぱい書きたいことはあるのですが……、疲れた、ネル



Make: 擬人化のようなもの

「Make:にも萌えキャラが必要なんじゃないか?」という台詞を私たちは聞き逃しませんでしたよ?

ようやく完成。



踊る、シュレディンガーのぱんつ

すっきり見落としていたのだけれども、拙作「シュレディンガーのぱんつ」に合わせて踊るMikuMikuDance PV 動画なるものが投稿されていた。

あまつさえ、もう一つ。

ありがとうございます、ありがとうございます。
変な歌ですみません。

過去の関連記事:「シュレディンガーのぱんつ」をカラオケで歌おう!



たまには振り返ってみようか

「ニコニコ技術部はこの人(不在通知P)が発祥か?」というコメントを貰うことがある。
これはその様でいて実はちょいと違う。
私の記憶している限りなので正確さは欠くのだが大体次のような流れだったと思う。(覚えている人がいたらフォローよろ)
9月の初音ミクブームまっただ中、突然独自路線で初音ミク(というかはちゅね)の動画を作成した人がいた。
初音ネギふり時計のひとである。

これを見て迅速に反応動画を作成したのが私とメトロノームの人。


この頃は「ニコニコ技術部」というタグはなく、これら工作系動画は「初音ミク実体化計画」とかいったタグがつけられたりしていた次第。
この工作系ムーブメントにいかにティンと来たかは2007年9月30日にも書いている。最初の動画から1週間もたっていない時に書いた記事だけれども、そのときの勢いがまさか今のニコニコ技術部にまで繋がって行くとはこのとき思っても居なかったですよ。
実のところ、これ以前にも「フィギュア作るよ系」は存在していたので、それとは違って工作といってもキャラクターグッズっぽくないなにかで萌えキャラ系アイテムを作るみたいなところが新しい流れの方ですな。
で、みんなで色々作って遊んでいたときにやはり実体化計画の一つである「初音ミク 実体化への道?」が投稿されたのだけれども、この動画に初めて「ニコニコ技術部」というタグがついたのだと記憶している。

なんでそんな事を覚えているのかというと「ニコニコ技術部」というタグがうらやましくて嫉妬していたから(笑)。まあ、そのうち自分の動画にもつけてもらえるようになってほくほくなわけですが。
一つタグが決まれば古い方の動画にも伝播していくので、今となってはどこが発祥かは実はわからないのです。
でもまあ、流れとしてはこのへんだよねというのは確かかと。そしてこの直後、青森の人が参戦してニコニコ技術部は独自の盛り上がりを見せていくわけです。
んや、それ以前は存在してなかったのかというとそんなこともなく。タグが固定化しないだけで、ぱらぱらと技術系動画のコロニーはありました。

さて、そんな頃の事を書いた記事を眺め返してみると意外に面白く。半年しか経ってないのに初音ミクブームは偉いことになったモノだなあと感慨深く。
例えば、初音ミク発売直後にあたる2007年9月3日の記事では「次に欲しくなるのは自由に踊るアイドルだろう」と書いていたが実現には半年かからなかった。
私が一番最初に初音ミクに言及したのが2007年8月16日で「ヴァーチャルアイドルというのは提供されて存在するのではなく、ユーザーの手によってなんとなく発生していく」と、ヴァーチャルアイドルと初音ミクをセットで扱っていたりする。
書いた本人でも読み返していて面白かったので、さらにさかのぼってMEIKOを買ったころの記事を掘り返してみる。これが2005年12月13日の記事と2005年12月15日の記事。「多少歌唱力に難があっても気にならない様なボイスを用意すれば良いんじゃないか?」とか「声には「デフォルメ」というものがほとんど存在しないんだよな。そこが確立していく必要はあるかも」とか書いてあって笑う。

未来は意外と遠くなかったんだね。



ヴァーチャルPPPH

”アイドルマスター Live For You!” を購入したのでもそもそと遊んでいた。
アイドルマスターはアーケード版もコンシューマー版も中途半端にしか遊んでいないため、実のところそんなにディープではない。面白いというかこの手のゲームとして良くできていると評しているのだけれども、いかんせん「時間を費やすことが前提」なゲームは最近敬遠ぎみになっている次第。
だからL4Uの方が合っているかなーとか思っていたのだけれども、そうでも無いことに気がついてみる。これはこれで別物だ。
IM@Sはアイドル達とのコミュニケーションを楽しみながら育てていくゲームなので主役はキャラクター、アイドル達である。L4Uはステージの部分を取り出した形なので、歌とステージ(踊り)がメインとなってしまいキャラクターの魅力がさっぱり入ってこない。惜しい。
なんつーか、どっちか片方では駄目で「両方買え」といった感じなんではなかろうか。

音ゲーは苦手な部類なのでEasy(かけ声)で遊んでいた。
この親衛隊(古い?)になってかけ声をかけまくるのがどうにも心地よくて仕方がない。ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!フゥーフゥーフゥーフゥー。
ちと複雑なパターンが出てきたなー押せるかなーとか一瞬思ってもそれが実はPPPH(ぱんぱぱんひゅー)だとわかると後はノリノリである。
試しに難易度の高い楽器演奏パターンも試してみたけれどもこれはだめだ。難しいというのもあるけれども、それ以前にプレイしていて楽しくない。音を鳴らしてもステージとの一体感になり得ないのだ。
これをプレイしているときは本当にライブ会場でアイドル達を応援しているファンになり切るのがミソである。
そういった意味で、ニコニコ動画にあがっていたテレビの前で踊りながらプレイする姿はかなり正しい。大なり小なりこんな感じになるものだ。

つまりはヴァーチャルPPPHを行うためのソフトなのである。

L4Uはニコマス動画のための製作ツールという声もあるけれども、それはそれで間違っていない気がする。多くの人が踊りを見るために使うステージビデオ視聴ではついに歌詞が消せるようになったし。
そんなステージビデオ(リプレイ動画再生)を眺めていてふいに気がついた。Easyでかけ声を選んでいると、どんなに外しても間違ってもゲームオーバーにはならないのだ。つまり、ゲームとして流れてくる譜は一切無視して俺プロデュースのかけ声を作ったとする、するとそれはビデオでちゃんと流れるのだ。
カッコイイ俺アレンジかけ声をみんなで作って見せ合うと言うこともできるのか。ナムコ、恐ろしい子。
とか思ったらかけ声差し替えMADが既に作られていた。方向性としては間違っていないのか。

一応音ゲーなので上手くいくと会場が盛り上がって、失敗すると盛り下がるという事になっている。けれども、プレイしていてイマイチその盛り上がりが伝わらないところが物足りない。
なんでもの足りないのかと考えたのだが、そうか先に以下のニコニコ動画を見ていたからだ。

画面にコメントが流れないので物足りなく感じていたんだよ。
いやあ、コメント弾幕の威力はもの凄いね。

ニコニコ動画でなぜコメント弾幕なるものが張られるんだろうと考えたことがあるのだが、この時の俺的結論は「PPPHをコメントで行っているのだろう」というものであった。
単なる感想を超えて場を作り出すものとしては、ニコニコ動画のコメントとPPPHは同じものなのだと思う。
そして、そういったライブを盛り上げる技術は今コンピューターやネットワークをつかってヴァーチャルに行われるようになったのだ。
エモーションの共有と同期の事例として、十分に興味深く見れるのではないだろうか。



ニコニコ動画をプレゼンに使うという技

はてブ経由で「ユメのチカラ:技術は会社のものではない。みんなのものだ。社内セミナーをニコニコ動画(RC2)で公開するまで。」なる記事を読む。
ミラクル・リナックスのCTOである吉岡氏が野村総合研究所(NRI)でプレゼンを行った動画をシェアするためにニコニコ動画にうpしたというお話。
これをうけて「さすがオープンソースだ」的な声が上がっている様子。

そんな空気にライドするというか、ついでなので私の方の事例をネタばらし的にやっとこうかな、と。
プレゼンをニコニコ動画で公開ではなく、ニコニコ動画そのものをプレゼンに使うと言うことについて。

私はソフトウェア会社に勤めるエンジニア(プログラマ)なのだけれども、そういう技術系の会社だと社内で技術屋がお互いの技術や知識を共有して全体的なレベルを高めようよといった話しが良く出てくるものだったりする。今の会社でもそういうのがあって、有志がぱらぱらと集まって適当に勉強会なるものを開き最近勉強した事を皆に広めたり自分の得意分野を説明したりしている。
でまあ、そろそろ私の出番ですかねっ!ということで、そのころ個人的に没頭していた電子工作に付いてのプレゼンを行う事になったのです。電子工作といっても、マイコン電子工作は組み込み系開発のファウンデーションな部分であり、ソフト屋として是非とも押さえて貰いたいと思ってのこと。

プレゼンにおいて実際に作った成果物を動作させて見せる事が、なによりの説得力を持つのです。
とはいえ、割と適当な工作物なので本番で一発動作するかどうかよくわからないものです。というか、動作させて見せるための環境を整えるのが結構面倒だったりするのですな。
そこで考えた。予め動作している様子を動画に撮っておいてそれを見せれば良いんじゃね?と。
そこでさらに突き詰めて「どうせならその動画をニコニコ動画にうpしよう」と思い立った次第。
「こういうのを作りました」と動画を見せて、みんなの気を引いた後にその中身についてねっとりと解説するという作戦。そのときの動画がニコニコ動画にあるものであったら、どう面白いか。

で、そのときに投稿したのが「自作ハードでインベーダーゲームを作ってみた」という動画。

元々「コメを噛め」の方で細々と作成していたものだけれども、それが完成したところで動作している様子をニコニコ動画に投稿し、社内では勉強会にて制作に必要な技術の解説を行った。

プレゼン時にニコニコ動画上で再生して見せるわけなんだけれども、そうする理由はやっぱり視聴者のコメント。技術屋同士だと割と淡泊に見てしまうところなんだけれども、ニコニコのコメントは一般視聴者の客観的な視点が反映されるので「ここが面白いのか」「ここが凄いのか」といった気づきがそこに現れやすいのですよ。また、プレゼン前に行うことで場の空気を一気に高めることもできる。
場内で笑いが起こったタイミングで、画面の上を「wwwww」が横切った時には心の中でガッツポーズをとったものですよ。ニコニコ視聴者と、場内が場所と時間を超えてシンクロした瞬間だから。
このときはコメントが存在していて欲しかったので、プレゼンがある2週間くらい前にニコニコにうpしある程度のコメントが付くのを待っていた。確か、900視聴数の60コメントくらいはもらえた状態でプレゼンしたはず。(その後も再生数は伸びていきました、ありがたや)

ニコニコ動画をプレゼンに用いる利点は、コメントという客観的な感想とプレゼン内容が同時に見てもらえる所にある。あまりにも客観的すぎてネガティブコメントや荒らしが付くリスクも多いけれども、それもまた事実としてプレゼンできるだけの度量が必要かもしれない。
コメントは一般視聴者による素直な感情なので、マーケティング的要素も十分に含まれるだろう。
もっとも、プレゼン前提の動画だと「おもしろくもなんともない」ものになってしまう。ニコニコ動画に投稿するには、その動画自体が面白くないとならない。(まあ、そのへんのジャッジもコメントがしてくれるわけですが)
だから見て楽しい動画にする事にもいくらかは気を遣った、はず。

この事例では、電子工作成果物が個人で作成したものだったのでその技術的内容を会社内でプレゼンしたら、成果物をニコニコ動画で自慢したり、ブログでソースコードを配布したりと一粒で四度くらいおいしく利用できている。けれども、会社の技術を共有しようとか、お金が絡んだ物を応用しようなるとやっぱり色々な問題が発生するので難しいところかもね。

ニコニコ動画への投稿自体はお金にはならないのだけれども、私自身は視聴者のみなさんからお金では買えない物を沢山頂いている次第。感謝感謝。



でた!不在通知P作品のランキング動画


すいません、私が自分で作りました。
こないだの「シュレディンガーのぱんつ」でニコニコ動画への投稿が50本に達したので、なんかまとめておこうかと思った次第。

マイリストでも良いんだけれども、自作品のカタログとしてランキング動画をつくるというのはいかがかしら。
「もっと評価されるべき」のお言葉を良くいただくのだけれども、底辺に近い位置の中堅として埋もれているままというのも嫌いじゃなかったりするのです。ひっそりと。



理系はニコニコ動画でヒーローになれるか


聞き手を選ぶ馬鹿歌「シュレディンガーのぱんつ」を先日作成した。
尻Pこと野尻抱介氏にもウケた様なので、まずは良し。
尻Pのやりとりは「野尻抱介P改め尻Pによってミクのパンツが新たに提唱されますた」を読んで笑っていた。その後VOCALOIDパンツスレ(笑)で「誰か曲作れ」とか書かれていたのを見て、んじゃちょっくらやってみるべえかと1日で作成した次第。

「シュレディンガーのぱんつ」自体はぱっとした思いつきで作ったのだけれども、それ以前から「シュレディンガー音頭」をVOCALOIDに歌わせてみたいという思いと、仕込みはあったのよ。
歌謡曲を始め色々な歌がカバーされ創られていくのを眺めつつ、そこに理系のための理系ソングを投入できないかと狙っていたのです。そのためのネタとして、頭にあったのが「シュレディンガー音頭」をVOCALOIDに歌わせるというのと、抵抗カラーコード数え歌の二つ。
けれども「シュレディンガー音頭」はまともなメロディが存在していなくて、拍子も適当な手拍子のみという状態なのでオリジナルとは違った形で改変、作曲しないと物にならない状態。抵抗カラーコードのほうは「岸恵子(黄色の4)」とかいつの時代だよそれといった語呂が多く、現代風にアレンジするのが難しくてくじける。
なかなか難しいなあといったところで半分オリジナル、半分ギャグ、でもちょっぴり理系テイストといったバランスで「シュレディンガーのぱんつ」といった歌に落ち着いた次第。そんなにつっこまれなくて、みんなノって馬鹿コメントしてくれているのがうれしいのです。

「組曲『電子工作』」とかを見ていても、ニコニコ動画には相当の理系やエンジニアが潜伏しているものだなあと思う。そりゃ、あれだけ人がいれば当然なのかもしれない。
しかし、それら理系な方々はニコニコ動画で自分の才能を発揮できているだろうか。
ニコニコ動画に限らず、大抵のコンテンツでウケる要素というのは「音楽、映像、それらを絶妙にMIXする手腕」といった所である。私個人は「音楽>(映像=MIX術)」で、音楽が最も強いと思っている。なぜなら、音楽が良い動画はそれを聴くために何度も訪れる事になるからだ(=リピートが多く、再生カウントが伸びる)。
そのへん私は音楽制作にちーとコンプレックスというか苦手意識があって……というのはどうでも良いから置いておくか。
んでまあ、ウケる動画というのは音楽と映像が必要なわけだ。当たり前なようだけれども、それを用意するのは容易というわけではない。特に、理系やエンジニア方面に傾倒している人には苦手意識を持っている人も多いんじゃなかろうか。
それを強く感じたのは「Excelで長門有希」を観たときだった。

これの解説編で作者は「絵が描けないからコンピュータに書かせた」と述べている。絵描きに対する痛烈なコンプレックスと、プログラマである自分にできることという開き直りで作られている。果たせるかなこの動画はそれなりに話題を呼び再生数を伸ばす事となる。
その様子を見てじっとして居られなくなったのがその他エンジニア達である。「Excelで長門有希」に続けとばかりに、Wordで絵を描き、IEでドット画を描き、CADでスライムをモデリングしまくった。このプチムーブメントは「○○で××」というタグの元しばらく繰り広げられる(現在はニコニコ動画講座タグに吸収)、もちろん私も参加した。
ソフトウェアエンジニアでもニコニコ動画で注目を浴びるうp主になれるのだというわずかな希望が見えた場面である。

割と短期で「○○で××」は鎮火してしまうのだが、私はその後も「多くの理系、エンジニアが日の目を見る」ことができる様な動画はどんなものだろうと言うことで細々と投稿を続けていった。
そしてやっぱり「初音ミク」ブームである。このキャラは本当に幅広くいろんな人の心を盗んでいったものだ。
音楽ができなくても、絵が描けなくても、自分にできることで「初音ミク」を楽しもうという人々も現れる。そしてそれらの人々は「ニコニコ技術部」というタグでグルーピングされることとなる。
これを書いている時点でホットなのは「ARミク」ですかね。

音楽ができない、絵も描けない、だから皆が喜ぶオリジナルコンテンツが作れないと動画投稿にコンプレックスを持つ人が多いんじゃないかと予測するけれども、実は貴方が持っている技で人を楽しませることができるのですよ。
ただそのためには、その技をどうみせるか、どうやると興味をもって観てもらえるかということをちょっとだけ考える必要があるのです。




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