Archive for 7月, 2011

00年代プレゼン資料寄せ集めリンク集

また最近はひっそり引きこもり気味に生活しているけれども、2000年代は色々とお呼ばれしてプレゼン発表をさせていただく機会が何回かあった。
そういったスライド資料は当Blogなどに張ってあるものの、時系列だと埋もれがちなものである。
そういったものを掘り起こす意味でここまでの一覧を作ろうというのがこの記事の目的。
いわばリンク集。
今回集めたスライド資料は SlideShare(rerofumiタグがおすすめ) にも置いておくので読みやすい方で利用してもらいたい。

■ 「PersonalFabとネットワーク時代の工作」
2010/07/18 ニコニコ技術部勉強会 NT川崎2010
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これからは物理的形状をネットワークで伝送できるようになるだろう。
その未来を作りだすのが自動工作機械なんじゃないかな、というお話。

■ 「アイディアを形にする技術」
2009/10/25 東工大ニコニコ技術文化祭
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すごいと言われているものは今の人々が理解できているものなのでそんなにすごくはない。本当にすごいものは現在の時点で理解ができないものである。
なのですでにあるものを踏まえるというのはわかりやすく伝えるために必要なものである。

■ 「不在通知P的あの楽器見解」
2009/02/01 ニコニコ技術部あの楽器ミーティング
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たぶんみんなは技術論に偏るから、プロジェクトとしてどうあるべきかを補強しておきたかったとかそんなの。

■ 「ゲーム開発をオープンに楽しもう」
2008/12/29 Homebrew BOF
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これまで資料を公開していなかったので初出の虎の子出し。
自作ゲームを敢えて Homebrew で作るとなにがうれしいのかとか。

■ 「ただしいケンカの売り方」
2008/10/12 ニコニコ技術部勉強会 NT名古屋
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ニコニコ動画の文化は作品制作の連鎖にあるとかそういうの。

■ 「キャラクター指向モデリング開発のすすめ」
2008/08/30 ニコニコ技術部勉強会 NT大槻
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ニコニコ技術部勉強会の第一回目ということで方向性が良くわからなくて悩んだ。
ハードとソフトのどちらにもできようできるプロジェクトマネジメントとして勉強会らしくオブジェクト指向モデリングを説明してみた。
よく間違われるけどオブジェクト指向プログラミングじゃなくてモデリングだからね。

■ 「MIDIフィジカルコントローラ」
2008/5/31 説明資料
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かなでPJ のアイディアシート。
プレゼンをしたわけじゃないけど、これを色々な人に見せてまわった。

■ 「オープンソース側から萌えへのアプローチ」
2004/9 オープンソースカンファレンス2004
[original] [SlideShare]
ライトニングトークの資料。
OSC2004 では「ぽえりな」発売直後だったので、KNOPPIX日本語版の須崎さんと一緒に1CD Linux のセッションをやらせてもらったが、そっちは特にスライドが無かった。
すでにあるプロダクトに擬人化キャラを付与するのではなく、最初にキャラクターやシンボルを作ってそれにプロダクトをつけていきましょうという提案。
この辺の思考は今に続いている。

■ 「ゲームとフリーとオープンソース、まとめ」
2001/2/21 オープンソース祭り01 秋葉原
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昔書いたコラム。プレゼンというのとはちょっと違うのだけれども、その後も振り返ったり読んでもらったりすることが多いのでまとめておく。
オープンソース祭り01 では「ランゲージ娘\0」のセッションをさせてもらったので、このコラムは冊子として配布したものにまとめがあったというもの。


By rerofumi in プレゼン   .::. (Add your comment)

キャラクターイラスト絵師のような声

ダウンロード音楽販売のサイトをうろうろしていたら「電車で電車でGO!GO!GO!れぼりゅ~しょん」なるアルバムが売られているのを見つけた。
寡聞にも知らなかったのだが、2008年秋頃に「電車で電車でGO!GO!GO!」の萌えポップカバーとして発売されたアルバムらしい。UFO子(うほこ)の「スペースインベーダーエクストリーム2」が2009年なのであのころのタイトーはそういった路線だったのだろう。
「電車で電車でGO!GO!GO!れぼりゅ~しょん」聞いてみるとなんだか癖になって気に入ってしまった。いかにもな萌え声なので受け付けない人も多そうだけれども、エクストリーム2の InvaderGIRL! と同じくよくできた楽曲にリズミカルサンプルなキュートボイスが心地よい感じ。

んでまあ、個人的にこの電Goれぼりゅ~しょん、InvaderGIRL! とセットで見てしまうんだけれども、どっちもひじょーにクセのあるキュートボイスが耳について離れないあたりに色々と感心しつつ聞いてしまう。
なんというか、いかにもな「可愛い萌えボイス」といった風情なんだけれども、それがサンプルとして連打されていると特徴点が際立って見えてくるとかそんな感じ。
とにかく『ごぉー↑』だの『えくすとりぃむぅ~↑』だの語尾がどこまでも上がりまくる。ほとんど通常の発音ではないくらい。でもその特殊な語尾の上がりがとてつもないかわいい系といった雰囲気を作りだしている。
こういった輪郭や特徴点を抽出してなぞることができれば、萌え系ボイスのテンプレートができあがるのではないかと考えてしまう。そのへんは過去記事「音のデフォルメについての考察」も参照していただきたい。

「電車で電車でGO!GO!GO!れぼりゅ~しょん」の方は『歌・枕木三姉妹』とあって「誰やねん」と思ったが、中の人は民安ともえ、成瀬未亜、壱智村小真といったメンバー。あー、なるほどねと思った。
ちょびっと言葉を選ぶけれども、いわゆるゲーム系の声優さんというのは最近独特な芸風をもった役者さんになってきていると思う。ある意味最先端。
良く『アニメ声』なんて表現があるけれども、アニメーションってのは割と幅広い演技が必要で本当に『役者』として広い範囲をカバーする必要があると思っている。くぎみーだのゆかりんだの萌えキャラ声が有名な人でも「そういう役もできる」という手広い範囲の一角。なんでかというとアニメはそういった続いた時間を演技するので通常の舞台と様式が似通ってくるからじゃないかなあ。
一方ゲーム系はアニメとは違った密度を持ち始めている。本当に濃い部分、おいしい部分、特徴的な部分をさらにこってりと煮詰めて『そこだけ』を提供することが可能である。なので、それに特化した演技というのが発展できる可能性がある。
なので『萌え声』というキャラクター性をもった声質というのがゲーム声優によって形作られつつあるという論を語ってみたい。

キャラクター性のある声というのはどう言うものかという定義からする必要があるかもしれない。
声を聞いただけで誰かわかるとか、声の演技で雰囲気を作り出すとか。通常ストーリーのあるアニメやドラマを超えでやると状況の中で声を出すけれども、声があるだけで存在感がある声優さんというのが居る。八奈見乗児とか、若本規夫とか。あまりにも存在がたちすぎていて、声のフォルムが形作られるとギャグっぽくなってくる。逆にギャグものをやるには、声がある程度のフォルムを持っていないといけない。これが声におけるデフォルメなんだと思う。
それと同じように『萌え』ものをやるにも、声をデフォルメしてある程度の非リアルさに持って行く必要があるのではないだろうか。単純に声が高くてキャピキャピしてればよいというのではなくて、存在感のある非現実的な演技を伴った声でなくてはならない。色々な演技もできてそれもできるというのは一流の仕事だが、そのデフォルメ声に特化した演技が得意というのも世界としては在りかもしれない。それがゲーム系の声優さんなんじゃないかと思う。

で、そんな萌えだのなんだのといったデフォルメ演技に特化できる役者さんは何かというと、絵師と呼ばれるキャラクターイラストレーターみたいなものじゃないかと思うのだ。
昔は漫画やアニメが第一線でそこからすべてが生み出されてきていた。キャラクターとか絵柄とかも。
しかし、80年代以降『イラストレーター』と呼ばれるキャラクター絵をメインとした絵描きがもてはやされるようになる。キャラクター絵は皆が注視するところだし、背景や中割といった実力を必要とする作業をせずにそこに注力するだけでよいので多くの人が志望したくさんのクリエイターが生まれた。
とすると、今度はそのイラストレーターが生み出すキャラクターや絵柄が最先端になってきたのである。
漫画はさほどではないけれども、アニメはその人気絵師の絵柄を取り入れるまでに2クッションくらいの時間を要する感じになってきている。というのも、大勢で作るものだから、みんなで描けるレベルの絵に抽出できないといけないんだよね。そのうち流行の絵柄を取り入れて近づいていくんだけれども、ちょっと時間がかかる。
それに比べるとゲームはダイレクトに流行の絵師を起用できるジャンル。または、ゲームで絵師がブレイクしてその絵柄が流行になったりとかいった側面も持っている。これはキャラ絵だけ抜き出して特化しても作れるジャンルをゲームは持っているからなんだろうと思う。
まあ、そんな感じにゲームと絵師はなんだか独自に先端を走って、その先端がたくさんあって、いくつも消えていくけれどもいくつかの先端は確実に時代の流れを作っているとか、まあそんな風にみている。
で、同じくゲーム声優というジャンルも、キャラクターイラスト絵師と同じく特定のフォルムだけに特化してそれを先鋭化していく分野なんじゃないかなと思った。

キャラクターイラストと同じようにキャラクターボイスも流行の声質や演技というものを次々に生み出して、そしてそれは非リアルなものだけれどもなんだか可愛いくて良いものとして確立していくのだろう。
そしてそういった先に次世代のキャラクターが存在しているのだ。




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