Archive for 4月, 2005

PSP初のノベルゲーム「彼岸島」

携帯ゲーム機(携帯電話も含む)に最もふさわしいゲームとして「デジタルノベル」があると主張していきたい派の末席にいる私としては、実際に DS や PSP でノベルゲームを読むというのはどういう感覚なのかを知りたいところ。
そんななか、PSP 向けのソフトとして真っ先に発売されたのがナウプロダクツの「彼岸島」。
まあ、面白いかどうかはともかく景気付けに購入してみる。
ちなみに原作は未読。
内容については各所のタイトル紹介を参照のこと。

感想としては、意外と良くできている。
良くできているというのはゲームとしてプログラムや構成ができているという意味。
背景が常に動いていたり、怯えているところは文字が震えていたり。フォントは一種類しかないから、拡大されるとバイリニア補間でぼけた絵になるのはご愛敬。
おそらくゲーム開発に慣れたスタッフの手によるものだと思われる。
だがしかし、ノベルゲームとしてはとてもいけていない。
肝心の文章がお粗末なレベルなのでよんでいて辛いのだ。
せっかくの全画面文字表示なのに、ゲームっぽい三行ウィンドウ的な文章で描かれているので、画面の左上に文字が固まるような場面ばっかりになる。
体言止めの連続もどうかと思うし。描写が飛ぶので「?」となるところも多い。
あと文章をスキップというか高速で読み進める事ができないのもノベル慣れしていると辛いところ。
まあ、ストーリーがことさらつまらないというわけでもないのでどう落ち着くのかというのが気になって最後まで読めたのだけれども。
内容は、一言で言うと「バイオハザードのノベル版」かなあ。

PSPというと電池の持ちがイマイチということで渋られるけれども、ノベルゲームだと流石にパワーを食わないのでそれなりに長持ちする模様。スタートからエンディングまでちゃんと電池がもったよ。
途中スリープはしたものの、連続で 4時間半ほど。
ゲームが終わったときのバッテリー残量は 2% だったけれども。

取り敢えずゲームの後で漫画の方も頭の方をちょっと読んでみる。
わ、十分面白いよ。話の流れもちゃんとしているし。
原作自体は悪くはないのね。明の妄想もちゃんと意味があるし。
とはいっても、漫画の方は個人的にあまし好みではない雰囲気なのだけれども。
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創作の自由さと権利

BRAINSTORM経由で、バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳での「Derivative Only Licenseの提案」
個人レベルでの二次創作を許可する方針での利用ライセンスを作れないかという試み。
東浩紀氏の提案らしいが。

この手の話に首をつっこむにはちと技量が足りないので、個人的な感想までに。

日本における二次創作漫画といった同人活動をベースにそれを保護し容認できるようなライセンスという着眼点は悪くないと思う。
私がクリエイティブ・コモンズに対して「使えねえなあ」と思ったのはまさにこういった分野への適用が行えないからであった。そういったところから出発し、また、個人創作活動の隆盛がクリエイティブ活動のパワー増大に繋がるといった見方は大いに同調する。
んが、取り敢えずで提案されているものを読むとどうも違和感が拭えないのですよ。なんか気持ち悪い。

たぶん一番端的に表れているのが「二次創作は3000部まで認めます」のあたり。
これは「商業利用との線引き」のために設けられている条項なので、意向はまあわからなくもない。条件はこれそのままというわけではなく練る必要があるだろうけれども。
なんというか、ぶっちゃけると
「俺の作ったものを元にしているのに金儲けしているのが気に食わない、金儲けするなら俺にも金くれ」
ということですな。綺麗な言葉で言うと利益還元。
そもそもでそこが気持ち悪い。
なにって「既にあるものを利用してそれにお金を生ませよう」ということだ。
既にあるものを右から左へ動かすだけでお金を得ようというのがどうもクリエイターっぽくない。
私としては
「二次創作で儲けた奴がいるらしい、そいつが俺の名前を売ってくれたので『次の作品はきっと売れるに違いない』」
こうあって欲しい。
次へ、そしてこれから生み出すコンテンツに執着して欲しいのだ。

そして嫌うべきはコンテンツ原本をコピーして作者じゃないのに「これは俺の作品だ」と『名前を奪う』奴。これは叩いて良い。
でもまあ、自分のギャル絵がピンクチラシに無断使用されていたのを見つけても「かーっ、センスねえなあ、もっとぐぐっとくるようなデザインにできないのかよ」と吐き捨てるくらいの器量があった方がカッコイイ。ような気はする。

まあ、結局お金を払ってライセンス契約している相手が既にある場合、その手前同人に甘いとライセンシーに対して申し訳が立たないのだろうな。……とか書いていてデジャヴを感じる。
ああそうか、オープンソースソフトウェアだ。
「おたくのこのソフトオープンソースなんでしょ、タダで手にはいるのになんで私はおたくにお金を払わねばならないのさ」
「確かにこれはオープンソースソフトウェアで無償で入手することもできます。しかし、私どもに任せて頂ければサポートや広報のタイアップを行います。そういったサービスを提供しているのが我々なのです」

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電脳隕石GYA〜!!

「電脳隕石GYA〜!!」は TAKARA の LSIゲームである。
Impress の GAME Watch の記事を読んで、「これだー!!!!!11!!!」と思い早速買いに行く。
かつて、電子ゲームの「サイモン」「ドクタースミス」「ゲームロボット9」といったあたりに憧れていた者としてはたまらないものがある。実際「ドクタースミス」は所有していて、そりゃもうボロボロになるまで遊んだものだった。
そのへんの原体験から惹かれたわけだけれども、そうでなくても十分に面白いよ。

GAME-Watch のレビューにもあるけれども、本当に指を使いまくる。音と光を手がかりに隕石をくるくる回して、急ぐあまり手近な指であわてて押そうとするので全ての指を駆使することになる。
実に素晴らしい玩具である。指を使うことは良いことなので、ちびっ子だけでなくお年寄りにも強く推奨したいところだ。
んで、意外というかなんというか。ゲームによっては位置を記憶しなければならないものが存在する。これが、意外と立体構造かつホームポジションが無い状態で覚えないとならないので空間把握能力を要するのだ。
この指標無しでの空間把握構成能力ってのは日本人的に苦手らしいのでそこそこ苦労する。

ゲームとして楽しみながら色々と鍛えている感じが良いのです。

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高橋メソッド for PSP?

今話題沸騰のプレゼンテーション技術「高橋メソッド」
その高橋メソッドによるプレゼンテーションシートを作成するツールを突貫で作成。
何故か PSP 向け。
こちらで公開

やっぱりむやみに面白いな。
流れとしては、かつて「テキストサイト」という名前で流行っていたページ群で侍魂方式こと「文字いじり」という手法が蔓延していたのと同じことだとは思うけれども。
文字の大きさで感情が表現できるというのは、TV のバラエティでも用いられていますな。
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素朴な数当てゲーム

4桁の数当てゲーム "Hit and Blow" を JavaScript で作った
もちろん PSP のブラウザでも遊べる

ま、動くように作ったんで。
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PSP ブラウザは使えるか?

WEBブラウザを内蔵しており、うまいことフックすると通常の WEB サイトへとアクセスすることが可能、というちょっとずれた話題で有名になった「Wipeout pure」を入手。
そもそもでこのゲームわりと好きなので、ブラウザそっちのけでゲームの方に没頭してみたり。
とりあえずβコース出現させたあたりまで。

とかやっていると期待している人に怒られそうなのでブラウザのレビュー。
基本ワイプアウトのデータをダウンロードするためだけに用意されたものなので、URL 入力とか前のページに戻るとかいった機能はありません。httPSP がそのへんを肩代わりしてくれるので利用すると便利。
ページの背景に画像を置く機能は無し。ただし背景色の指定は有効。
文字のサイズ指定も無し、固定。
電波不安定でネットワークが切れたり、時間が経って無線LANがスリープしたりすると次のアクセスは必ずやり直しのトップからになってしまうので使いづらい。まあ、本来の目的としては問題ないところだけれども。

背景の画像はないくせに CSS はサイズがらみ以外おおよそ有効。
色指定、線形状はもとより要素(レイヤー)の位置指定も有効。

期待していなかったのだけれども JavaScript が有効(おお
ただし大幅に制限あり。
極端な例で言うと AJAX 関連は無理(そんなもんだろ)。XMLパーサが必要だからねえ。
CSS は指定できるが、その要素(レイヤー)を取得できない。簡単に言うと、レイアウト確定後ページを弄るようなアクションはおおかた使えない。ただし、img 要素の src 差し替えだけはできるのでぱらぱらアニメとかは表示できる。
prompt() は不可だが alart() は使えたりする。ちょっとびっくりした。
setTimeout() だけでなく setInterval() も使えたので単純に採用している JavaScript のレベルが低いというわけではなく、機能制限に合わせてやむなく使えないといった雰囲気。
TABLE で並べてある画像を入れ替えることで表示する簡単なゲームとかなら実行可能かもしれないが、ちょっと複雑な JavaScript ゲームは大抵お手上げ。
レイアウト確定後の document がさわれないので Krouge も駄目。

JavaScript であつかえる範囲がフルスペックだったら、それで自作ゲームが作れるなあとか考えていたけれども、現状の PSP ブラウザでそれは適わない感じ。
普通に JavaScript 電卓とかいったアプリ(ページ)は使えるよ。

ちなみに、ワイプアウトの追加データがダウンロードできるというのはかなりワクワクものです。ちゅーっとダウンロードすると新しいコース出現、というのはかなり楽しい。
良い時代になりましたなあ。

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「失踪日記」吾妻ひでお

最近ネットの界隈と書店でとかく目にするので気になって買ってみた。増刷直後で平積みになっているし。

うむ、確かにこりゃおもしろい。
でもおもしろいというのはちょっと語弊があるような気もする。
ストレス、幻覚、逃避、ホームレス、アル中と内容は怖くて気持ち悪いものなんだけれども、それをさすがのあじまひでおテイストで漫画にしてくれているので「おもしろい」という感想に転じてしまう。
警察に保護されて色紙を描くくだりとか妙なリアリティがあってみたり。いや、実話なんだが。

私は、吾妻ひでおが活躍した時代と平行して育っているのだけれども特に没頭したわけでもないし、嫌いだったわけでもない。どっちかというと好きだったほうなんだけれども。
でも「ななこSOS」だけは別格である。あれを読んだときもの凄い衝撃を受けたし、以後しばらく影響も受けていたと思う。ちょうどミンキーモモでこっちの世界にすっころんだ直後で、まだ明確化していないときに方向を定義されたような感じだった。と、思う。
そのあとアニメ化されたりしたけど、まあそれは青春の苦い思い出ということで。

そいや「ななこSOS」の復刻版が出ていたっけ。
と、思い出してアマゾンでぽちっ。こういうときのアマゾンさんは頼もしいやら恐ろしいやら。
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雑記

■ httPSP
ワイプアウトピュアに搭載されているブラウザを簡単にフックするための Windows 上で動作する WEB proxy & fake DNS。
ああそうか、こういうのを用意してやるとみんなが簡単に使えるよなと思った。

ワイプアウトピュアは、純粋にワイプアウトが好きなのでそのうち買う予定。今日は単純に仕事が立て込んでいて買いに行けなかった。

■ 楽天ダウンロードで「サラリーマン金太郎」の新連載
ネットワークは新しいインフラなので、それ用の新しいコンテンツというものが用意されるべき。というのがここ最近の私の持論なわけですが、これはそれに合致しているようで微妙にずれているような気がしなくもなかったり。
タイトルに興味がないからかなあ。

電撃オンラインの「くりまん」とか、Galge.com12ページ漫画(18禁、要会員登録)とか、コミックシードとか、ネットでしか読めないオリジナルコミックも増えてきていて着実に実力を付けてきているのですよ。
まあ、二次利用形態として出版されてさらに広く読まれるという感じですが。

■ 海外ウケ
昨日の PSP 用カップラーメンタイマーが psphacks.netに掲載された。
最近は国内よりも海外でウケるほうが多い気がするのはなんでだ。
まあ、全く狙っていないというと嘘になるが。
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ひっそりと突っ込んでおくか

PSPハッキングで新機能、という刺激的な見出しのロイターの記事
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0504/06/news004.html

これを受けて eBookSpot.jp で PaperlessPrinter 発見の記事
http://ebookspot.jp/modules/rsnavi/showarticle.php?id=315

ほんでもって日本の PSP コミュニティがプチ盛り上がり。

元のロイターの記事の書き方もいろいろと危ういのだけれども、eBookSpot の「一般的なWindowsドキュメントに対応できるツールが確認されたのは今回が初めて。」というのはちょっと言い過ぎ。
"FinePrint 5" とかが仮想プリンタドライバからラスタイメージ(ここではJPEGが目的)出力に対応していたりする。有料ソフトだけど。
http://shop.vector.co.jp/service/servlet/Catalogue.Detail.Top?ITEM_NO=SR041688

Win95/98/Me であったらそのものズバリ、ラスタイメージプリンタドライバーが存在している。これもシェアウェアだけど。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/writing/se189229.html

ちょいと腕に覚えのある人なら、PostScript 汎用ドライバーから PS をファイル出力してそれを Adobe のソフトなり、GhostScript なりに食わせてイメージファイル化する事を思いつくであろう。

JPEG にすれば PSP に持って行ける、というのが重要であって手段はさほど重要ではない。
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galge.com の本屋さん

Galge.com がダウンロード書籍販売サービス「Galge.comブックス」始めたそうで
エッチ漫画とかダウンロードで買えるのな。

おおっ、とか思って眺めてみたがどっかで見たことのあるラインナップ(ライトノベルが特に顕著)。パピレス?
あー "Powered by eBookBank." ってあるじゃんかよ。
eBookBank ってのはパピレスの蔵書をクライアントに提供して専門の本屋さんを作成するシステム。本屋さんのための本屋さん。
先日パピレスの上で見かけてサイト見に行ってたんだ。

でまあ、大元がパピレスとわかったらそっちを使うような気もしなくもないけど。会員登録とかの都合で galge.com の方が手軽な場合もあるかな。

しかし、パピレスの PDF 販売は先日から "Keyring PDF" という DRM 付きの PDF 形式にならなかったっけ? しかも MacOSX では見る手段がないという凶悪な。
って、どうやら DRM を付けるかどうかは版元の意向のようだな。それとも古い奴が pure PDF のままなのか。
なんにせよ DRM かけ始めたのでパピレスの個人的評価はがた落ち。
DRM いらない。そんなのに金かけるより安くしろ。
というか DRM を欲する旧来然としたコンテンツホルダーに消費者として見切りをつける勇気を。
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