同人誌即売会参加の際は周辺に迷惑をかけぬよう
そうえいば先日、成田香車氏が「この(同人誌即売会)イベントがすげえ」とか言っていた。
なんでも、その日に小規模イベントがごちゃまんと開催されてるのだとか。まあ、関東周辺では毎週なんらかの小規模イベントが行われているわけなんだが、祝日となると予め設定や場所の確保がしやすいらしく特に密集する傾向がある。東京産業貿易会館とかは1フロアに2イベントが3階分とか、内容もごちゃごちゃで混沌としてたりとか当たり前だもんなあ。
で、そのすごいとかいうのが11月3日(文化の日)の大田区産業会館Pioの事らしい。
…
……
………えっ?11月3日のPio?
今世間で話題水蒸気爆発の初音ミク中心イベント “THE VOC@LOID M@STER” じゃないすか。
気になってケットコムを見に行ったところ……、本当だこれはすごい。
なるほど、元々「2007スキマフェスティバル」という紫様専用イベント20〜30サークル規模のオンリーイベント寄せ集め文化祭みたいなものだったのね。それを Pio の大展示会場でごちゃっとまとめてやってしまおうという。
趣旨としては悪くなかったと思う。ただ一点、その直後における初音ミクのブレイクぶり以外は……。
おそらく当日は地獄絵図と化すのではなかろうか。つるかめつるかめ。
そういや、なんかブレークしかけたジャンルに限ってPioで行っているような気がするなあ。Brandnew-Leaf の初回とか、Typemoonとか、ROとかそうじゃなかったっけ。ひぐらしは初回秋葉原というそれはそれですごいものであったが。
世間の話では VOC@LOID M@STER は参加希望多数により抽選でけっこーな数が振るい落とされているらしい。それでこの数なんだから、どんだけなんだみくみく。
コスプレ登録も定数で締め切られているあたり。気になる?
そういったバランスがとれないくらいの人気ジャンルイベントが開催されると、大抵周辺の地域住民からおしかりを受けることになったりする。特に Pio は周辺に住宅があるので、そこに一見奇妙な団体が集まっているといぶかしんで来ることがあるのですよ。
なので、こういう時こそマナー良くさわやかにイベントを楽しみませう。道路に座り込んで買ったばかりの本を読んでいるとかもってのほかなのです。
会場の中でも他のイベントの迷惑にならないようにしないとねえ。これだけ色々詰まっているのはともかく、人気が偏っていたりすると隣接イベントのサークルも快く思わないだろうし。
サークルにとっても参加者にとっても楽しいイベントになりますように。
ところで初音ミクは「貧乳補完計画」のほうjy(ネギ
VOCALOIDファン、そして初音ミクファンが目指すべき高み
dankogai氏による良い記事が公開されたので、それに影響された形で敢えて書いておこうと思う。
「ニコニ考 – ニコニコ道が見えてきた」
先日のニコニコ動画(RC2)発表会と、ニコニコ動画の特徴についての概念的まとめ記事。
『ニコニコできるなら境界は曖昧で良い』
なんといってもこの言葉に尽きると思う。
ここでの線引きとは「権利者と利用者」に限らないはずなのである。ぼかしても回りくどいだけなのでざっくりいうと「敵と味方」という線引きも曖昧な方がニコニコできる。
アイツは敵だと線引きをしてしまっては争いが生じるだけで無意味に疲弊するだけである。敵も味方といった境界が曖昧なまま、自分たちは自分たちの好きなようにニコニコしていれば良いのである。そのニコニコが大きくなっていけば対岸の人も無視はできなくなるだろうし、いつかは強力な味方になっているかもしれない。いつ味方になるかわからないなら境界はぼやけていた方が良いに決まっている。
以前wat氏がクリプトンのBlogで語っていた様に、VOCALOID2のキャラクターボーカルシリーズは CV02, CV03 とリリースしたところで初めて完成となる。
「初音ミク」という突発的な流行病で終わってしまうのではなく、CV02、CV03も同じように商品として、キャラクターとして育てていく必要があるし、それを担うのは私たちユーザーの役目(と書いて愉しみと読む)なのだ。
それら三姉妹(姉弟?)が揃ったとき、VOCALOIDとバーチャルアイドルがどれくらい認知されているかが勝負である。つまり、半年以上かけてじっくりと望む、やりがいのあるプロジェクトなんだよこれは。
だから今はもっと良い作品、もっと楽しい馬鹿作品を作ることに専念していれば良いんじゃないかなあ。
なんで私が初音ミクに腐心しているのかというと、コンテンツは与えられるものではなくユーザーの手で作られていくものだという信念があるのですよ。
今はコンテンツよりもキャラクターが重要な時代で、そのキャラクターをオープンソース的にみんなの手でピンポンしながら大きくしていくことができないかと考えている次第。そして、今そこにもっとも近い存在が初音ミク(とCVシリーズ)であり、それを育てる最良の場がニコニコ動画だと思っているのです。
もっとも、そんな大それたお題目が無くても「楽しいから」「ニコニコできるから」で十分なのですよ。
少々心配しているのはクリプトンフューチャーメディアの事だったりする。
社長の立場表明で、私たちユーザーの事を第一に考えてくれており味方でいてくれることにちょっと感動した。しかし、そのためにコントラストがくっきりしてしまい黒の方も明確にしてしまったことに対して危惧せざるを得ない。
クリプトンフューチャーメディアがユーザーを守ってくれる様に、ファンもクリプトンを応援し味方になっても良いんじゃなかろうか。
取り敢えず応援の意味も込めて、ループやソフトウェア音源を2〜3個発注してみようかねえ。
今はちょっぴりどころじゃないくらい悔しいんだけれども、いつか無視していたことを後悔するくらいに大きく育ててやるんだ。
波が駄目ならIPにのせればいいじゃない
えー、表題はマリーアントワネット風に読んでください(わかりにくいって
アニメのテレビ放映が既にDVDを売るための広告にしかなっていないことから、アニメはテレビというメディアを捨てネットワーク放送に移っちゃえばいいのにとかいっている人がいるということを前にも書きましたな。
個人的にも概ね賛成ではあるのだけれども、ニコニコ動画の視聴数がどんなにすごくても地上波テレビという無料でみれる媒体の視聴者の方がはるかに数いるのでそうもいかないよなあと思っている次第。それ以上に、魅力的なコンテンツがなかなかインターネットの方に流れて来てくれないので実際にどれくらい有効なもんなのか計れなかったというのがある。
でも、今期は違うかもしれないのですよ。
「こどものじかん」(愛略こじか)がその役を担うのかもしれないのです。
ここを覗いている人は知っているだろうからあまり説明はしないけれども、最初の時点でも日本で 4局しかオンエアーしないという状況(その時点で私は範囲外であった)だったのに、2局が自重して放送取りやめ、頼みの綱のCS放送も交渉決裂という散々たる状況。そんなところに Biglobe のストリーム放送が配信を決定。見れない人の方が多いので、実質インターネットでの配信が中心でかつオタが注目しているアニメタイトルとなるのかもしれないのですよ。
〜〜〜
まあ、こじかの展開を見ていると配給者側に問題があったようにしかみえないのですけれどもね。
Nice boat. のときもそうだったけれども手を引いた放送局に対し反発してみたものの、実際は放送局の態度の方が真摯だったというパターンかもしれず。
〜〜〜
んでまあ、Biglobeストリームを覗きに行ってみると他にも「キミキス pure rouge」の配信が決定していたりして、地上波テレビ放送と平行で1週間だけ無料放送を行うというタイトルが今回は目立っている事に気がついた。
他のインターネットストリーム放送の所もうろうろ見て回ったら、「灼眼のシャナII」とか「ef」とか結構それなりに配信タイトルが存在している。
要するにバンダイビジュアルの B-ch が、今期のアニメタイトルのいくつかを地上テレビ放送と平行してストリーム配信で流してくれているのね。
ひょっとしてこれバンダイビジュアルとしては大きなチャレンジなんではないだろうか。
ちなみに「こどものじかん」もバンダイビジュアルだね。
そういえば B-ch は以前からコンテンツをそろえる事に意欲的で、今では結構な数のタイトルがそろっており(有料だけれども)好きなときに見ることができるようになっている。そのあたりは評価していた。
テレビ放送と平行でストリーム配信を行っていたといえば「ガンダムSEED」がそうだったのだけれども、あれは地上波テレビ放送が行われている地域限定で放送が終わった後という妙な縛りが入っていた。しかもフレッツ.NETなのでNTTの回線を使っていてなおかつフレッツ.NETにつなぎ直してみないとならないというめんどくささてんこ盛りな仕様だったな。NTTの地域IP網を使うからエリア縛りができていたというところなのだろう。
しかし、今期のアニメでいうとシャナとガンダムOOはテレビ局も制作費を出しているタイトルだからストリーム配信には渋そうな気もするけれどもな。そのへんはバンダイビジュアルの力が強いということなんだろうか。まあ、DVDが売れないと制作費の回収もできないだろうしな。
そんな風にゆるゆるとアニメジャンルからインターネット配信が始まりつつある予感漂っているのですが、そんな風潮に乗っているようで逆の事をやっているところもありますな。
i-revo が地上波テレビ放送「されなかった」エリア限定でストリーム配信するシステムを作成し、「スカイガールズ」を配信開始するそうで。
ローカル局に対する区域外再送信を配慮した打開策的なシステムに見えるが、そもそもでそんなことを気にしてDRMを強化しているあたりまったくもってユーザーの為ではないわけである。ほんじゃなんのためか、そんな人のお金のためになんでそんな回りくどい苦労をせにゃならんのかと。
エリア限定はまあともかく、地方でこれまで見れなかった人にもリーチできるようになってきているわけだから少しずつ変わっている感触はありまする。
しかし、そのように良い感じになりつつあるストリーム配信だけれども、私は滅多なことでは見ていないのが現実。
なんでかというといくつか障害があるのですな。
1) Macintoshでは視聴できない
WEBとメールはMacBookで閲覧していることが多いのだけれども、ストリーム配信はほぼ全てが Windows DRM のみなので、Windowsマシンを立ち上げてよっこらしょとそちらに移動しないと見れないのです。
2) Firefoxでは視聴できない
普段使っているブラウザがFirefoxなのだけれども、ストリーム配信サイトはIEしか受け付けないのです。よっぽど見たいときはしぶしぶIEのほうに切り替えてよっこらしょと見始めるのだけれども、大抵はそこで萎えてしまってサイトを去るばかり。
そういった制限のないニコニコ動画やYoutubeが如何に快適であるかの事よ。
まあ、最後のは単なる好みの問題から生じるものなので捨て置いても良いけれども、「こどものじかん」はかなり本気でストリーム配信を利用しないとならないかなあと考えている次第。
初音ミク時計動画のBGM
昨日の初音ミク時計はニコニコ動画への投稿前提で作っていたわけなんだけれども、動画のために(毎度の事ながら)BGMも作っていたりする。工作そのものより曲制作と動画制作の方に時間がかかっていたりするのは秘密だ。
いつもは適当に動画から吸い出してねというスタンスでいるんだけれども、今回は動画編集の関係で一部ミュートした形での掲載になっている。なので、要望があったら曲単体でアップしようかなーと考えていた次第。
で、ありがたいことにポジティブコメントがあがってきたので、こっそりとMP3で置いとくのです。ついでなんで「かにかまぼこの歌」も併せて置いておこうか。
どちらも動画のBGMとして長さを決めてから作り始めているのでこれが全てで Full サイズとかは存在していないのです。
おまけでちょっとだけコメント。
どちらの楽曲も適当に ACID Loop(DTMにおける素材集のようなもの) を繋いで作ったものですな。ゼロから全てでここまでのバッキングは作れないです、はい。
時計〜の方は ACID Loop の ”euro techno” がメインで、かにかま〜の方は ACID Loop の ”ROCK” がメインだったはず。それを一番良く使っているってだけで、実際はあれこれごちゃ混ぜですが。
『初音ミクが告げる時』
音声時計を作るために切り出したミクのwavパーツを使ってドラムサンプラーでぽこぽこ鳴らしてみたというもの。
みんなが一生懸命 VOCALOID で歌わそうとしているところを敢えて歌わせず素材として声だけ使うという企画。のつもり。
『かに風味かまぼこ賛歌』
なんでカニカマなのかと聞かれるところなのだけれども……。
「かにかまなんて所詮紛い物で本物の蟹には適わないね、もっと進化して本物の蟹と同じ味になったら買ってやる」
上記の様な台詞を読んで同意できるか、それとも割り切れない哀れな人だなあと思うか。
というわけで、これは非常に回りくどい音声合成技術賛歌なのです!とか言っておくとカッコイイのだろうけれども、実際の所かにかまぼこを食べていたら浮かんだフレーズでしかありません。
かしこ。
初音ミクはツールか、キャラクターか
思わせぶりなタイトルだけれども、今回は考察記事じゃないよ。
どうもDTM慣れしている人とかは、初音ミクというかVOCALOIDを音声の出る「楽器」として使いこなそうとしている様に思える。それ故に、言葉として聞き取れない高さの音程でびーひゃら歌わせていたり、機械的に淡々と扱っている楽曲が多いっぽいなあと。
んではそうでない人ってのはどうなのよというと、初音ミクという「キャラクター」に歌わせようとしているので、技巧よりもなによりもかわいく歌わせる事に心血を注いでいるといった風情で。
VOCALOIDをツールとして使うという方向を進めることで、逆になにか新しいことができないかなあと考えてこんなものを作ってみた。
ボタンを押すと現在の時刻を音声で読み上げてくれるアプリケーションなり。
もちろん発する音声は初音ミクに予め歌わせておいたものを切り貼りするのである。
作りが適当なんで実用としてはどうよという感じではあるけれども、まあ実験ということで。
ダウンロードはこちら。
Hatsune-Clock (for Windows): hatsune_clock.zip
アマチュアが撮るものはポートレートのみなのか
インプレスのAVwatchで連載している “Electric Zooma!” で Premiere Elements 4 のレビューを読んでいて色々と違和感を感じた。
おそらくはここで挙げられている新機能や改善点および使い方などについて、私の使い方、使う目的とはまったく異なるからなんだと思う。もちろん、私自身の事を庶民中の庶民、超一般層であるとか思ってはいないので私の方がヘンだということで片付けて貰っても構わない。
思えば Photoshop Elements も 3 からは大衆指向となり色々な機能が追加されていった。んが、それが非常に余計なお世話でありだんだんと使いにくくなってしまったので Photoshop は Elements を使うのをやめてしまった。
2 までは YMCK やベクターパスを必要としない人にはお手頃な Poormans Photoshop であったのでどう使うかは使う人次第で純粋に道具として存在していたと思う。3 以降は「写真整理」が中心と据えられてしまい、ゼロから絵を描く人のクリエイティブツールには向かなくなってきたのだよな。
初心者にとって便利なように「お膳立て」を行った結果「このような目的に使いやがれ」という、提供者側が想定したユースケースができあがっちゃっているのですよ。
自分の手で何かを作ることを目的としている私にとってそういった「想定」があるのは煩わしい以外の何ものでもないのです。純粋な道具を提供してくれよぅ、となると結局プロフェッショナルツールズになってしまうといった次第。
そういった「利用の想定」で最も多くて不快なのが、「自作ビデオは顔出しのファミリーポートレートである(しかない)」という奴ですな。これは国内の動画投稿サイトの大半に見られる臭いだと思う。
私もここしばらくは色々な動画を作って投稿してきたが、そういったライフスナップは一切存在していない。あくまで自分の腕で何かを作っている動画、もしくは作った結果の動画である。自主製作映画とか自作アニメなんかもホームビデオとは異なる存在である。
そういった意味で先の Premiere Elements 4 のレビュー内にあった
米国におけるYouTubeの受け止められ方は「Broadcast Yourself」のキャッチフレーズ通り、自分を放送するメディアとして捉えているようだ。このあたりは日本とはすでに温度差が違ってきている感じがする。
の部分に異を唱えたいところである。
その温度差をどう感じるかはニコニコ動画の信者であるかどうかで変わるんじゃないかと思っている。
正直、先に書いた様な自主製作コンテンツを掲載するにふさわしい動画投稿サイトはニコニコ動画以外に存在していないと思う。色々見て回ったが、他の所にはとても投稿する気になれなかった。そして、逆にニコニコ動画ほどファミリーポートレートを投稿するに向かない場所も無い。
ニコニコ動画は今やオタクリエイターが凌ぎを削る闘いの場なのだ。(例:初音ミク)
まあ、そんなところからはちょっと離れて別の話題に。
今し方ニコニコ動画を覗いたところ総投稿動画数は 475,396本であった。内容はさておいて、この47万本の動画は何を使って作ったと思う?
そう考えると、動画編集ソフトにとってもの凄い需要市場がここにはあるのではないだろうか。
実際利用者を眺めていると「ニコニコに投稿したいので動画編集ソフトを使ってみた」という超ビギナーがゴロゴロと存在している。そういった人達が何を使っているかというとWindowsXP添付の「Windows ムービーメーカー」である。なんせ、無料で使えるわけだからね。結構良くできたMADであってもムービーメーカーを使っているとかいう人がいたりして逆にびびったりもする。
先に書いたようにニコニコ動画はネタコロシアムでもあるので、動画編集無しの投稿などほとんど考えられない状況にある。「ねこ鍋」だって大盛り、特盛りとかテロップが入っていたしある程度編集されコンテンツとして完成していたからいっそうの人気を博した。
そういった点でムービーメーカーを作成し添付し続けていたマイクロソフトは評価されて良い。
今度はそれとは逆のお話。初音ミクインパクトである。
VOCALOID2 初音ミクはある意味話題になりすぎた。本来買わないような層まで買っちゃったのである。その結果どうなったかというと「音楽って何で作れば良いのですか」である。
DTM はセミプロ以上の世界でしか生き残っていなく、それ以下ではほとんど存在を忘れられかけていた。そもそもで、PCの大衆化において音楽はなぜかリスナーとそれ向けのプレイヤーばっかりが注目され、音楽を創るという行為がさっぱり語られてこなかったと思う。
Windows においてはあれだけ山ほどの添付ソフト(あれはOSじゃないアプリの塊だ)があるのに、音楽作成や編集となると WAV編集すらままならない状態である。
なにせ初音ミクが15000円であることを「1万円以上もするソフトなんて高すぎる!」とか言っているのが普通なご時世になってしまったのである。そんな層に 3万円以上もする DAW をほいほいと勧めるわけにもいかないよなあ。
そういった事を考えると Macintosh はすげえのである。GarageBand が標準で入っている。
思えば PodCast が流行ったときも「じゃあどうやって作るの」だったのだけれども、Macintosh においては GarageBand を使えば良いだけの話だったし、ちょっとしたメニューを追加して「PodCast対応にしました」とか言っちゃってた。
Windows にも GarageBand ほどのサウンドクリエイティブツールが付いていれば、今回の初音ミクインパクトに呼応できただろうし、良質な楽曲をもっと早いスパンで沢山生み出せたかもしれない。
そもそもで、ムービーを作る事ができてなんで音楽を作ることが置いてけぼりにされているんだろう。オリジナルコンテンツは全ての要素をまんべんなく創る必要があるというに。
CGMとかご大層な用語もあるけれども、現代は様々なメディアがユーザーの手の内にあって、ある日突然コンテンツ作成供給側に回りかねない状況にあると思う。
その、不意に作成供給したいと思った芽をつぶさず伸ばすように先行者は土壌を用意しておくべきではないだろうか。
不在通知Pの目からみたあれこれ
すっかり一大ムーブメントと化した「初音ミク」。MEIKOのユーザーとして優待販売に申し込んだものの、ちと住所の記載を間違った関係で発売日当日に入手できないというアクシデントが起きる。「しまった祭りに乗り損ねた」と思ったのだけれども結局そのあとの広がりが大きくてファーストユーザー組に入ってしまっているのでした。
なんとか祭りに参加しようあせった所で「初音ミクが来ない?来た?」騒動(の萌芽)に飛び込んで楽しんでいる内に「不在通知P」とかいうプロデューサー名で認識されてしまった次第。
ちなみにプロデューサーというのは、ゲーム「アイドルマスター」由来ね。
普段あまりニコニコ動画に投稿した動画の事については語っていなかったりする。これは、ネタの解説をしても冷めるだけだろうから。
けれども、今回はちょっとだけ「不在通知Pとしての視点」から、周辺について書いて見たいと思う。
■初音ミク以前
初音ミクの前はMEIKO(とKAITO)という日本語Vocaloidがあって、一部がそれで楽しんでいた。それがニコニコ動画における人気の下地を作っていたし、MEIKO使いがその技を用いて高度な演奏を初音ミクに歌わせた事が初期の勢いを作っている。
それ以外ではアイマスの存在があったことについては、以前私も語っているし他でも同じ評を見かけるくらい当たり前の論である。
だがここで、もう1つヴァーチャルアイドルを語る上で重要なワードを書き残しておきたい。「僧侶」である。
「僧侶」というのはVSTiフォルマントシンセサイザーの「ディレイ・ラマ」のことである。ディレイラマは一種のボイスシンセサイザーだが「い〜あ〜お」の3種類の母音しか発声できない。その限定された母音で「お〜あ〜お〜あ〜い〜」とかお経みたく歌わせるのだが、個性的な絵面と中途半端な発声で笑いをさそいニコニコ動画でも定番となっていた。
問題は歌自体ではなく、キャラクターが創られていたことにある。
最も古くて最初に人気が出た動画「僧侶のアクエリオン」において、ディレイラマを3つ起動してそれぞれにボイスパートを割り当てていた。この3パートそれぞれ役割が違うことから、コメント達が「ヒ・ダリ」「メ・イン」「ハモ・リー」という名前を付けて親しまれることになる。
中でも「ヒ・ダリ」の活躍が少なく、おいしいところで仕事をすることから「これで給料同じなんだぜ」とか言って大人気に。そもそもで、便宜上付けた名前がだんだんとキャラクターとしての性格をも含むようになっていた。
バーチャルアイドル誕生である。
その後の動画も僧侶3人がニコニコにおける基本フォーマットとなり、「ヒ・ダリ」に笑いの要素を持たせるのがお約束であった。
楽器であっても絵と個性があればキャラクターとして存在できるといったオタク文化とニコニコ動画の空気は、この後初音ミクをヴァーチャルアイドルとして育てるのに重要な要素であったのではないだろうか。
■初音ミクが来ない?来た?騒動
初音ミクが来ない?来た?騒動は立役者であるワンカップP氏の一連の動画の事であるが、彼1人ではあそこまで引っ張れなかったのではないかと思っている。
一番最初の「初音ミクが届かないのでスネています」は確かに私も見て笑っていたけれども、それだけであった。それに応答する形で投稿された前日予約Pの「初音ミクが届いたのでスネていません」、これが凄かった。相手の動画に返信する形での連作という形にびっくりした。そして、視聴者が付けた「交換日記」というタグに激しく嫉妬した。動画間のリレーションをこんな形で実現したのだから。
そして「初音ミクが明日届くのでワクワクしています」という動画を作成して、このリレーションの中に飛び込んでいったのだ。まあ、もうちょっと多くの人が参加するだろうという思惑は外れてしまったけれども。
まとめ動画の最初の方で確実にワンカップPであろうと思われるコメントがあったのだが、ワンカップPもスペランカーのBGMを使う予定であったらしい。それを私に取られて非常に悔しい思いをしたのが、F1レースの時の「やりたかったネタも〜」のくだりとなる。ここで、始めてやりとりが双方向になりコミュニケーションがスタートすることになる。
ワンカップPがあそこで悔しさから歌を作らなかったら、以降は存在しなかったのではないかなあと考える次第。まあ、前日予約Pの火付けが見事だったからなんらかの反応はあったのかもしれないけれども。
ところで、前日予約Pと呼ばれている最初に返歌を作った奇才は、「ねぎミク」こと Ievan Polkka のはちゅねミクを描いたたまご氏と同一人物だと思うんだけれどもあまり話題になってないね。
[後日追記]前日予約Pは確かにたまごさんのアカウントでしたが、作者はOtomaniaさんだったそうです
ワンカップP氏はあれだけの人気を集めてしまったので、以降の作品作りが大変じゃないかなあと思っていたが順当に新作をリリースしており驚く限りである。やっぱり凄い人なり。
最近は歌そのものより、背景の写真の方でボケネタを仕込むというスタイルで確立しつつあるようだ。
■音声合成界隈
やっぱり語るに外せないのは「くまうた」の白熊カオスとそのプロデューサーであるサブ北島であろうか。
白熊カオスがちびちびと歌を作り投稿していたことは寡聞にも知らなかったので、出会ったのは「初音ミク」タグが付いてからである。他にも投稿者は居るのだけれども、その中で一番の人気者が白熊カオスというわけである。他の投稿者の作品もなかなか面白いので探してみると良いかと。
特に、初音ミク以降は新しいくまも参戦してきてちょっとした盛況となっている。特に、組曲『ニコニコ動画』をくまうたに歌わせているのなんかは、かなり無理があってつっこみを入れつつ最後まで見てしまう。もちろん歌詞だけで、曲は演歌なわけだよこれが。
他の音声合成だと、おしゃべりノートに無茶振りの人とか、テキスト読み上げ系の人達もいる。
ただ、こういったテキスト読み上げ系はイントネーションがおかしかったり機械音声だったりすることで笑わせてくれているので、初音ミクと比べるとネタの範囲が狭いのが難しいところ。なにか、あっと驚くネタで笑わせてくれることを期待している。
■その他
時計を改造してねぎミクを表現しようとしていた「初音ミク(はちゅねミク)のねぎ回しを実際に作ってみた」という動画があった。初音ミク祭りの中で1人PCから離れて工作という形で初音ミクを楽しもうとする姿にピコーンと来るものがあって、反応動画を作成した。「歌ってみた」「描いてみた」「3Dで作ってみた」といったそれまでとは違う流れだったのだよ。
まあ、それはともかく、「初音ミク(はちゅねミク)のねぎ回しを実際に作ってみた」の方で「メトロノームで作れば良いんじゃね?」というコメントが投稿されており、メトロノームが市場に貼られているのだが、そのメトロノームが 1つ売れていることには気がついているだろうか。
おそらくこの購入者が「初音ミクのメトロノーム」「初音ミクのメトロノーム その2」の作者じゃないかと見ているんだけれども、だとしたらネタとしてもうちょっと評価されても良いと思う。
初音ミクのPoserモデル
先日語っていた初音ミクのPoserモデル(向けの衣装)もなんとかできて、それなりな動画も完成している。
前々から言うように、素体として「にあ☆みぃ」を使っているので、それ以外の部分であればパーツとして提供できると思う。一応、Poserモデル「もえたん」でも使えなくはないけれども、「にあ☆みぃ」の方がオススメ。
File: Poser7向けデータ
解凍したフォルダを
C:\Program Files\e-frontier\Poser 7J\Runtime\Libraries\Character
に置けば使える様になると思う。たぶん。
当然ですが「にあ☆みぃ」自体は有料で販売しているモデルなので含まれてはいない。使ってみたい人は「にあ☆みぃ」を別途用意すること。
File: poser_miku_parts_obj
Alias/Wavefront OBJ 形式のパーツデータ。流用が効きそうなモデルファイルということで。
ボーン名は「にあ☆みぃ」に準拠しているので、通常のPoserフィギュアにも適用できなくはない。オススメはしませんが。
制限事項。
ブーツのボーン影響がなんか妙で、足を曲げるとつま先が伸びます。
肘や膝など大きく曲げると体がはみ出ます。
テクスチャが一部おかしくなっているところがあります。原因不明。
アップでの使用を考えていなかったのでテクスチャがいい加減です。
そんな感じの駄目データだけれども、何か琴線に触れるものがあったらどうぞ。
踊る初音ミクを夢見て
なんかもう、この二週間は「初音ミク」にどっぷりとかまけている毎日。というのも、ニコニコ動画を中心としてブレイクがどんどんふくらんでいるから目が離せないというあたりが理由。
入手したユーザーが楽曲を作ってじゃかすか投稿していたのが先々週の流れ。先週はそれを見ていた人達が、一斉に「初音ミク」というバーチャルアイドルに対してアクションを起こし始めた。早い話が、絵描きの大量参入である。
これによって初音ミクは本当のブームになったと言えよう。
前回書いたように、みんな何となくアイマスを通して見ているのでやはり最終的には踊る初音ミクが見てみたいのか、3DCG組も大量参入しており製作過程のビデオが結構な数投稿されていたりする。完成しているのは少なく、まだ決定版と言えるのが「ラクガキ王国」くらいしかないのだけれどもね。
そいった流れに乗っているつーわけじゃないのだけれども、ちと別方向から私も初音ミクのモデルを作っていたりする。上の画像はその成果(途中だけれども)。
とゆーても、3DCGフィギュアにあこがれつつも腕が今ひとつ足りなくて挫折すること数回という経歴を持っていたり。そこで、今回はPoser用モデルである「にあ☆みぃ」を素体として利用している。一番重要なところを出来合いでまかなう作戦。
そのほかのパーツは自分で作るのだけれども、それくらいはやりましょうということで。髪の毛とか服とか。幾度となく味わった挫折のおかげで小物の作成くらいはできるようになっているのよね。
Poser用モデルを自分で作るのって結構クセがあってずーっと七転八倒していた次第。ようやくここまでたどり着いたのだけれども、予定よりずっと時間がかかっているよう。(まだちょっと手を入れたいところがある)
はて、もうひとがんばり。
しかしまあ、ここまでブレイクしているというのもなんか信じられない感じではありますな。