Archive for the 'フリートーク' Category

2009年はこんな萌え?

毎年根拠も無く、当てる気も無いままの放談「今年はきっとこんな萌えが来るね!」
ちなみに過去の書き散らかしインデックス。
2008年「継承によるキャラクタのカスタマイズ」
2007年「実体化不可能な要素」
2006年「ミステリー」「オリジナル」「オンライン」
2005年「本質的可愛さへの帰還」
2004年「2003年は萌え系コンテンツ成熟の年だったと思っている。ある意味今が頂点でバブル最盛期なのではないだろうか。」
今年も適当にいきましょ。

今年の流れはきっと「コミュニケーション構築に向けた、名刺としての萌え要素」かな、と。

大筋は昨年の記述と繋がっていたりするのだけれども、今回の着目点は「俺の嫁」という言葉が持つ意味がこの1年で変質してきたあたり。
自分のお気に入りのキャラクタに対し「俺の嫁」と宣言し、そのキャラクタへの思い入れや嗜好をアピールする姿はネット界隈で大分以前からあった風習だと記憶している。それが2007年に入ってニコニコ動画上で頻繁に見かけるようになって広く定着した。個人ブログ等の非匿名環境で嫁宣言を行うと「あなただけのものではありません」とか「その程度の思い入れで嫁呼ばわりはできん」とかつっこみをもらうものなのだけれども、匿名性の高いコメントにおいてはそういったトゲが和らぎ「馬鹿なことやっているなあ」という笑いの要素へと転じる雰囲気となっていた。
そんなニコニコ動画のコメント上であっても2007年においての「俺の嫁」宣言は、特定キャラクタを独占したい、それくらい俺は好きなんだといった攻撃的な要素を含んでおり「俺の嫁」の奪い合い合戦が度々生じてしまっていた。
ところがこの言葉が定着してしまうと幾分まろやかな表現となっていき、2008年においては「自分の属性を皆にアピール」する意味での嫁宣言となっていく。もしくは「このキャラクタ可愛いよな」と同程度の意味合い。
そうなってくると「俺の嫁」という発言の目的も変わっていく。
これまではただ単純に自分の好みを宣言し他は認めないといった攻撃的なアピールだったのだけれども、最近では「わたくしは○○を嫁としたいものですが、同士はいらっしゃいますでしょうか」というコミュニティ形成の道具として扱われている。
自身のアピールもコミュニティ形成の手段ではあるのだが、より積極的にクラスタを検索しそこに所属するためのタギングとして「萌え属性」が用いられつつある。
ボカロパンツ派閥なんてのがあるけれども、これも自分が信じるものを宣言しなんとなく派閥に属することでコミュニケーションの機会を得ている例ではないだろうか。白だの縞だので集まることで、他の派閥に負けるなという会話ができたり時には結束してコンテンツを生み出したり。
かようなキャラクタを軸としたコミュニケーション構築という娯楽をいかに提供できるかがこれからのサービスとなって行くことだろう。もちろん言うまでもなく、既に成功している事例が PIXIV なのだが。

以上のようなことを含みつつ ai sp@ce はどんなもんだろうと、静観を続けていた。DAKINI氏がかさぶたで『「おれを見ろ」ではなく、「おれの愛を見ろ」』と書いていたのが正鵠を射ているなあと思ってのこと。
基本的に私はアバターサービスが大嫌いである。自分をアピールするのが苦手であり、自分の作り出した作品の方を見てもらいたいと思っているからだと思う。WiiのMiiも嫌いで仕方ないのに、XBox360の新インターフェースはアバター必須となってしまった。しかもそのアバターがバタ臭くて耐えられない、爆発してしまえ。
だいたいで、ネット上で表現すること自体がアバター化みたいなものなのに、二重三重に別人格を演じてどうするのだ。めんどくせえ。
という個人的心境の前提で ai sp@ce を見るとどうか。
確かに「キャラドル」という俺嫁を添えて、それを可愛く着飾ったりカスタマイズしたりして皆に見せることができるほど可愛がるという要素は悪くない。しかし、街を歩いていたりコミュしている人たちをみると何か違うことに気づくのだ。
「キャラドルいらなくね?」
結局「キャラドル」の方でなく、アバターというプレイヤーキャラクタそのものの方を着飾ったり、会話をひねったりすることでコミュニケーションが成立してしまうのでそれで良いのだ。「アバター=自分」でなく「アバター=作成したキャラクター」になってしまっていて「キャラドル」をかまう必要がなくなる。または、コミュニケーションとしてキャラドルを褒めるのではなく、アバターを褒める事で事足りてしまう。
自分を仮想空間にコピーしなくても、中の人としているのだし、アバターそのものを可愛く仕上げて名刺として使用することができる。
なんか、この微妙な剥離感が気になってもういいやと思ってしまったあたり。

2008年で最も凄げえと驚愕したキャラクタコンテンツは Baby Princess のブログ “WHOLE SWEET LIFE” である。
Baby Princess は Sister Princess 後継の読者参加型誌上キャラクターゲーム。12人(9人)の妹ではなく、今度は 0歳から18歳までの19人姉妹の物語。これだけのレンジがあればどれかは当たるだろうという力業な弾幕コンテンツ。正直なところ、キャラクタを全員覚えるのは12人が限界だと思った。
んで、その企画自体はともかく、そのブログが本当に凄い。
これまでの一年間姉妹が交代で毎日更新しているのだけれども、このコンテンツの本体は「読者が書き込むコメント」にある。どの記事にも数十個のコメントがついているのだけれども、そのひとつひとつがキャラクタのファンが「交換日記」的に書き込んでいるため、本当に壊れきっている(褒め言葉)。
シスプリの時もそうだったけれども、こういった二次元に対するファンの愛情アピール文は本当に面白い。
そして、それを数多く読んでいくと、それらファンの壊れたコメント群が一つの世界を構築していることが見えてくるのである。ブログの記事自体は与えられたコンテンツだけれども、そのコメントでファンたちは自分の考えた世界をそこに構築していく。そして、ここが意欲的な実験なのだが、時にはコメントを拾ってブログ記事に反映されることもある。
最初は薄っぺらな絵と設定、おおまかな性格しかなかった19人姉妹だったが、この1年間のブログを通じて驚くぐらいキャラクタが肉付けされていった。(というほど深く追いかけてはいないのだけれども)
ユーザーがシェアドワールドを構築していくのだけれども、それをスタートさせるきっかけは19人いる姉妹のうち誰のファンになるかということの選定であり、その結果の提示となる。
そして「俺の嫁」というワードで他の強者共とコミュニケーションをしていくのだ。

俺より強い奴に会いに行く。



流通のスケールとミニマルの存在価値

小寺信良の現象試考:「一億総クリエイター」という勘違いに至る道のり
上記リンクはITmediaの記事。この記事から派生して色々な議論が繰り広げられているように見受けられる。
個人的には、書いてあることは順当なれど「なんか気持ち悪い」と感じた。その気持ち悪さはどこからくるのかとかどうもうまく説明できそうに無いので色々考えていたあたり。
おそらく私がひっかかっているのは「一億総CGM時代なんて幻想ですよ」ということの説明に使われている『いかにそれをビジネスとして回していけるか』のあたりなんだと思う。
コミュニティスペースが利益を追求しないと経営がたち行かなくなるというあたりは良いのだが、論点がずるりと「広場で楽しんでいる民間クリエイターも儲けないといけませんよ」と無理矢理シフトしているあたりがどうにも解せない。

UGCを商業システムにのせるにはクオリティが足りない、とか。流通にのせビジネスとして利益を追求するべきだ、とか。そういった危機感を持っているということが、既存のマス流通メディアの枠組みに浸かりきっていて、そこにしか価値を見いだせていないという事なんではないかと考える。

こういうときにたとえ話は悪手なのだけれども、うまい表現を思いつかなかったのでカレーにたとえてみる。
知り合いがカレーを手作りしてごちそうしてくれたとしよう。そしてそのカレーが美味しかったので感動したあなたはどういったアクションを取るべきなのだろうか。「ぜひ代金を払わせてくれ」と迫るのか、「全国に配給して利益を得るべきだと」提案するのか。
そもそもでその家庭用なべで煮たカレーは利益が欲しくて作られた物なのだろうか。

あなたのカレーは美味しいので町内会のバザーで大勢の人にふるまってやって欲しい。とちょっとだけスケールが広がる展開を見せた場合。バザーに集まる人数にもよるけれども、家庭用なべよりも大きななべを用意し十分な量を作る事になるだろう。それらの手間を考えると、この次点で申し出を辞退する人がいるかもしれない。
町内会のバザー規模であるとカレー代も馬鹿にならないので経費分を徴収するか、スポンサーが経費を負担してくれる事になるだろう。このとき「がっぽがっぽ儲けるぜ」という金額設定をするべきであろうか。

毎回バザーでカレーが好評なうえ、自分もカレー作りに意欲を燃やしているのであれば店舗を構えて町の小さなカレー屋さんを営む事になるかもしれない。ここで始めてカレー作りが利益追求の形を取り始めるが、バザーから店舗へ展開する距離はかなり離れている気もする。
町のカレー屋さんに食べに来る人数は百万人とか一億食といった規模にはならないだろう。そんなお店に「全国展開しないとビジネス規模が広がりません」と提案するのが次のスケールへの引導となる。

マスを対象にしビジネスとして成り立つカレーというのは、大人数によって工場で量産されるカレーということになる。全国に流通して均一的な味を格安で提供でき、なおかつ保存も利く、そんなレトルトカレーが最上位に位置することになる。もしくはチェーン店のカレー。
あなたはレトルトカレーと家庭のカレーを同一視してビジネス規模で優劣を判断していますか。
おそらく多くの人は「べつのもの」として、状況に応じた対応と評価をしていると思う。
誰が食べても同じ味と、私のために作ってくれた味は価値基準が異なるはずなのだ。

つまり、プロかアマかといった二極ではなく間に沢山のスケールクラスがあるはずなのですよ。
そしてそれらスケール毎に得られる報酬の形ってのがあって、精神的充足から貨幣まで色々なものから自分が最も欲しいものがあるところにとどまるものなのではないかと。
そしてそれらはどっちか片方しか生き残れないものではなくて、両方存在していくべきなもの。

ここまで書いてやっぱりもやもやしたままおわる。



nico-Tech: Nagoya Meeting 準備中

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2008年10月12日は「ニコニコ技術部東海勉強会」が名古屋で開かれる。
今回も参加するのだけれども、展示は無しのプレゼンを一つだけ持つ予定。

今週はそのプレゼン資料を作成するのでひーひー言っているといった状況なのでした。先週末は風邪で寝てたし、今週もそれを引きずって体調が思わしくないわで、ちょいと辛い。

まあ、間に合うとは思うので参加される方はお楽しみに?!
今回は通常発表なのでお笑い要素はそんなにないですよ。はい。



虫歯の治療とアマルガム

先日、宅配ピザが食べたくなって注文しもきゅもきゅと食べていたらベキィと奥歯が欠けてしまった。
これまで歯が欠ける時というのは、社員食堂で安いトンカツを食べている時が通例だったのに、ピザパイの耳部分(結構固かった)で欠けたのでちとびっくり。
そんなこんなで急遽歯科医院がよいを始めて、1ヶ月ほどが経過しているところ。
(電動歯ブラシに凝っていたのも、この辺があって買い換えていたという理由)

そもそもで、歯が欠けたというのも20年以上も前に治療したところがもろくなっていたというのが理由なのだけれども、その治療していたところには今はもう使われていない金属がはまっていた。アマルガムである。
アマルガムは水銀の合金ということは知識として知っていたけれども、もちょっと調べてみる。
アマルガム自身には接着性はなく、硬化の際にちょっと膨張するため治療部にはまり込むのだという。水銀を用いるということで日本ではもう使うところはないらしい。
なるほど、くっついてはいないので長年の間に隙間がう歯となってしまうことがあるのね。これまでも歯科医にかかる度に「アマルガムの所をはがして新しく金属入れ直しましょう」と言われ続けていたのもなんとなくわかる気がする。
欠けた箇所だけでなく、もう一箇所アマルガムが入っていた歯があったのだけれどもそちらもはがして治療中だ。

歯医者さんなんて数年に一回かかるかかからないかといった感じなのだけれども、それくらい間が開いていると行くたびに何かしらの進歩をしていて驚かされる。
大きく変わっているのは麻酔と素材ですな。
今は本当にちょっとでも痛いというと麻酔をかけて、治療の間中painlessになるようにしてくれる。過保護ではと思うほど。麻酔の注射が痛くない為の予備麻酔というのも最初は驚いた物だった。ちょい前は小さな注射でちくっとする程度の麻酔をかけ、麻痺したら本腰を入れて麻酔注入とかだったけれども、今はその予備麻酔も粘膜浸透麻酔になっていて注射の痛みすらないという。
治療そのものはリューターで削ってパテで埋めて磨くというモデラー作業そのものな感じなのは変わらないけれども、パテ素材が強化レジン(保険適用素材)になり、しかも光硬化型であっという間に硬化するあたりが面白い。強化レジンだと見た目が良くないとか言われているけれども、埋めた後元の歯とあんま見分けがつかなくて良い感じだと思うなあ。
他にも金属を整形するための型取りとかも3分くらいで硬化する樹脂だったり(これは6年くらい前からあったかな)とか、素材に注目するとおもしろ要素がいっぱいである。

とはいえ、健康な歯を維持して歯医者さんにかからずに済むのが一番ですわな。



俺とプリンター

私がニコニコ技術部に投稿している動画の中にときたまカラーインクジェットプリンターが出てくることがある。
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コイツがその CANON iP90v 小型のモバイルプリンターである。
ニコニコ動画でこのプリンタが出てくるシーンにて「なんでモバイルプリンターなんだ?」というコメントが割と頻繁にポストされている。おそらく、コンピューター環境は充実している人っぽいのにプリンターだけはなんでこんな今ひとつな奴を使っているんだろうという意味なのではないかと思うのだが。
もちろんそのあたりには理由がある。理由と言うほど大層なものではないけれども。
私はインクジェットプリンターがあまり好きではなく、レーザープリンター(ページプリンター)派なのだ。ラジオネーム風に言うと「レーザープリンター大好きっ子ちゃん」である。なのでプライマリプリンターはレーザープリンターなのであった。でもたま−にカラーが必要な時があるので、必要な時だけ机にあげてプリントをする目的で iP90v を所有していた、という次第。普段は部屋の隅に転がしてある。

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これがプライマリで使用していたレーザープリンター&ADF付きスキャナ DCP-1000J。コピー機としても使える。

プリンターに触れた一番最初は X1turbo の頃だっただろうか。あの頃はドットインパクトプリンタが主流で、主な用途と言えばソースコードをプリントアウトしてデバッグするとかそんな感じであった。
X68000 の頃は感熱リボンによるプリンターが主流になっていた。モノクロだけでなく三色リボンによるカラーもできるということで当時は大流行であったがいかんせんランニングコストが高かった。この頃私は大学生さんであったので、大学のレポートを印字して提出するためにプリンターを使うというのが目的となっていく。コンピューターでリポートと書くといっても理系さんにとって(当時の)ワープロは不向きで、使用していたのはもっぱら TeX(LaTeX) であった。LaTeX による数式や表組みが綺麗に早く、かつ安価で印刷できるプリンターと言うのが当時の私にとっての目的となっていく。
そんなころCANONのバブルジェットが出てくるのだが今ひとつ高くて手が出ない。それに若干遅れるようにして、YHP(横河Hewlett-Packard)が初の個人向けインクジェットプリンタ DeskJet-500J を出してくる。当時、周辺では私以外ヒューレットパッカードという名前を知らないような状態であったのだが発売と同時に購入。以後長らくご愛用の品となった。
大学も4年生になり研究室に入るとそこには当時100万円近くもした(いくらかは忘れた) PsotScriptプリンター、Apple LaserWriterII が置いてあったのである。こいつの印字を見て一目で惚れた。本と変わらないくらいのクオリティで文字が印刷されるではないですか。以後、レーザープリンター良いよね派として今に至る。
新卒で会社勤めを始めた年に、個人向けレーザープリンターが遂に 10万円を切った。あの憧れのレーザープリンターが手に届く値段になってきたと分割払いで購入したものだ。新卒初年で10万円というとかなりきつい買い物だったけれども、初めて自分の部屋にレーザープリンターが来た嬉しさはそれを上回る物があった。
この頃、同人コピー誌を作る事も多かったのでその為にもレーザープリンターは最適な機器であった。
その後アルプスの昇華型リボンなども挟みつつ、レーザープリンターとインクジェットを交互に所有しているような感じ。
結局のところ、自分は写真をプリントしない人なのでカラーインクジェットを買っても使わないというのが大きいっぽい。面の中での階調の豊かさよりも、文字や画といった線が綺麗な出力を好む様だ。

で、先のレーザープリンターに話を戻す。
数えてみると購入したのが 3年半前か 4年近いくらい前。流石に最近印刷が擦れて使い物にならなくなってきた。トナーを交換しても駄目で、ドラムが寿命な様だ。んじゃ交換するべ、とドラム+トナーの値段を調べると2万円をオーバーしてしまう。確か本体を1万9千円くらいで買ったので、それより割高になってしまいちょっと面白くない。といっても、発売当時はそれなりに高価な機種で、値下がりしたところを買ったのでそんなものかもしれない。最近の廉価型として設計されているレーザープリンターならサプライもそれなりに安いので、そっちはバランスが取れているよなあとは思う。

そうなると、いっそのこと新しいプリンターを買うかという考えも出てくる。
そこで久々にレーザープリンター好きのもう一つの憧れが鎌首をもたげてくるのである。
「カラーレーザープリンターを個人で所有したい」
カラーレーザープリンターが10万円を切って久しい。以前モノクロレーザープリンターが10万円を切ったときと同じくらいの衝撃を、カラーの時も受けたけれどもそのときは特にカラーを扱う用途を持っていなかったので特に検討はしなかった。だが、最近はカラーを使う機会もそれなりにあり、物によっては5万円を切っているじゃないですか。
色々と検討を重ねた結果、「えいや」っと奮発することにした。
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我が家にカラーレーザープリンター&コピー機がやってきた。お値段 7万円弱ほど。
プリンターだけなら両面印刷付きとかも買えるのだけれども、スキャナやコピーもたまに使って便利なので複合機からは離れられなかった。イーサネットインタフェース内蔵で、LAN経由でのプリントだけでなく、スキャナの共有もできるのがポイント。
これで、自宅にいながらカラー表紙のコピー誌が作れるね!って最近はそういった同人誌を作るような活動していないけれども。
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前面メンテナンスで、各ユニットが取り外しできるのでがちゃがちゃと合体変形おもちゃで遊んでいるみたいで楽しい。しかし、トナーセットの手間とかを考えても、一般家庭向きじゃないよなあとは思う。レーザープリンター自体メンテナンスが必要だから誰にでもという商品ではないのか。

昨年の機種だけれども、印刷スピードはなかなかなもの。本当に、モノクロ印刷とカラー印刷が同じ速度なのはちょいと感動した。その辺がこいつのエンジンの売りなんだけれども。
他にも色々機能向上していて、新しいのを買って良かったなあと満足できた次第。

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実のところカラーの画質はそんなに良いわけでもない。傍らにあったラノベ表紙をコピーして比較。
4色カラーであることを考えればこんなもの?といった感じ。ただディザリングがインクジェットプリンタのほとんどで使われている誤差拡散ではなくて、30度格子のオーダードディザマトリクスなのが特徴的。個人的には誤差拡散よりこっちの方が好き。
(訂正:上質紙にグラフィック綺麗モードで印刷したら十分使える画質だった)

まあ、値段の他にも筐体の大きさとか、重さとか、それらによる設置の手間とかが結構あって実際はそれらが障害になってなかなかカラーレーザープリンターの購入に踏み切れないというのがあると思う。
本当にこの重さはきついわ。



Nico-TECH: Takatsuki Meeting おつかれさまでした

ちと遅めのエントリ。
大阪は高槻で行われた「ニコニコ技術部関西勉強会」は大成功と言っても良い感じの盛り上がりとスムーズな進行で、単純な「ニコニコ技術部オフ会」よりもちょっと良いモノとして終了。
そもそも、オープンソース系の地方ユーザーグループ勉強会のノリで10〜20人くらいの規模でもってなにかとかいった感じで話が始まったものの、最終的には77人という人数に。

始まる前に2点ほど、個人的に気になっていたところがあって眺めていた次第。
1点は、ソフトウェアとハードウェアのバランスは十分かという点。
もう1点は、工作物展示者(うp主の人数)とそれ以外(閲覧者、または将来のニコ技部員)の比率。
まあ、結論から言うと気にする必要も無かった感じ?
ソフトウェアとハードウェアの両方が混ざっている割と類を見ない(しかも業務に結びつかない)勉強会なんだけれども、みんな真剣にプレゼンを見てくれていたし、後で数えてみると発表内容もソフトとハード半々だったりもする。閲覧メインできている人はソフト屋が多そうだなあと思って訪ねてみると「組み込み系ソフトウェアエンジニアです」という絶妙な答えが返ってきて、ああなるほどと思ってみたり。

ハードウェアでいえばニコニコ技術部FPGA班であるアルテラマスターPと撮影できますPが現在進行しているプロジェクトの説明をして、そのレベルに皆が驚いていたけれども真に賞賛すべきはそのスキルの高さのみではない。
発表の内容はそれぞれ「ポータブルゲーム機を目指します」「ポータブルシーケンサーを目指します」といった感じなのだけれども、それを作ることでスキルを誇示したいわけじゃない。次に続くのは「個人でもこれくらい作れるんですよ」だから「みなさんもやってみましょう」であり、そのための登山口を作ろうとしている。
このへん勉強会に集まっている人たち皆共通でもっている意識で、「どうしたら入門やステップアップに役立つ動画が作れるだろう」「どうやったら投稿者を増やせるだろう」といった話がしょっちゅうでてきていていた。
そういうマインドをもつ人たちが「ニコニコ技術部」というタグには多く集まっているらしい。

ちゅーことで、やっぱ「勉強会」というくくりで丁度良かったのかもしれないね。
みんななんらかの刺激を受けて解散したので、今後の動画うp状況に期待が持てます。

私もライトニングトークを一席もらって適当に語ってきた。

撮影、ぉゅぅ氏。
これが結構うけているのだけど、オープンソース系のライトニングトークってみんなこんなノリなんでは?
ネタとしては3年前に書こうと思ったものの機を逃して埋もれていたもの。POPLとか、ういかとかのころ。
今回ソフトとハードどっちにも通用するネタということでチョイスしてみた。
でも正直、ハードウェアはモジュール化やIPコア化が既にあるためモデリングはあまりしないだろうし、ソフトウェア工学的にも設計としてのモデリング手法はとうに落ち着いちゃって最近は「チームを運営するための手法」が花盛りである。
んが、個人制作においては開発プロセスを問う必要はないし、設計をしっかり行わない事が多いからキャラクター指向モデリング開発はまだまだ通用しそうなところ。

というわけで、プレゼン資料をPDFにして置いておきます。なんかフォントがうまくいかなくてがびがびになっているけれども、ご容赦。
「キャラクター指向モデリング開発のすすめ」[PDF 13MB]



明日は Nico-TECH : Takatsuki Meeting

Nico-TECH : Takatsuki Meeting というのは、ニコニコ動画の「ニコニコ技術部」というものづくりな工作系動画が好きな人が集まって、日頃の成果を肴にくっちゃべるイベント。
Make: Tokyo Meeting が関東だったので、関西の人のためになんかやろうといった感じで企画。
私は関東勢なので、朝早くに新幹線に乗って駆けつける予定。

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発注したタイミングの関係で、間に合わないと思っていた「かなで巾着」が本当にぎりぎりで届いた。
これは「かなで」キットのパッケージとして作成依頼していたもの。
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あの「初音ミクスーパーGT車」で一躍有名になった(?) TAPさんが扱っているプリント巾着。TAPさんに発注して作ってもらった。御社ファンにも嬉しいアイテム。
キットを包むのに丁度良いサイズなのです。

まあ、間に合ったということもあって「かなで」のキットを 3セットほど持ち込む予定。
頒布価格は 2500円ほど。
お安くはないけど、興味のある方はよろしく。

ではでは、参加される方は会場でお会いしましょー。



Linuxで動いているゲーム機の第二世代 “Wiz” 発表

世間で注目されまくっているPandoraではなくて、Linux携帯ゲーム機としては(携帯電話はおいといて)初めて市場に出てきた GP2X の後継機。その ”Wiz” が発表となった。
GP2X ってなに? という人は拙著の記事をお読みくだされ。

“Wiz” は GP2X 後継ということもあり、GP2Xのソースをリコンパイルすればだいたい動くのだとか何とか。なので、GP2X Value Pack のときのように、一般ユーザーが作成したフリーゲームが標準で添付されている(フラッシュに書かれているのかな?)。
そのへんの紹介ページにどっかで見たようなパズルゲームが混ざっている。「かいてんパティシエ」もそうなれど、拙作の「てぃるている」がありますな。これは「絵はこっちで差し替えるから収録させてくれ」と頼まれてのこと。なので GP2X の後継が秋に出てくる事は知っていたのです。
そもそもで、GP2X-F100 ValuePack の時も収録させてくれと頼まれていたのだが、そのときは断っている。元は「天使のしっぽ」というアニメのキャラを使ったファン作品(同人ゲーム)だったので、キャラをそのまま使うわけに行かない。絵を差し替えられればよいけれども、それをする余力がないというのが断った理由。それをうけて今回は「絵はこっちで用意する」ということになった次第。
まあ、そこまで気に入ってくれているのであれば悪い気もしないわけで。

GP2Xと何が変わったって、なんと言っても OpenGL-ES1.1 対応のグラフィックアクセラレータ搭載になったことですよ。これでようやっと「まともな」ゲームが作れるピクセルフィルレートが手に入るというもんだ。
私が聞いていたスペックと微妙に違うところがいくつかあったりする。メモリ容量とか調整可能の範囲で。WiFiは外付けアダプタで対応という話だったけれども、どこにも書いてないなあ。
今回はメディアプレイヤーだけでなく、スケジュールやメモといったPDA機能を載せてきている。なんとなく、デジタルツール方面に持って行きたいのかなと。

スペック的にはPandoraの方が魅力ではあるけれども、サイズの小ささと(おそらくは)入手性の良さから Wiz も良さそうなのですよ。どっちがじゃなくて両方入手すりゃよいんじゃね?

ゲームを作る体力(時間と気力)が欲しいなあ。



KORG DS-10 が来ない?来た?

Nintendo DS に KORG のソフトウェア音源がのってしまった!ということで話題になっていた「KORG DS-10」。
発表と同時にAmazonさんをクリックしていたわけだけれども、いつのまにやら発売日の 7/24 が過ぎていた模様。予約したものっていつの間にやら発売されているような感覚があるよね。数ヶ月後発売とかで偉い先だなあと思っているといつのまにかその日になっていたというか。
で、24日発送しましたメールはあったのにまだ手元に届いていません。んぁ〜。
メール便はたまに遅れる時があるからなあ、期日的にはあまりあてにならん。けどそのかわり不在でもつっこんでおいてくれるから、確実に受け取れて嬉しい時の方が多いのだけれども。

まだかなまだかな、とそわそわして日に何度も郵便受けを覗く始末。
お、これは……
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あ〜くとつぅ〜がき〜たよ〜♪
いや、こんな微妙なタイミングで届かなくても。

うむむ、と思っていたら、「お届け物でーす」との声。
おおーー
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キターーーーーーーー!!!
……ってこれも今日だったか。

結局今日は届かない風味。
こんな日はニコニコ動画で “DS-10” タグを見て回るしかないのです。

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デスクトップにはソフトウェア版 MS-20
って、これがあるなら DS-10 は不要なんじゃないか、俺?
いやいやそうなのですが、DigitalEdition優待でふらふらと買ってはみたものの全然使いこなせなくてねえ……。
DS-10でみっちりとアナログ音源の音作りを学ぼうと思っていたところなのですよ。
つか、この手のシンセサイザーの音色づくりを始めるとそれだけであっというまに時間が消え去っていくあたりが恐ろしいのですよ。とはいっても、どっかで修行してモノにしたいスキルではありますが>音色作成

[追記]

せっかくなので鏡音リンACT2にDS-10が来ないということを歌って貰いました。
1989年の製品なのにセーブデータが消えていなかったことに軽く戦慄。



アマチュアとプロフェッショナルの間にあるグレーゾーン

うーん、こういうことなのかな。

エッジな人たちは、アマチュアとプロフェッショナルの間に境なんかなくて混じり合っているということにとっくに気がついていて既にその様に振る舞っているのだけれども、世の中の大半はまだプロ信仰が残っていてプロフェッショナルの作品を享受する立場にある。

プロだから凄い、プロが作るモノだから価値がある。
はて、その価値の評価基準はなんだっけ?




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