Archive for the 'DTM' Category

FL-danceで「てってってー」

前の記事で『Fruity Dance なら「てってってー」できるのか?』という質問を受けた。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm678493で配布されているドット絵を眺めてみたが、まあ普通にこれを切り貼りすれば Fruity Dance で踊らせることはできそうである。
ただ、これをコマ毎に切り出して、Fruity Dance 用に並べ直すというのが微妙に骨な作業という気がする。

fldance_support_tool1.jpg
そこで、容易に切り出して並べ直すツールをやっつけで作った。
Download: fldance_support_tool.zip

何となく今回以外に使い道がなさそうな、使い捨てツール。

tettette_on_fl.jpg
無事てってってーできた。


動画の方が説得力あるかと。



FL-danceでウマウマ

FL-chanが踊るプラグインで動画を作ってもらってニコニコにあがったわけですが、コメントで多かったのが「FL-Danceに搭載してくれ」というものだった。
もともと踊るプラグインなのに……orz
とか軽くへこみつつも、FL-Danceに絵を追加するのは実はすっげー容易(参考資料)なのでさくさくっとやってみる。

FL-StudioのFL-Chanページに置いてあるダンスパターン壁紙を見るとわかるけれども、データ自体は簡単。
横方向を等分8コマで縦方向がパターン数。最初に入っている標準のパターンだと、1コマが 110x128pixel で縦に10パターンある。
一番下がつまんだときのアニメパターン固定なので、パターン画像 880x1280pixel のものを 880x1408pixel に拡張し、摘みパターンを下に128pixelずらす。空いたところに880x128pixelのウマウマパターンを挿入するだけ。
p_dance_add_umauma.png
こんな感じ。

これをFL-Dance plugin のフォルダにある Dance.png と差し替える。
そして、Dance.txt の下から2番目にダンスパターン名を書き足す

〜〜〜
(上略)
Windmill
Zitabata
Dervish
Umauma
Held
〜〜〜

これでOK。ダンスパターンに Umauma が追加されているはず。

fl-umauma-dance.jpg
曲を止めると通常のFL-Chanに戻ってしまうのが微妙に残念だったりもする。



KAOSSILATOR買っちゃった

dsc00322.JPG
ふらりとヨドバシに寄ったら、在庫が一個だけぽつねんと置いてあったので計画外の衝動買い。
まだ在庫復活していないみたいだったのに、見かけてしまったのでつい。そろそろ市場に出始めるころかいな。

いつ再入荷するかわからない状態が続いたのと、DS-10を問答無用で予約してしまった事から「別にカオシレーターは買わなくても良いかな」と思っていたはずなのに。はずなのにっ。

さて、タッチパッド(感圧式)で演奏するこの楽器。さわってみればすぐに「ああ、こういう楽器なのねん」と理解することができるのだけれども、そこから先に高い壁があっていきなりつまづく。
これら100種類の音色をどう組み合わせればみんながニコニコ動画(KAOSSILATORタグ)で公開しているような「楽曲」になっていくのかさっぱり見当がつかないのである。
最長8ビート(2小節)分のループを記録して重ねて行くのだけれども、その手順をぱっとつかむのには結構なセンスを持ち合わせていないといけないんじゃないかと思うのよね。センスの良い人はなんも考えずにげしげし鳴らしていけるんだろうけど。

それでも色々いじくり回してみた結果を置いておく
MP3: kaossi-tan1.MP3
なんか外しまくっているのはかんべん。

むにむに鳴らして遊んでいるうちに、これは落書き帳に落書きを書いて楽しんでいるのと同じなのだなと理解した。なんというか、PDAの手書きメモで落書きをしまくるような感覚に近い。
手書きメモで絵を描いてもあまりまともな線にならないから人に見せるような絵にはなりにくい。でも楽しいから書き殴るといった風情。そんな状態でも気合いを入れて描けば、見せることのできるレベルの絵が描けないこともないとか。

楽しければ良いじゃんというのも確かに重要。



音のデフォルメについての考察

初音ミクを筆頭としたボーカロイドが歌う様々なアマチュア楽曲。そのボーカロイド廃人周辺には「ボカロ耳」という言葉がある。
ボーカロイドの歌声はこれまでに比べれば驚くほど自然に近くなっているが、やはりまだまだ合成音であることが否めない。しかし、そんな合成音でちょっと不自然なところがありまくりな楽曲であっても気にならなくなってしまったり、そんなことはどうでも良くなって素直に歌や楽曲に感動できるようになってしまった様な場合に用いる。どちらかというと妙な合成音声であっても聞き取れるようになってしまったことを自嘲的に表現するような言葉だったりするのだけれども。
そんな「ボカロ耳」という言葉のことについて考えていたら、長年の疑問が既に氷解していることに気がつく。「音の世界でのデフォルメってなんだろう」という事についてである。

今更述べるまでもなく、私は二次元側というか漫画やアニメ、ゲームに萌キャラといった世界が大好きな人間である。好きなだけでなくなんとかそれらをプロデュースできないものかと目論んでいるほどに。
でまあ、二次元と呼ばれる漫画やアニメのキャラってのは当然写実主義とはほど遠く、現実的にあり得ないような描写で描かれているわけだ。そんな絵に描かれたキャラクターに対して「これは別物」と、現実世界を超えて精神的に没頭できるのが良く訓練されたヲタなわけですよ。
そこまで極端な例を挙げなくても、漫画やイラストで写実的ではなく非現実的な描写、表現であっても「かわいい」と思えるキャラクターというのが皆それぞれに存在している。
絵の世界ではデフォルメというかシンボライズされたキャラクターに対して、かわいいとか萌えるとかそんな価値基準を適用することが確立しているわけだ。

では、音や音楽の世界でそういった「デフォルメ」というかキャラクター化というのが存在しえるものなのだろうかというのをずいぶんと前から考えていたのだ。

そして目の前にあるのは「ボーカロイド」という存在しない歌声を作り出すソフトウェア。
私たちは既に、音におけるデフォルメという手法を手に入れていたのではないだろうか。

最もわかりやすい例はファミコン時代のゲームサウンドだろう。あの矩形波と三角波で構成された楽曲はアコースティックな楽曲とはほど遠い位置に存在し、興味がない人にとっては耳障りな「音」でしかない。ゲームミュージックを「ピコピコ音」と称する大人が存在していた事がそれを位置づける。
私らにとってみれば感動的なドラクエのエンディングも、興味が無い人にとってみればピコピコ音で片付けられてしまう。
このとき既に、音のデフォルメ化、漫画と対比するなら「漫音化」していたとみるべきだったのだろう。
リアルであることが価値あるわけでなく、そこにあるシンボライズされたテーマを受け入れ楽しみ、そして感動する。そんな音楽の形態。
テクノやアンビエントなども含んだデジタル系の楽曲は全てがこの要素を持っていたのではないか。

萌え声とかそういった系統の、アイドル声優系、ゲーム声優系のボイスをありがたく拝聴する傾向もそうしたリアルから音声を切り離す過程だったのかもしれない。

そして、歌声もリアルから切り離され独自の価値を持つに至った。
先日聞いたMOSAIC.WAVの「***にできるかな」では、人間とボーカロイドが一緒に歌っていたが「これっぽちも」違和感を感じずに楽しんでいた。
冷静に振り返るとすごいことなのではないだろうかとうならざるを得ない。これもMOSAIC.WAVとみーこによる萌え系電波系AKIBAPOPならではの事だろう。
ヲタの持つ世界を馬鹿にするなよ?

といったわけで、萌えだのかわいいだのそういった音系はもっと認知され世界を広めるべき。
そして現実世界から解き放たれて広大な精神世界へと発展していくのですよ。



FL-chanとSynthMakerで僧侶

fl-monk-ss1.jpg
FLstudiio8 RC2 をインストールしてちょこっと弄ってみるつもりがいつのまにかこんな物を完成させていた。
SynthMaker と FL-Chan で作った僧侶(Delay-Lama)もどきなフォルマント音源。

フォルマントフィルターとか作れるかなーと思いながらいじっていたらここまで来てしまった。
サンプルMP3 : flmonk-sample.mp3

まあ FL studio だったら普通に Delay-Lama を使えば良いんだけれどもね。
作ってみたかったんだから良いじゃない。
バンドパスフィルタの所は既存のモジュールからコピーしてきたけれども、それ以外は手作り。簡単そうに見えて、ここまでやるのはわりと大変。
フォルマント(あ〜お)の切り替えはピッチベンドではなくパンにて行う。この辺も苦肉の策。

Download : fl-monk-synthmaker.zip

動作しているところが面白いのだけれども今回も動画は省略。



FL8とFL-chanとSynthMaker

Life update メンバー向けに FL Studio 8 のRC版1が公開された。
FL-chanの壁紙だけでなくFL-chanが踊るプラグインまで含まれていて「ImageLine本気だったのか……」とびっくりしてしまう次第。

さて、FL Studio 8 には色々な改良点があるのだけれども、結構大きいのがSynthMakerというシンセやエフェクターを作るゲラフィカルプログラム環境の FL Studio 専用版が付属してくるあたり。
REACTOR や Karma FX Synth みたいなGUIモジュール型シンセというよりは、Synthedit の方に近い。触ってみると本当にプログラミング環境だったりする。

全世界的規模でFL-chanが足りない事だし、ちょいと何か作ってみるかと思ってできあがったのがこれ。
flchan_syhtnmaker1.jpg
左上の方は、あの乱数Pの名作ツール「絵でレベルメーター」パクリリスペクト。SynthMaker版「FL-chanの絵でレベルメーター」。ミキサーにエフェクトプラグインとして追加すると、使えないレベルメーターとして動作する。
右下の方は、おまけのぽぽたんダンス。こっちはインスツルメントとエフェクトのどっちでも動作。再生中に踊り狂うだけのプラグイン。一応テンポを変えると速度も変わるけれども、あまりリズムとの同期は期待せぬよう。

Download: flchan_synthmaker_1.zip

適当な所に解凍して、SynthMakerのOpenにて .osm ファイルを読み込んでください。
私自身 SynthMaker を良くわかっていないので画像の読み込みがこれで良いのかは知らん。カレントディレクトリの画像ファイルを読み込む形なので、Open一発目は良いとしてそのあとへんなタイミングで開いたら失敗するかも。その時はもっかいOpenするなどでまたディレクトリを動かせば良いはず。

おまけの元画像ファイル。利用はご自由に。
DOwnload: flchan_synthmaker_parts.zip (レイヤ込みPSD形式画像データ)

本当はこんなの作ったよーとニコニコに動画をあげたいところだけれども、ちと音楽と動画を作る時間までは取れない状況なので誰かやってー。とかいう。

追記: Mar.09.2008

ウマウマ動画作ってもらった。感謝。
ニコニコ動画はこちら



シュレディンガーのアレMP3


『「シュレディンガーのぱんつ」をカラオケで歌おう!』なんてのがニコニコにあがっていた。
カラオケで歌えるように!というのは半分釣りで、実際は「混ぜて見た」系のネタ動画なんだけれどもね。良いんじゃね(なにが

カラオケ、で思い出したけれども「シュレディンガーのぱんつ」は観測がどうこうを置いておけば、一応シュレディンガー音頭のアレンジを目指していて「みんなで踊れるように」オケを提供するつもりだったんだっけ。
ウケるかどうかわからないという怯えもあったのだけれども、受け入れられている様なので置いておく。
ボーカル入りとカラオケのMP3、メロディだけのMIDIデータ、ボーカロイドデータ(vsq,mid)の詰め合わせ。

Download: schrodinger-pan2.zip

途中のギターソロがかっこよすぎて浮いているけれども、これはUEBERSCHALLのLIQUID GUITARの音。カッコイイギターフレーズがたくさん詰まっているだけでなく、音を自由に組み替えられる素材集。このシリーズ結構好き。
クリプトンでDEMO版がダウンロードできるのでそれを触れば、なるほどこういうものかと理解できるはず。

ついでなので機会が無くて張り損ねていた「ねぎっ娘と呼ばないで」もMP3置いておく。Wiiリモコンでネギ振り動画のBGMね。(デキが良くないのであまり気に入ってないのです、これ)
Download: miku_negi.mp3

さらに先日のランキングでの、たる美トーク場面BGM。
Download: ranking_bgm1.mp3

これはサンプリング素材SM05 SUNSET SESSIONSによるもの。クリプトンでメロウなデモを聞いて「おおっ」と飛びつきで買ったんだけれども、これが自分にはいまいち使いづらくてねえ(^^;
なんとかSUNSET SESSIONS縛りでMIXして1曲とやってみたけれども、結局一部ソフトウェア音源(とMIDI譜)を加えていたり。

まあへっぽこはへっぽこなりに素材集に頼って楽しく音楽といったところで。



VOCALOIDに台詞を読ませてみた

単なる思いつきでやってみただけ。

talktest01-1.mp3

以下、実験手順。
Read more…



理系はニコニコ動画でヒーローになれるか


聞き手を選ぶ馬鹿歌「シュレディンガーのぱんつ」を先日作成した。
尻Pこと野尻抱介氏にもウケた様なので、まずは良し。
尻Pのやりとりは「野尻抱介P改め尻Pによってミクのパンツが新たに提唱されますた」を読んで笑っていた。その後VOCALOIDパンツスレ(笑)で「誰か曲作れ」とか書かれていたのを見て、んじゃちょっくらやってみるべえかと1日で作成した次第。

「シュレディンガーのぱんつ」自体はぱっとした思いつきで作ったのだけれども、それ以前から「シュレディンガー音頭」をVOCALOIDに歌わせてみたいという思いと、仕込みはあったのよ。
歌謡曲を始め色々な歌がカバーされ創られていくのを眺めつつ、そこに理系のための理系ソングを投入できないかと狙っていたのです。そのためのネタとして、頭にあったのが「シュレディンガー音頭」をVOCALOIDに歌わせるというのと、抵抗カラーコード数え歌の二つ。
けれども「シュレディンガー音頭」はまともなメロディが存在していなくて、拍子も適当な手拍子のみという状態なのでオリジナルとは違った形で改変、作曲しないと物にならない状態。抵抗カラーコードのほうは「岸恵子(黄色の4)」とかいつの時代だよそれといった語呂が多く、現代風にアレンジするのが難しくてくじける。
なかなか難しいなあといったところで半分オリジナル、半分ギャグ、でもちょっぴり理系テイストといったバランスで「シュレディンガーのぱんつ」といった歌に落ち着いた次第。そんなにつっこまれなくて、みんなノって馬鹿コメントしてくれているのがうれしいのです。

「組曲『電子工作』」とかを見ていても、ニコニコ動画には相当の理系やエンジニアが潜伏しているものだなあと思う。そりゃ、あれだけ人がいれば当然なのかもしれない。
しかし、それら理系な方々はニコニコ動画で自分の才能を発揮できているだろうか。
ニコニコ動画に限らず、大抵のコンテンツでウケる要素というのは「音楽、映像、それらを絶妙にMIXする手腕」といった所である。私個人は「音楽>(映像=MIX術)」で、音楽が最も強いと思っている。なぜなら、音楽が良い動画はそれを聴くために何度も訪れる事になるからだ(=リピートが多く、再生カウントが伸びる)。
そのへん私は音楽制作にちーとコンプレックスというか苦手意識があって……というのはどうでも良いから置いておくか。
んでまあ、ウケる動画というのは音楽と映像が必要なわけだ。当たり前なようだけれども、それを用意するのは容易というわけではない。特に、理系やエンジニア方面に傾倒している人には苦手意識を持っている人も多いんじゃなかろうか。
それを強く感じたのは「Excelで長門有希」を観たときだった。

これの解説編で作者は「絵が描けないからコンピュータに書かせた」と述べている。絵描きに対する痛烈なコンプレックスと、プログラマである自分にできることという開き直りで作られている。果たせるかなこの動画はそれなりに話題を呼び再生数を伸ばす事となる。
その様子を見てじっとして居られなくなったのがその他エンジニア達である。「Excelで長門有希」に続けとばかりに、Wordで絵を描き、IEでドット画を描き、CADでスライムをモデリングしまくった。このプチムーブメントは「○○で××」というタグの元しばらく繰り広げられる(現在はニコニコ動画講座タグに吸収)、もちろん私も参加した。
ソフトウェアエンジニアでもニコニコ動画で注目を浴びるうp主になれるのだというわずかな希望が見えた場面である。

割と短期で「○○で××」は鎮火してしまうのだが、私はその後も「多くの理系、エンジニアが日の目を見る」ことができる様な動画はどんなものだろうと言うことで細々と投稿を続けていった。
そしてやっぱり「初音ミク」ブームである。このキャラは本当に幅広くいろんな人の心を盗んでいったものだ。
音楽ができなくても、絵が描けなくても、自分にできることで「初音ミク」を楽しもうという人々も現れる。そしてそれらの人々は「ニコニコ技術部」というタグでグルーピングされることとなる。
これを書いている時点でホットなのは「ARミク」ですかね。

音楽ができない、絵も描けない、だから皆が喜ぶオリジナルコンテンツが作れないと動画投稿にコンプレックスを持つ人が多いんじゃないかと予測するけれども、実は貴方が持っている技で人を楽しませることができるのですよ。
ただそのためには、その技をどうみせるか、どうやると興味をもって観てもらえるかということをちょっとだけ考える必要があるのです。



鏡音リンが歌う「お正月」

なんだか、まだまだかわいい歌声の鏡音リンが少ないみたい。
参考になるかどうかわからないけれども、私のデータを置いておくのです。

毎度のサンプル曲「お正月」
rin_newyear_mix.mp3
そのVOCALOID部分vsqファイル
rin_newyear_vocal.zip

VOCALOIDから出力した素の音声はこんな感じになる。
rin_newyear_bare.mp3
これにエフェクターをかけて加工してやると以下の様に
rin_newyear_effect.mp3
ここで使用しているエフェクターは、
ディエッサー→イコライザー→コンプレッサー→リバーブ→コーラス
といったところ。
もちろんエフェクトはかけなきゃいけないというわけではないし、どういったものをかけるかは各人のレシピがあるはず。

おまけ
rin_icon.png
リン生首
len_icon.png
レン生首
リンのヘッドバンドを描き忘れているあたりはご愛敬。
利用はご自由に。




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