Archive for the 'Diary' Category

つぶやき 05/26/2002

OVA版「ONE 〜輝く季節へ〜 桜の章」購入。最終巻である。
あああ、結局 4巻全部買ってるよ>俺
実はかなりお気に入りだったり。
アニメ版 KANON の様にゲームシナリオを撫で直しただけでなく、ちゃんと
オリジナルストーリーっぽくなっているあたりに好印象。正直アニメ版の
KANON よりこっちが好き。
でも人に見せるとおそらく10人に 8人は眉をしかめて「何コレ?」と
言うこと請け合い。一言で言うと「怪作」もしくは「迷作」。

惜しむらくはキャラがみんな立ちんぼでボソボソしゃべっているだけ
なので萌えもなんも無いこと。逆に KANON はキャラ萌えが全てであった。

まー無事最後まで出て良かった良かった。
(妖精姫レーンの事を根に持っているらしい)



つぶやき 04/01/2002

「電撃萌王(もえおう)」なる雑誌が出版された。
雑誌表紙のあおりによれば「萌えるビジュアルマガジン」だそうだ。
よするに「萌え」と称された 2次元ギャルコンテンツの寄せ集めムックと
いったところか。2次元という言葉に抵抗のある人は「マンガ/アニメ/ゲーム」
と読み替え。ある意味日本が最も得意とするオリジナルコンテンツであり、
独創的な町人文化の粋である。
雑誌の内容的にはコミック電撃大王をベースとし、その作家とコンテンツを
利用した実験かつ意欲的な構成。見方を変えると大王本紙の貴重な財産を
食い潰している感もある。まあ、でもなんつーか、コミック電撃大王は
あくまでマンガ雑誌なのでその枠組みのなかではやりづらいことをこういった
形で分離しました、みたいなものかな。アニメディアとMEGAMIマガジンみたいな
関係で。
第一印象としては「電撃が作ったマジキュー・プレミアム」って感じですな。
マジキュー・プレミアムを知らない人のために説明すると、各界(主にギャルゲー
メーカー)のイラストレーターに 1〜4ページくらいずつ原稿を依頼してそれを
寄せ集めて作った感のある300ページものギャル絵コンテンツ。本屋で買える
エッチなしのよろず同人誌的なもの、というとイメージできるか。
マジキューもそうだけど、よくもまあこれだけの人を集めたよなあ。編集は
きっと死にまくっているいるだろう。
良く集めたなと思うとともに、世の中にはこんなにギャル絵描きがいるのかー、
とちょっと感心してみる。いや、感心するまでもなく、PC用18禁エロゲーの
発売本数とかを見てみると絵描きってのは物凄い数がいるらしいということが
見て取れるわけで。
そういった人たちを一同に会してこういった本を作れるのはある意味すごいなあ
と思うとともに、「萌え」なる要素の無駄遣いではないかとも思えるわけだ。
こうして萌えコンテンツが一般化したとしたらそれは本道なのだろうか。
オタク文化というのは基本的にはカミングアウト文化だと思う。いわゆる世間
一般から離れたところに存在しているし、なによりそれを享受しているオタク層
はそれが世間的に正しいものでないことを認識・理解している。いうなれば、
「ダメを尊ぶ文化」であり、その微妙なテイストを楽しめる所に本質がある。
例えばデ・ジ・キャラットは、秋葉原という chaos な街を舞台とし「クソオタ共」
と悪態をつく存在である。だがオタクを馬鹿にしているそのキャラクターを、
皆可愛がる。自分のことをオタクだと思っているにも関わらず、馬鹿にされたと
怒りだす者はない。すべてをわかっている上で楽しんでいるのだ。
そういったオタク文化から発生した「萌え」がちょいと先に進もうとしている。
そもそも「萌え」とはなんなのか、実は明確な定義はない。
「あなたにとって萌えとはどういう意味ですか」ということを冷静になって
アンケート取ってみるとたぶん人によって違うことを言うのではないだろうか。
「可愛いこと」「愛しいこと」「たまらないこと」「大好きなこと」場合に
よっては女の娘キャラ対象でなく単純に好き嫌いを「萌え/萎え」で表現して
いるかもしれない。(例:今日の夕飯おいしくて萌え〜)
そういった既存の定義を離れ新しい感情の定義となれば良いのだが、まだそこ
まで到達している人種は少ないようだ。
オタク文化は「ダメを尊ぶ」と先に書いたがもう一つ付け加えるならば
「お約束を尊ぶ」文化でもある。このお約束というのは過去存在した作品の
データベースを元にもっとも適合率の高いシチュエーションの事である。
有り体な言葉で言えば「ありがち」なんだか、そのお約束を楽しむ事がなぜか
オタク間では暗黙の了解となっている節がある。これ自体も「素晴らしい物から
ハズレたダメな物を楽しむ」と考える事ができなくはない。ある意味コンテンツ
の符合化であり、その共通の符合を説明なしで共有できるのがオタク仲間なので
ある。だが、そのパロディとしてのお約束符合も本流になってしまうと色褪せる。
それはもうお約束という名のパロディではなく当たり前の存在となってしまう
からだ。かつては一世を風靡した設定である「眼鏡、病弱、読書好き」という
キャラクターも露出過多で褪せてしまうととたんに人気は無くなる。「卒業」の
仲本や「ときメモ」の如月といったキャラクターの栄光は「シスプリ」の鞠絵
にはもうない。今、眼鏡っ娘というと「ちょっととろくて、でも巨乳」という
設定の符合となっている(意外性の楽しさが軸のようだ)。
で、当然「電撃萌王」も「萌え」を語るにあたってそのような「お約束文化」
を利用しているし、そうでないと萌系とは言えないわけだ。後は、萌え文化の
浪費によってそれ全体が陳腐化しないことを祈る。

ボクは音葉ちゃんが良いと思いました(ぉ



つぶやき 03/07/2002

当ぷろむなーどの来場者数がおおよそ 50000人くらいになった模様。
普通の言い方をすれば「祝50000ヒット」。
あやや。ありがとうございます。

それよりもビックリなのは開設してから 5年経ったというところであろうか。
あー、インターネットが日常になってからもうそんなになるんだねえ。
最近はすっかり放置サイトなここですが、今後ともそれなりによろしく
おねがいいたします。



つぶやき 02/26/2002

すっかり社会現象となってしまった感のある「プロジェクトX〜挑戦者達」
だが、小説家や漫画家だけに飽きたらず今度は映画化だそうである。主演
は西田敏行氏だとかで、もうすっかり各メディアでニュースとして取り上
げられている次第。
しかし、そんな状況にちょっと待てと言ってみたい。
プロジェクトX が面白いのは挑戦者達の熱いドラマであるのはまあ相違無
いのだが、私が評価しているのはそこだけではない。あれは、戦後の日本
復興を夢見た人達の戦いであり、いわば昭和を作った人達の物語だと思っ
ている。昨今ではすっかり昭和も遠くなってしまった。その思い出となり
つつある昭和、その昭和を作ってきた人達が、今、かろうじてご存命して
おられるうちにその姿を残しておこう、肉声をとどめておこう。そういっ
たあたりが、あの番組の大きな価値なんだと思う。
プロジェクトに関わった人達。ご年配が多いです。そんな実際に働いた人
達が、自分の声で当時のことを語っているという重みに深く心を打たれる
のが醍醐味なんではないだろうか。
だから物語だけを取り出して映画にするというのはいかがなものかと思う。
確かに映画は熱く燃えるものになるかもしれない。しかし、そこに史実と
しての重みは幾分欠いているのではないだろうか。
「さようならミスターVHS」この垂れ幕を工場の片隅で従業員が握りしめ
ている、それが現実の記録映像であるからこそ訴えかけるものがあるので
ある。

余談だが、懐古主義に走るとその文化は終わりだという言葉をどこかで聞い
たことがある。その直後にヒットしたのが「ちびまる子ちゃん」でずいぶん
複雑な気分になったものだ。



つぶやき 01/28/2002

すっかり「天使のしっぽ」にご執心である。
そんな勢いでファンサイトを作る事になり、さらに勢いかまして
専用のドメインを取得してみる。

http://omamori.shimasu.net/

「この身にかえてもお守りします!!」
天使のしっぽ(P.E.T.S.も)劇中の名文句である。

しかしファンが応援のためにドメインを取るというのはよくある
事として、やはりその取得ドメインはオフィシャルの迷惑になら
ない様気をつけたいものである。いや、少なくとも私はそのように
心掛けたい……と思っている、つもり。
キャラ名やコンテンツタイトルそのままってのはやっぱり避けたい
やーね。
そんな感じで悩んだ結果取得したのがこの shimasu.net という
ドメインなのでした。ちなみに shimasu.com ってのは既に取得済
でした。(でも日本人じゃなくてアメリカの企業が押さえていたん
だよね、なぜか。サイトも存在しないし。)
さらにちなむと shippo.[com|net|org] なんて誰でも(他用途で)
思いつきそうなドメインは完全に塞がっています。

しかし、この shimasu.net って結構おいしいドメインな気がする
んだけど、良く空いていたよなあ。(org はまだ空いています)
「〜しますね☆(っと)」ってイケテいると思うんですが。
てなわけで悪ノリして 〜@otayori.shimasu.net というアドレスを
作ってみたり(笑)。



つぶやき 12/30/2001

2001年12月30日、私はビッグサイトに居た。
そう、東京コミックマーケット61、通称冬コミである。
ここしばらくなにかと余裕がなくて同人誌即売会にはとんと疎遠となって
いたので本当に久しぶりな参加である。コミケとなるとそれこそ 3年ぶり
とかじゃないだろうか。まあ、それくらい余裕が生まれつつあるという事で。

仲間のところ( http://www.lares.dti.ne.jp/~pyonkey/ )の手伝いという
事でサークル参加。ジャンルは「君が望む永遠」。
( http://www.age-soft.co.jp/Product/Kimibo/index.htm )
私ら的には順当である。
といっても私は製作を何にも手伝わなく、サークルの君望本はぴょんきー
松尾一人で作成することになった。私個人は別件で AAA/Triumphal Records
さんところ( http://www.espr.net/trh/aaaa.html )の
「Regalo – 君が望む永遠FANディスク」
( http://www.espr.net/trh/aaaa.html#kmnz_fd )
の方に 4アイテムほど提供していたりします (^^;

んでまあ、そうなると自分らのサークルのところにはぴょんきーの本が
一種類だけ置かれている状態なわけで。それはサミシーかなと思って
コピーチラシを用意して無償配布することにする。お題は「天使のしっぽ」
( http://www.wonderfarm.co.jp/shippo/ )。10月〜12月に WOWOW で放送
されていたアニメで、今一番のご執心である。
ちなみにぴょんきー松尾の方もしっぽに染めてあるので「ルルたんハァハァ」
は共通の合言葉(誇張)。
しかしこの「天使のしっぽ」知る人こそ盛り上がっているものの、一般
的にいってまったく知名度が無い模様(泣)。そんな状況でも、目に止めて
チラシを持っていってくれるお客様がおられるので、ファンは渇望している
んだろうなあとか思う。ちなみに、他サークルの成年向けしっぽコピー本は
無事ゲット(笑)。もう一冊しっぽ本(成年向け)が29日に出ていたらしいが
これはとらのあな( http://www.toranoana.co.jp/ )とかで入手できる様
なのでまあ良しとしよう。それにうちのチラシを合わせると 3サークル
ぐらいしかないのかなあ、とガックリさん。(情報求むですわ)

今回のコミケ唯一の目的(笑)とされる企業ブース、ワンダーファーム
「天使のしっぽ」セット、およびスクールカレンダーの販売。
( http://www.wonderfarm.co.jp/shippo/news/011228.htm )
企業ブースというと長蛇の列とか数時間待ちとかいう風聞があり、怖くて
近寄ったことがなかった領域。いやしかし、しっぽグッズの為ならば。
意を決して人混みに飲まれながら企業ブースへと到着、そこで見たものは!!
必死の呼び込みとそれにもかかわらずお客様が一人もいないワンダー
ファームブースの姿であった。ババーン。
あまりにも不敏なのでグッズを 2セットづつ購入。片方をぴょんきー松尾
に押し付ける。
ううう、しっぽ良い作品なのになあ。小さい子にも見せたいくらい。

そういったしっぽのマイノリティーさはチラシの配布状況にもそれなりに
現れていたりするわけで。でも、それをたまたま(君望島という場違いな
ところで)見つけて「あ、しっぽだ」と持っていてくれるお客様がいる
のはやっぱり嬉しいものです。
なんか、メイド服をきたおねーちゃんが突然足を止めてチラシ(だけ)に
向かって来て嬉々としてそれを手にしたと思ったら「私、MEGAMIマガジン
で漫画を描いている者です」とか。げふ、しんかおりさんかいな。
いや、ほんとうに嬉しそうにチラシを手にしてくれていたから、しっぽの
関連アイテムって本当になかった&うれしかったんだろうな。
ありがたいことです。(内容しょぼくて済みません)

しかしまあ、君望も思ってたより全然本が(他サークルから)出ていない
ようで。相変わらずマイノリティー&ゲリラチック(連携無し)参加な
私らなのでありましたとさ。

取り敢えず配布したチラシはふみふみキックのサイトの方で公開。
( http://www.fumi2kick.com )

# だがそれがいい



つぶやき 09/29/2001

Otherwise の「未来にキスを」読了。
容赦無き元長節に陶酔。そして満足。
といってもこの満足は「フロレアール」「SenseOff」と順を追って付いて
来ている者としての満足であり、期待を裏切られなかった事に対する安堵
である。このタイトルで初めて元長節に触れた人の感想というのはまった
くもって見当がつかない。エロゲーとして買った人は騙されたと思ってい
ないだろうか?願わくはそれが良い意味で裏切られた、でありますように。

歴代のタイトルがそうであったように今回も煙に巻かれた様な内容であり
その中のテーマが見えるようで明確ではない。正直、SenseOffは一読で自
分なりの解釈が完成したが、今回はしていない。消化には時間と思考、そ
して再読が必要なようだ。
そして、その結果得られた「自分なりの解釈」というのは人それぞれで、
おそらく10人いたら10人とも違う受け取り方をしているに違いない。そし
てそれはどれもが正しい。
他人の解釈はどうあれ、自分が理解した物語というのは自分の心の中にあ
りそれを眺めていることは非常に楽しい。作者がなにを言いたかったのか
ということはさして大きな問題ではない。読み手としては作者とまったく
同じにはなれないわけだから、そこには壁がある。しかし、それは悲しむ
べき事ではなく、自分は自分で物語を読んでその感想を抱いていれば良い。
そこには圧倒的な楽園が広がっているのだから。

ま、も少し平坦に言うと、物語の字面を追ってそれを理解したつもりになっ
ているのでは「未来にキスを」というタイトルを楽しんではいない。
この物語が一体何を言いたいのか、それを皆で考えるところが「ゲーム」
であり、本体なのであろう。

……そして、その答えは何処にも存在はしない。



つぶやき 08/11/2001

各所で色々と話題の「君が望む永遠」。
私もご多分に洩れず、体験版でショックを受けたくちなので発売日当日
の朝に購入。その後 4日くらいかけて貪るように読みふけりました。
んでまあ、全エンディングを見たのですが、なんかこのタイトルに関しては
語れる範囲が微妙なのでレビューはしないでおこうかと。
各所で的確なレビューがなされているのでそれで良いかなと。
なんというかね、ギャルゲーや萌えゲーでないというか、恋愛ゲーでも
なくて「ドラマ」なんだね。夜10時の大人向け連続ドラマを見ているような
感覚。

で、「君望」のレビューの変わりに「ONE〜輝く季節へ〜」の OVA でも。
第一巻は茜(君望の茜にあらず)&詩子。
キャラデザの好き嫌いはまあともかくとしても、瑞佳と繭が一瞬誰だか
わからななかったりする。特に OP 2回目に出てくる繭が走っているところ
なんかは「あれ?(東鳩の)志保がなんでここに?」とか思って見たり(笑)。
でまあ、それなりに気合いが入っているのは認めるのですが、カット毎に
顔が変わるのはどうかと。
でも、たまに、「あ、茜可愛い」とか思えるシーンがあったりするところが
ワナっぽい。詩子はブルマ担当。
絵柄はかなり変わっているのだけれども個人的には好きな範疇。
ざっくりとした感想は「叙情的にしようとしたが力量不足」に見えた。
そういった作品を目指すにはコンテとタイミング(間)が重要なんだけど、
今一つこなれていないというか失敗しているかな〜というところが
多かったり。
「ONE〜輝く季節〜」が描いているのはジュブナイル的な心理葛藤であり
それをファンタジーとして描写したところにある。そしてそれは、主人公
(=折原公平)だけでなく、女の娘の側にも存在する。
ま、よするにだ、キャラ萌えだけ描いてもそれは人々が ONE に対し
抱いている評価に届かないということ。



つぶやき 07/14/2001-2

書き忘れ、アージュのサイトへのリンク追加。
それと私が体験版を入手したのは「カラフルピュアガール」という雑誌にて。
カラフルピュアガールは毎号買っているんだけどね。
(ホームメイドテーラーが最終回だったのが悲しい…)



つぶやき 07/14/2001

各所で話題になっているアージュの18禁ゲーム「君が望む永遠」体験版。
それが添付している雑誌を所有していたので、興味がてらプレイしてみる。
む〜、ふむ〜、ぐはぁ!!!
これ、体験版といいつつ第一章丸々遊べるのですが「体験版としては」
大成功ではないだろうか。おそらく大多数の人にとって製品版がひっじょーに
気になる存在となってしまうであろう。
もちろん、肌に合わない人もいるはずだがそれはそういうものだということで
切り落としても可かと。もともと、出会うことすらなかったであろうタイトル
に出会う機会が増えて本来よりも多く sale できれば良いわけだし。

内容に触れてしまうのであまり色々とは書けないので難しい…。
ん〜と、私個人としてはこの体験版をやった限りではあまり良いゲームでは
なかったなという感想を抱いた次第。ざっくりまとめてしまうと、この第一章
は第二章に突入するまでのお膳立てでしかないあたりが問題。
例えばだ「ONE 〜輝く季節へ〜」の前半部分。明るく楽しい日常生活が延々と
繰り返されるだけの部分(個人的に「漫才パート」と呼んでいる)。あれは、
ただ淡々と同じような生活の描写が繰り返されているだけで、特にストーリー
が進行するわけではない。
この漫才パートは、主にキャラクター達を彫り込みキャラクターを形成し、
読み手の中に世界を作る役を担っている。「瑞佳は幼なじみだ」と説明くさい
文章で書かれるより、毎朝しつこくも主人公を起こしに来る(そしてからかい
あう)という描写の方がよりいっそう瑞佳というキャラクターが細かく設定
される。そして、読み手はそのキャラクターを理解し思い入れを始めることが
できるわけである。
また、漫才パートにより延々と繰り返される平穏な日々の積み重ねが、物語の
世界に「平和」と「日常」を構築し、その後に起こる事件の非常度を鋭角に
研ぎ澄ます。相対的な落差が激しいほど読み手に動揺を与えるはずだ。
「ONE 〜輝く季節へ〜」以降、前半の漫才パート+後半の急転直下パートと
いう構成が多用され、標準フォーマットと言えるぐらいに全てが習って
しまったが、その日常の積み重ねを意図して正しく行なえているタイトルは
数少ないと思う。「SenseOff」なんかはくどいほどの同手法で非日常の中に
無理やり日常を構築していた。これはこれで面白い。
ちょっと話がそれてしまったが、要するに「君が望む永遠」体験版は、その
漫才パートだけを見せられたに等しい。「ONE 〜輝く季節へ〜」で漫才パート
だけ見せられて「どう?感動したでしょ?」と聞かれてもちょっとキツイ。
それに崩すために積み重ねるのだから、ここまでの部分が気に入っても
この後どうなるかはわからない。ひょっとしたら後半は自分にとって肌に
あわなくツマラナイかもしれない可能性だってあるのだから。

ではなぜこの体験版はこのようになっているかというと、おそらくはキャラ
クターを先行で定着させておきたいのだと思う。どんなに話が良くても、
文章が卓越していても、それは販売時の売りにはならない。お客様は
十中八九キャラクター絵とブランド名だけで買ってしまうものである。
要となるキャラクター絵も最近はどこも綺麗で可愛いので、その中から
一つ抜きん出る(店頭で目に止まる絵柄)のは難しいはずだ。
せめて、このキャラのこういう面をみてくれれば。せめてちょっとでも
文章を読んでくれればこのキャラの良さがわかるのに。
そういった部分を伝えるためのものであろう。
そして登場キャラクターの内どれかにヒットし思い入れることができれば
購買者数は増加する。
もしぎりぎりのところで思い入れできるキャラに出会えなかった場合の
テコ入れもあるところが素晴らしい。ほとんどの人はそれで一気に
購買意欲の閾値を越えてしまっているはずだ。

日常の積み重ねでキャラクターを描き、思い入れをさせたところで一気に
くつがえす。「加奈〜いもうと〜」が実にみごとにとった手法である。
物語の都合が良いように読み手の感情をコントロールするとでも言おうか。
「加奈」の場合、幼少期、中等期によって加奈という妹のキャラクターを
描写するとともに、加奈を「大切な守るべき妹」としてプレイヤーの心理に
徹底的に刷り込んでしまう。この刷り込まれが深ければ深いほど輝いた
物語になる。逆に思い入れできなければ「ツマラナイ」で終わってしまう。

「君が望む永遠」体験版で言えば
・ストーリー展開を求めてしまった場合
・気に入ったキャラクターを見つけられなかった場合
・文体、言い回し、ゲームシステム等不満点が購買意欲より大きかった場合
これらの場合に評価は低くなるのではないかと推測する。

個人的に良いなと思ったのは細かい感情の移り変わりが文章から読み取れた
こと。その分くどくて長いのはあれだが。
あと声優さんの演技もかなり良い。キャラクターの思い入れに大きく荷担
しているのではなかろうか。
それとオープニングムービーの入り方がカッコ良くてゾクゾクした。

でもこの第一章、第二章で特定のキャラクターに思い入れさせるためダケに
存在しているんじゃないかと思う。極端な話、登場人物全員がその一人を
引き立てさせるための捨てゴマなんじゃないかと思うほどだ。
ま、そのへんの邪推は本編を買って確認するとしましょうかね。




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