Archive for the 'PC' Category

fit-PC slim を電池駆動してみる

前回 Fit-PC slim を入手したことを書いたけれども、真っ先に試してみたかったのが乾電池による駆動とその時間の計測。
これだけちっこいとワイヤレスにしたくなるじゃない。電源ラインも。

dsc06323.JPG
まずは消費電流を計測してみる。
大体、通常時 450mA といったところかね。大体 5.5W くらい。
やはりというか HDD がしこたま電気を食うため、スピンアップ時やフルにアクセスしているときとかに最大電流となり 650mA 弱ぐらいに達する。このときが 8W ほど。
意外なのが、起動していないときつまり電源OFFで待機状態のときに 120mA (1.5Wほど)が流れている。これは、待機状態でも USB に電流が流れていることが原因ではないかと思う。
流石というかなんというか、電気食いませんなあ。電源アダプタは 1.5A のものがついてくるんだけれども、アダプタそのものはそんなに大きくないモノのアダプタとコンセントの間がぶっとい3線ケーブルになっていて可搬性が悪い次第。でも、消費電力からみたら、秋月の 12V 1A アダプタで十分動かせるので、そちらにした方が小さくて済みそう。

これならいけそうだねということで電池駆動にチャレンジ。
dsc06324.JPG
充電式のニッケル水素電池(1900〜2000mAh)を 8本使って動かしてみる。
計測のために、30秒に1回現在時刻を名前にしたファイルを作成するようなスクリプトを作成、いつまで動いていたのかがわかるようにロギング。無線LANをONにして、WEBブラウザも定期的に更新されるようなところを開いておき軽く負荷をかけた標準的なアイドル状態とする。
結果は、丁度 2時間といったところ。
HDDへのアクセスをしまくるような標準作業だと 2/3 くらいの時間に縮まるかも。
それでも 1時間半〜2時間くらいは動くことがわかったので、色々と応用はできそうなりね。

ちなみに PC としての使い心地は同じ Geode LX を使っている KOHJINSHA のマシンのレビューを見ると良いかも。
非力であることもそうだけれども、DirectX 非対応のグラフィックなので多くのゲームが起動すらしない。ニコニコ動画を見ると On2VP6 な動画だと 2fps 位で再生はできるんだけれども、AVC な動画だと完全にデコードが追いつかなくて画も出てこないといった風情。
筐体はかなり熱くなり手で持てるぎりぎりくらいにはなる(火傷まではしないけれども)、のと無線LANが遅くて 5〜6Mbpsくらいしか出ないとかいったあたりが、実際に使っていて気がついた事かね。
ノンディスプレイ状態にしてリモートデスクトップ等で遠隔操作というのを検討しているんだけれども、無線LAN経由だとちとリモートデスクトップが辛く感じるあたり。デスクトップを狭くするなり工夫が必要かも。



fit-PC slim が届いた

GeodeをCPUとした、ちっこいファンレスPC “fit-PC slim” を注文していたのだけれども、それが届きましたよ、と。
HDD60GB 搭載の Linuxモデルで、$295 ほど。国外発送料が$65 ほどに、受け取り時関税 800円を取られるけれどもね。

dsc06319.JPG
パッケージはマンガ雑誌くらい、縦がちょい短めだけれども。

dsc06320.JPG
なんとなく「手乗り」な感じのシールを貼ってみた。
ちっこいけれども、これでWindowsXPも動いちゃったりするんだぜ。(CPU500MHzなので、それ相応だけれども)

dsc06321.JPG
公式イメージのカギがでけーと評判だったけれども、実際こんなもんよ?

dsc06322.JPG
大体文庫サイズ。縦が11cmと文庫より短いけど。
ばらして基板だけにすると 10cm キューブサットに入りそうですな。

Linuxモデルを買ったら、UbuntuとGentooが入っていてGRUBで切り替えられる様になっていた。
でも、日本語環境とかないし、そのまま使うことは無いでしょ。Linuxのまま使うにしても、消して自分でインストールしてしまった方が早い。
ちなみに、無線LANは内部USB結線らしく、USB Wifi のドライバーで動くなり。
今回は、うちにあまっているWinXPのライセンスをインストールしてみるのですよ。

取り敢えず今回は届いたよ報告までに。



つぶやき 01/08/2001

アメリカでは CES (カンスーマエレクトロニクスショー)が開催されているとかで
日本のニュースサイトも盛り上がっているところである。
なんとなく記事を読んでいて印象的なのが、Intel や Microsoft といった陣営が
「PCは無くなりませんヨ?これからもますますPCですヨ?」と強調している点で
あろうか?
そいや、昨年 TRON SHOW 2001 での記事で読んだのだが、坂村建氏のスピーチと
して「TRON は今組み込み用 OS としてもっとも普及している、PC から非PCへの
シフトといううねりの中でTRONが担うものは大きい(意訳)」みたいな事を語った
という。制御機器系の事は詳しくはないのだが、以前から大きなシェアを持って
おり特に誇大な表現ではないだろう。

「PC は無くなってしまうの?」
答えはもちろんノー。…だと私は思っている。

確かに携帯電話やネットワーク専用端末が普及し、メールや情報流通が生活に
おける基礎的インフラとなりつつある昨今では、そういった目的のためにわざわざ
PCを使う必要は無くなりつつある。
また、どうしても PC は一般普及品にはなりきれない。全国民とまでは言わなく
ても大勢の人が扱うには操作が優しかったり特定の機能だけに絞った製品の方が
理想なのである。だからみんな(一般大衆)が使うものは、そういった専用機、
平たく言ってPC以外の家電製品になるべきだと思う。
だが、その様にネットワーク端末が普及したからといってPCが廃れるとは思わない
のである。PCの最も良いところであり魅力的であり、かつ最大の問題点は
「何でもできる魔法の箱」であるところではないか。
インターネット端末という姿は PC によってできる沢山の事のホンの一つでしか
ないわけで。他に何ができるのかという部分はまだまだ光輝いている。

PC は民生用コンピューター技術の「実験場」である。
何でもできそうなこの箱に対し、皆が夢を持ち、それらを短時間で実装する。
そして PC ユーザーが面白がってそれに群がる。そんな中で本当に必要なものは
大衆普及のために形を変えて降りてくる。そんな事の繰り返しではないか。
ワープロしかり、ゲームしかり、メールしかり。
だから PC はこれからも「面白い実験の箱」であってほしいのだ。

ネットワークもデジタルビデオも十分に熟してしまった。
さ〜て、次のおもちゃはなんじゃろな?




You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can skip to the end and leave a response. Pinging is currently not allowed.