つぶやき 01/08/2001
アメリカでは CES (カンスーマエレクトロニクスショー)が開催されているとかで
日本のニュースサイトも盛り上がっているところである。
なんとなく記事を読んでいて印象的なのが、Intel や Microsoft といった陣営が
「PCは無くなりませんヨ?これからもますますPCですヨ?」と強調している点で
あろうか?
そいや、昨年 TRON SHOW 2001 での記事で読んだのだが、坂村建氏のスピーチと
して「TRON は今組み込み用 OS としてもっとも普及している、PC から非PCへの
シフトといううねりの中でTRONが担うものは大きい(意訳)」みたいな事を語った
という。制御機器系の事は詳しくはないのだが、以前から大きなシェアを持って
おり特に誇大な表現ではないだろう。
「PC は無くなってしまうの?」
答えはもちろんノー。…だと私は思っている。
確かに携帯電話やネットワーク専用端末が普及し、メールや情報流通が生活に
おける基礎的インフラとなりつつある昨今では、そういった目的のためにわざわざ
PCを使う必要は無くなりつつある。
また、どうしても PC は一般普及品にはなりきれない。全国民とまでは言わなく
ても大勢の人が扱うには操作が優しかったり特定の機能だけに絞った製品の方が
理想なのである。だからみんな(一般大衆)が使うものは、そういった専用機、
平たく言ってPC以外の家電製品になるべきだと思う。
だが、その様にネットワーク端末が普及したからといってPCが廃れるとは思わない
のである。PCの最も良いところであり魅力的であり、かつ最大の問題点は
「何でもできる魔法の箱」であるところではないか。
インターネット端末という姿は PC によってできる沢山の事のホンの一つでしか
ないわけで。他に何ができるのかという部分はまだまだ光輝いている。
PC は民生用コンピューター技術の「実験場」である。
何でもできそうなこの箱に対し、皆が夢を持ち、それらを短時間で実装する。
そして PC ユーザーが面白がってそれに群がる。そんな中で本当に必要なものは
大衆普及のために形を変えて降りてくる。そんな事の繰り返しではないか。
ワープロしかり、ゲームしかり、メールしかり。
だから PC はこれからも「面白い実験の箱」であってほしいのだ。
ネットワークもデジタルビデオも十分に熟してしまった。
さ〜て、次のおもちゃはなんじゃろな?