Archive for 6月, 2005

OpenBlocks がやってきた

前回のハブ騒ぎのついでに色々とネットワーク機材を入れ替え。
ハブ以外にも入れ替えざるを得ないのもいくつかあったりしたけれども……。
いい加減やばくなってきた 486マシンの代わりとなるサーバーマシンを物色していたけれども、最終的に選択したのがぷらっとほーむの OpenBlocks。
サーバーといっても特殊用途なのでパワー不要で安定性が求められる所。
なので、徹底的に駆動部分を無くし、無音、省電力化。
トータルで 4W というのは割とインパクトあるかも。

実は先週買ってきてあったのだけれども、最近忙しいのでセットアップする暇が無くてほったらかしだったのね。
流石にとっとと入れ替えないとやばそうなので手を付ける事に。
イーサ経由でログインしてテキストコンソールにてちまちまと設定。
ちまちま
ちまちまちま
ちまちまちまちま
やべえ、これすっげえ楽しい。
ちまちまもぞもぞと設定を続けているだけなのだけれども、目の前の無愛想な箱が徐々にサーバーとなっていく喜びが。
自作PCを指して「プラモデル感覚の創作欲」とは良く言った物だと思うが、こういった Linux 系のインストールや設定もまさに「プラモデル感覚」なのだな。既にある程度できあがっているプログラムを組み合わせてサーバーという形にする。熟達したモデラーは改造して自分好みに仕立てる。

組み込み機器っぽさが有るのも、普通のパソコンじゃないみたいで良いのかも。

一つだけどうしてもコンパイルしないとならないアプリがあったので、クロスコンパイル環境を含む SSD/Linux を VMware にインストール。
最近類を見ないスパルタンな Linux 環境ですなあ。ネットワーク環境の設定すら行われないとは……、ってこれ VMware の疑似ネットワークカードのドライバーがなくて認識されていないのか。
カーネルコンパイルしてインストールすれば良いのだけれども、そこまでやるのもなあと、別の Debian 環境にクロスコンパイラ環境だけもってきてふにふに。
んが、目的のアプリがこれでもうまくいかず(configure がクロスコンパイルに対応していなかった)困る。むー。
仕方がないのでセルフコンパイル環境を含んだ LinkStarion(玄箱みたいなもの)の上でコンパイルしてバイナリだけ持ってくる。(LinkStationもOpenBlocks も PowerPC linux なのでね)
うまくいった。

本格的にあれこれしようとしたら OpenBlocks を二台買って片方に HDD を積んで開発専用機材にしてしまった方が楽なのかもしれない。まあ、CPU 遅いからコンパイルに時間はかかるけれども。

一通り設定が済んだので、サーバーマシンを入れ替え。
これからがんばってくれたまえ。
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スイッチングハブが壊れたのこと

ここしばらく、アクセスがある気配も無いのにスイッチングハブの LED がぺかぺかと激し目に点滅していることがあって「なんじゃ?」と首をひねっていた。
今日、サーバーメンテナンスをしようとしても(ローカルなのに)全然繋がらなかったり、ping を打ってもパケットロスが 90% 以上だったりと尋常でない状態に。
ここまできてようやくわかる、スイッチングハブが壊れたのだ。

そういや、ちょっと前に別のハブ(こっちはよりローカルなゾーン用)が壊れたときも LED が激しく点滅してたっけ。
このときもなんかウィルスとかスパイウェアとかが何か送信しているんじゃないかと躍起になって調べたのだけれども問題なくて、最終的にハブであると結論付けたのであった。
今回壊れたハブは 5年選手だったし、その前のは 7年近く使っていたんじゃなかろうか。まあ、そういった頃合いではある。
最も良く使うポートが点滅していたという共通点があるので、スイッチング部分が逝ったのだろうかね。
コンピューター機器も所詮は消耗品である。

取り敢えず壊れたハブの代わりに、ジャンク状態のブロードバンドルーターを引っ張り出してきてハブ部分を使用。なんとか動作中。
この壊れたハブがインターネットに繋がっているサーバー群(このサイトとか)の物だったので、外部からのアクセスに影響が生じていたかもしれず。ごめんなさい。

サーバー群の中で一つだけ五年選手の奴がいるんだよなあ。そろそろどうにかなるんじゃないかとリプレースの計画を立てている真っ最中だったのだけれども、急いだ方が良いかも。
サーバーとしては五年選手だけれども、PC としては十年選手だし。
なんと 486 マシンだ。
もうゴールしても良いよね。
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ヲタク 50000人説

アマゾンからようやく「ハッピー☆マテリアル 5月版」が届く。
てなわけで聴いているところ。
そして、「ハピ☆マテ祭り」の起源でもあるオリコンウィークリーランキングが発表される。結果は 4位で及ばず。
1位のオレンジ・レンジが 25万枚なのに対し、ハピ☆マテが 4.5万枚という結果で全然勝負になってはいないのですが。しかしまあ、この 4.5万枚という数字もなかなかな物で、タイミングがタイミングだったら 1位か 2位の可能性もあったかもしれない。

25万枚という数字に全然及ばず 4.5万枚しか行かなかった事に関しては意外でもなんでもなく、実に順当な数字で私的には納得いきまくっている次第。

かつて身内で語られていた経験則として「ギャルゲーマー30000人説」というのがあったりする。ギャルゲータイトルに注視してランキングを観ていると、30000本という数字が一つの壁でそれを超えることはまずなかった事に起因する。
また、ギャルゲーであれば大体これくらい売れるという見込み数値もやっぱりそのへんが限界で、日本にはギャルゲーマーが 30000人しか居ないのではないかと推測するに値する現象でもある。
これは私が現役ゲーム開発者だったころなので、5〜7年前のお話で、今はもっと数字が下がっている。上限 30000本なのはそれほど変わらないのだけれども、出せばこれくらい売れるというのが 3000本まで下がっていて、ギャルゲーなら必ず買うぜ層がその数字まで減っていると推測される。
もちろん 30000本を突破するタイトルもあるのだが、そういった場合はギャルゲーマーではなく、普段ギャルゲーしかしない層以外の一般層をも巻き込めた場合である。
故に、30000〜50000 という壁を突破するにはいかにして一般層にアピールしそれら層を巻き込めるかにかかっていると考える。

そういった経験から、「ネギま!」というアニメーションに興味があって CD を買うような人間は 50000人ほどだというのには非常に納得がいくのである。そういった話題性抜きとして、本当にそれを欲してるユーザーというのは大体5000〜10000人ほどであるといった数値はなぜか共通性がある。CD、雑誌、書籍、ゲームとかで。
そんなあたりから、私が持っているバリュー感覚というのがあり、それについては先日書いたとおりである。

なので「ハピ☆マテ祭り」の結果としては残念ではあるが、数字としては非常に納得できる物であるし、高望みも適わないところだと思う。
むしろ、このムーブメントでオリコンやニュースメディアが「ハッピー☆マテリアル」を取り上げざるを得なくなったといったところが最大の成果ではないだろうか。
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ちかごろ Blog で流行る物

スラッシュドットジャパンの記事にて、色んな Blog で取り上げられている(リンクされている)サイトのランキングを表示する「話題の.jp」というのが取り上げられていた。
いやいや、そんなところより今はまとめ検索サイト「matome」の時代でしょ。なんか知らんけどうちのサイトはアニメ系で割と上に来てしまうらしい。
とか思いつつ「話題の.jp」を見て、あれま。「matome」じゃなくて本当に「blogmap」の類似品なのね。
普段 RSS で blogmap をチェックしている目で見ると、話題の.jp はなんかサイトが偏っている様に思える。上位に来ているのがみんなニュースサイトの記事なのはまあそんなもんだろうとも思うが、どうにもお上品すぎる。逆に言うと blogmap がオタ寄りなんだけどね。
blogmap の URLランキングはその先に行かなくても何のサイトかわかることがほとんどだし、上位に来ていると納得してあらためて閲覧したりもする。

でまあ、ここしばらく blogmap の 1位に張り付いているのが「『ハッピー☆マテリアル』の応援&まとめサイト」 http://happymaterial.com/ だったりするわけですが。(笑)
一時期ベスト5の半分がこれ関連だったことがあったな。
さて、そんな注目の「ハッピー☆マテリアル 5月期」も今日(6/8)発売だったわけですが。本日のデイリーランキング(注:早売り分の集計)で早くもオリコン 3位だったそうで。
さーて、ウィークリーの結果は如何に!?
まとめサイトではランキングが記録報告されているのでご参照を。

それよりも早く私の分の CD を発送してください>アマズンさん

〜〜〜
[ 追記 ]

つっこみで教えてもらった奥村研の Blogwatcher だけど、これめちゃめちゃ面白いかも。
取り敢えず、こちらの「キーワード『東方』での検索結果」を見て欲しい。
まあ、当然期待するのは東方プロジェクトの事であり、おおよそ期待通り。
ある時を境にゲツンとバースト度が上昇している。これが2003年夏、コミケで「東方妖々夢」を発表したときですな。その後にょにょにょと伸びていき一気にバーストするのが 2004年夏、これがコミケで「東方永夜抄」発表のときだ。直後にもちょっとプチバーストしているのは冬コミで「東方萃夢想」が発表されたとき。
ポジティブ・ネガティブも大体同じだな。

ちなみに「ひぐらしのなく頃に」で見てみると、コミケよりもその後の店頭売り開始がいかに大きな影響を持っているかがわかりますな。
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あなたの情報は大切か

最近なんじゃそりゃと思ったニュースが「個人情報“過”保護!?」のニュース。
小学校で生徒が喧嘩して、学校側はそれぞれの家庭に説教と説明。片方の親御が「相手側と話がしたいので連絡先を教えてくれ」といったら学校側は「そういった情報は個人情報保護法に関わりますのでお教えできません」とピシャリ。

セキュリティリスクの一つに「認知のリスク」というのがあるらしい。
まあ、普通ならセキュリティのプロがうまいこと対応して丁度良いあたりで押さえられるような場面なのだけれども、ユーザーが過敏になってしまい過剰の対応をしないと引っ込みがつかなくなるということらしい。
もしくは脅威に対しての知識をユーザーが持ってしまうことで余計な恐怖感を与えてしまうような場面の事である。

そもそもなんでみんな「個人情報」に対しそんなに神経を尖らせる結果になったのだろうか。
理由は簡単、それを守らないと不利益になるからである。
かといって程度というものがあるわけで。なのに過敏に反応しないとならないような状況も起こりえている。
つまるところ、ダイレクトメール業者とスパムメール業者がこの個人情報過保護時代を作り出した悪人なのである。
憎し。
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コレクターユイとソフトウェアの黄金期

デジタルチューナーで EPG(番組表)をつらつらと眺めていたら NHK BS-Hi で「コレクターユイ」の再放送をやっている事を知る。おー、久しいのうと思って録画してみたら今日が第一話だった。
NHK らしくちゃんと D5 マスターで無駄に綺麗な画面に感心する。見ていないけど今やっているプラネテスもこれくらいで見れるんだろうか、今度チェックしてみよう。

コレクターユイは、コンピューターとネットワークをテーマにしている。
99年に作成、放送されたアニメだが、専門用語や技術考証は当時でも割と「どうかなー」と思うちぐはぐさがあったのだけれども今見るとそれが良い感じのマヌケテイストとなって懐かしむには十分となっている。
ハイテクネタは扱うのが難しいよね。

久々に見ていて、おや、と思ったのが、コンピュータースペースを表現するのに一部 PCB (電子回路基板)をイメージとして使っている部分があったところだ。
コンピューターのメタファー(比喩)として、ハードウェアの姿がまだ使われていた時代。おそらくはその最後期だと思う。
99年といえばクロック戦争が開始された頃で Intel と AMD が 1GHz 目指して高速化競争を始めていた時代。(そしてついに 1GHz の CPU が登場したのが2000年頭)
この頃は「早いコンピューター=高機能」で、まだハードウェアが輝いていた時であったともいえる。近頃は高速化競争もすっかりなりを潜め、ハードウェアは割とどれも同じといった状況になってしまった。特にデスクトップは差別化が困難で、32型ワイドテレパソとか PC 以外の部分での競争になっている始末。
そもそもで「高速なPC」が必要だった理由が「ソフトウェアを快適に使いたいから」であって、物語の主役がハードウェアからソフトウェアに移っている事を 5年前に正しく認識すべきだったのだと思う。
コレクターユイはそういったハードウェア時代を引きずりつつもソフトウェア全盛期時代に描かれた物語である。なので、話のメインは「プログラムとバグ」であるし、ソフトウェアが擬人化され活躍している。
それにくらべ最近のサイバー物はネットワークと情報がメインでハードウェアがほとんど出てこない。このあたりが、今見て感じるズレの正体となっているのである。

かつてコンピューター業界においてハードウェアは主役であり、使う目的そのものであった。ソフトウェアはハードウェアのおまけであったほどである。
90年代はソフトウェアが主役の時代であり、ハードウェアはソフトウェアを使うための道具(手段)となりステージから降板することとなった。
そして 90年代後半に皆の手に降りてきたコンピュータネットワークは、その状況をさらに一変させることになる。
現在はソフトウェアが主役であることには変わりはないが、ソフトウェア自体が目的のための手段となりつつある。その目的が、情報であったりコンテンツであったりコミュニケーションであったりするわけだ。
例えば、情報を即座に得るために Google を使う、これが目的。
Google を使うために WEB ブラウザを起動する、これが手段。もはやハードウェアは PC でも PDA でも携帯電話でも何でも良い。
ソフトウェア屋は、ソフトを作れば売れるわけではなく、情報やコンテンツを使うためにソフトを作るのだという意識を忘れてはならない。

こういった事は当然ゲーム業界にも当てはまる。
かつてはハードウェアそのものであるアーケード機器が花形であったが、ソフト偏重になってゲーム機はソフトを再生するための道具になっていった。
次世代機競争華やかりし時。なにか忘れてはいませんかね。
今はもう、ソフトウェアは手段でしかないのですよ。
その目的は何?
私は「プレイヤーズコミュニティ」であると見ているが、そのあたりはプロが考えるべきところでしょうな。

余談になるけど、「コレクターユイ」のサイバー感がズレているのは「この先バーチャルリアリティがやってくる」という視野で描かれているからでもありますな。
同じ時期に存在した「lain」が今見ても凄いなあと思えるのは、「人と人との繋がり」とか「世界に散らばる情報のブラウズ」とか言ったことを主軸に見ていて、それが今現在も変わっていないからかと。

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