Archive for the 'キャラクター' Category

VOCALOIDファン、そして初音ミクファンが目指すべき高み

dankogai氏による良い記事が公開されたので、それに影響された形で敢えて書いておこうと思う。

「ニコニ考 – ニコニコ道が見えてきた」
先日のニコニコ動画(RC2)発表会と、ニコニコ動画の特徴についての概念的まとめ記事。

『ニコニコできるなら境界は曖昧で良い』
なんといってもこの言葉に尽きると思う。
ここでの線引きとは「権利者と利用者」に限らないはずなのである。ぼかしても回りくどいだけなのでざっくりいうと「敵と味方」という線引きも曖昧な方がニコニコできる。
アイツは敵だと線引きをしてしまっては争いが生じるだけで無意味に疲弊するだけである。敵も味方といった境界が曖昧なまま、自分たちは自分たちの好きなようにニコニコしていれば良いのである。そのニコニコが大きくなっていけば対岸の人も無視はできなくなるだろうし、いつかは強力な味方になっているかもしれない。いつ味方になるかわからないなら境界はぼやけていた方が良いに決まっている。

以前wat氏がクリプトンのBlogで語っていた様に、VOCALOID2のキャラクターボーカルシリーズは CV02, CV03 とリリースしたところで初めて完成となる。
「初音ミク」という突発的な流行病で終わってしまうのではなく、CV02、CV03も同じように商品として、キャラクターとして育てていく必要があるし、それを担うのは私たちユーザーの役目(と書いて愉しみと読む)なのだ。
それら三姉妹(姉弟?)が揃ったとき、VOCALOIDとバーチャルアイドルがどれくらい認知されているかが勝負である。つまり、半年以上かけてじっくりと望む、やりがいのあるプロジェクトなんだよこれは。
だから今はもっと良い作品、もっと楽しい馬鹿作品を作ることに専念していれば良いんじゃないかなあ。

なんで私が初音ミクに腐心しているのかというと、コンテンツは与えられるものではなくユーザーの手で作られていくものだという信念があるのですよ。
今はコンテンツよりもキャラクターが重要な時代で、そのキャラクターをオープンソース的にみんなの手でピンポンしながら大きくしていくことができないかと考えている次第。そして、今そこにもっとも近い存在が初音ミク(とCVシリーズ)であり、それを育てる最良の場がニコニコ動画だと思っているのです。
もっとも、そんな大それたお題目が無くても「楽しいから」「ニコニコできるから」で十分なのですよ。

少々心配しているのはクリプトンフューチャーメディアの事だったりする。
社長の立場表明で、私たちユーザーの事を第一に考えてくれており味方でいてくれることにちょっと感動した。しかし、そのためにコントラストがくっきりしてしまい黒の方も明確にしてしまったことに対して危惧せざるを得ない。
クリプトンフューチャーメディアがユーザーを守ってくれる様に、ファンもクリプトンを応援し味方になっても良いんじゃなかろうか。
取り敢えず応援の意味も込めて、ループやソフトウェア音源を2〜3個発注してみようかねえ。

今はちょっぴりどころじゃないくらい悔しいんだけれども、いつか無視していたことを後悔するくらいに大きく育ててやるんだ。



初音ミクはツールか、キャラクターか

思わせぶりなタイトルだけれども、今回は考察記事じゃないよ。

どうもDTM慣れしている人とかは、初音ミクというかVOCALOIDを音声の出る「楽器」として使いこなそうとしている様に思える。それ故に、言葉として聞き取れない高さの音程でびーひゃら歌わせていたり、機械的に淡々と扱っている楽曲が多いっぽいなあと。
んではそうでない人ってのはどうなのよというと、初音ミクという「キャラクター」に歌わせようとしているので、技巧よりもなによりもかわいく歌わせる事に心血を注いでいるといった風情で。

VOCALOIDをツールとして使うという方向を進めることで、逆になにか新しいことができないかなあと考えてこんなものを作ってみた。
hatsune_clock_screenshot
ボタンを押すと現在の時刻を音声で読み上げてくれるアプリケーションなり。
もちろん発する音声は初音ミクに予め歌わせておいたものを切り貼りするのである。
作りが適当なんで実用としてはどうよという感じではあるけれども、まあ実験ということで。

ダウンロードはこちら。
Hatsune-Clock (for Windows): hatsune_clock.zip



初音ミクのPoserモデル

poser_model_hatsune_miku_04
先日語っていた初音ミクのPoserモデル(向けの衣装)もなんとかできて、それなりな動画も完成している。
前々から言うように、素体として「にあ☆みぃ」を使っているので、それ以外の部分であればパーツとして提供できると思う。一応、Poserモデル「もえたん」でも使えなくはないけれども、「にあ☆みぃ」の方がオススメ。

File: Poser7向けデータ
解凍したフォルダを
C:\Program Files\e-frontier\Poser 7J\Runtime\Libraries\Character
に置けば使える様になると思う。たぶん。
当然ですが「にあ☆みぃ」自体は有料で販売しているモデルなので含まれてはいない。使ってみたい人は「にあ☆みぃ」を別途用意すること。

File: poser_miku_parts_obj
Alias/Wavefront OBJ 形式のパーツデータ。流用が効きそうなモデルファイルということで。

ボーン名は「にあ☆みぃ」に準拠しているので、通常のPoserフィギュアにも適用できなくはない。オススメはしませんが。
real_poser_miku

制限事項。
ブーツのボーン影響がなんか妙で、足を曲げるとつま先が伸びます。
肘や膝など大きく曲げると体がはみ出ます。
テクスチャが一部おかしくなっているところがあります。原因不明。
アップでの使用を考えていなかったのでテクスチャがいい加減です。

そんな感じの駄目データだけれども、何か琴線に触れるものがあったらどうぞ。



踊る初音ミクを夢見て

poser_model_hatsune_miku_first

なんかもう、この二週間は「初音ミク」にどっぷりとかまけている毎日。というのも、ニコニコ動画を中心としてブレイクがどんどんふくらんでいるから目が離せないというあたりが理由。
入手したユーザーが楽曲を作ってじゃかすか投稿していたのが先々週の流れ。先週はそれを見ていた人達が、一斉に「初音ミク」というバーチャルアイドルに対してアクションを起こし始めた。早い話が、絵描きの大量参入である。
これによって初音ミクは本当のブームになったと言えよう。
前回書いたように、みんな何となくアイマスを通して見ているのでやはり最終的には踊る初音ミクが見てみたいのか、3DCG組も大量参入しており製作過程のビデオが結構な数投稿されていたりする。完成しているのは少なく、まだ決定版と言えるのが「ラクガキ王国」くらいしかないのだけれどもね。

そいった流れに乗っているつーわけじゃないのだけれども、ちと別方向から私も初音ミクのモデルを作っていたりする。上の画像はその成果(途中だけれども)。
とゆーても、3DCGフィギュアにあこがれつつも腕が今ひとつ足りなくて挫折すること数回という経歴を持っていたり。そこで、今回はPoser用モデルである「にあ☆みぃ」を素体として利用している。一番重要なところを出来合いでまかなう作戦。
そのほかのパーツは自分で作るのだけれども、それくらいはやりましょうということで。髪の毛とか服とか。幾度となく味わった挫折のおかげで小物の作成くらいはできるようになっているのよね。
Poser用モデルを自分で作るのって結構クセがあってずーっと七転八倒していた次第。ようやくここまでたどり着いたのだけれども、予定よりずっと時間がかかっているよう。(まだちょっと手を入れたいところがある)

はて、もうひとがんばり。

しかしまあ、ここまでブレイクしているというのもなんか信じられない感じではありますな。



「初音ミク」祭り

MikuHatsune_picture
VOCALOID2キャラクターシリーズ01「初音ミク」が発売となった。
私のところにはなんらかの不具合があってまだ届いておらず、色々とミク待ち状態となっている。しょんぼり。

発売が金曜日だということもあって、この土日のニコニコ動画などは「初音ミク」祭りの様相を呈している。しかし、一体何人が買ったのかね、とその人気ぶりに改めて驚かされる次第。
くう、祭りに参加できなかった事が悔やまれる。

ニコニコ動画の「初音ミク」タグや「ボーカロイド」タグを見ていると、確かに祭り状態で様々な歌が投稿されているわけなんだけれども、ちょーっとばかし意外というかこれまでの違和感を浮き彫りにする事態ともなっている。
なんというか、みんな「歌ってみた」タグのノリなのよね。素人がカラオケを歌ってみたといった風情のものが投稿されるあれ。
確かに「歌わせてみた」タグを付けることは多いのだけれども、視聴者側が「歌わせてみた」と「歌ってみた」を同一視し始めていることは気にはなっていた。
「歌ってみた」タグが嫌いでアンチしている人も多いので、一部では微妙にギスギス感が生じつつあったりギリギリで抑制されていたり。
ちと脇道にそれるけれども、ちょっと前の「自演騒動」はこの「歌ってみた」(とランキング操作疑惑)が根底の原因であるので、その辺りを読み切れていないとなんのことやらさっぱりなはず。
まあ、現在は「歌ってみた」領域の投稿が多いけれどもそれはそれで各人切磋琢磨の場として機能しているから良いのではないかと。その後はちゃんと「ネタ」を仕込まないと難しくなっていくけれども、そのへんは肌間隔で掴めるでしょ。

以前からVOCALOIDを弄っていた者にとっては、声優の声だからってここまで「初音ミク」がもてはやされる(にわかユーザーが増えた)ものなのかと思うところだろう。
このあたり本当にタイミングが良いとしか言いようが無い。
おそらく、注目されている最大の要因は「アイドルマスター」の存在である。
アイドルマスターによって、ヴァーチャルアイドルを自分の手でプロデュースするという遊び方が提唱され支持を得た。しかし、ユーザーはゲームという枠組の中では飽きたらずその外へと活動の場を広げた、自作PVの作成とそれを動画投稿サイトへ投稿することである。そしてその活動を最も多く受け入れたのがニコニコ動画であった。
ほとんどはアイドルマスターのダンスを切り貼りし、何かお気に入りの楽曲に合わせた動画を作るといった手法である。そうして、自分だけのプロデュースを楽しむのである。
しかも、ボカ主と呼ばれるDTMの打ち込みが得意な人物が居て、アイドルマスターの楽曲を全曲Vocaloidに歌わせている。デジタルなヴァーチャルアイドルなので、デジタルな音声にしてしまおうという一種のネタなのだが、この人の作るデータがなかなかに上手くて一種ニコニコの名物ともなっていた。
なのでボーカロイド=アイドルマスターという図式がニコニコにはあったりするのだよな。

歌って踊るヴァーチャルアイドルを作ろうとして考えた場合「キャラクター設定」「画像」「モーション」「音声」が必要となる。このなかで、最も得にくいのが「音声」であろう。後は、そこそこ腕があれば作れなくはない。
その「音声」の部分をソフトウェアでなんとかしてくれるのだから、Vocaloidにかかる期待が如何ほどのものか想像はつくのではないだろうか。

そうなると次に欲しくなるのは自在に踊るアイドルなのは想像に難くないのだが、Poserでもそのあたりは手間だったりするのでなかなかでてはこないだろうなぁ。

上にある絵は初音ミクのために描いたものだけれども、ソフトが届かないので絵だけ先に置いておく次第。
ここを見ている人自体もそうだけれども、欲しい人なんて皆無に近いとは思うけれども一応パーツ毎の分割データを置いておく。利用はご自由に。
rr_miku_chr.zip



あのヴァーチャルアイドルから10余年

初代が DK-96 として登場したヴァーチャルアイドルの伊達杏子が数度のバージョンアップ(!?)を経て、再度この時代に復活しているらしい。
2001年に復活時のITmediaの記事
今回SecondLifeで復活した伊達杏子の記事(スポニチ)

記事中の「「やっと時代が私に追いついた!?」という台詞にある意味納得はするものの、追いついた時代はそことは違う立ち位置に向かったのではないかという思いしきり。

言うまでもなくゲーム界、アニメ界はそういった架空のアイドル像でなりたってきた業界である。なので、ヴァーチャルアイドルについての蓄積の大きさは他の業界の比ではない。
アイドルというストレートな存在でいったら語るまでも無く「Idol M@ster」が浮かぶわけであるが、アイマスの楽しまれ方はなんとなくヴァーチャルアイドルとは違う様な気もしますな。

さて、以前から期待わくわくで全バージョン所有者優待販売には速攻で申し込んだ「ボーカロイド2 キャラクターシリーズ 初音ミク」であるが、声ネタ提供の声優名(ミクはCV:藤田 咲だそうな)も発表され、二人目以降の計画も発表され各界で話題になりつつある。
先日公開された「先行デモ」も期待を高めるには十分なデキ。まあ、ボーカロイドくささはあるし、如何にも得意なところを歌わせているでもではあるけど。

いまいち関係なさそうなホビージャパンの「とれたて!ほびーちゃんねる」でも、「アイマス並みのヴァーチャルアイドル」みたいな感じで紹介されていたのはちょっと驚いた。
つか、そこまで Vocaloid をヴァーチャルアイドルとして見れるものなのかと感心した次第。狙いとしては正しいのかもね。

PS3のゲームでメガゾーン23が復活とかそんな嫌な話題もあるけれども、実際の所ヴァーチャルアイドルというのは提供されて存在するのではなく、ユーザーの手によってなんとなく発生していくものなのではないかと思うのですよ。




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