電卓の35周年記念新型機

電卓というといまや100円ショップで買う程度のものであったり、Googleを計算機代わりに使うので要らないよとかいう時代であったりして存在意義は薄まりつつあると思う。
でも、仕事に使う道具としての計算機はいつも脇にあると便利だし、しっかりとしたものをかっこよく使いたい。
普通の四則演算の電卓ではなくて、関数電卓ですよ。コンピューター屋さんとしては16進数と10進数の混在演算とか必須。プログラミングができればなお良し。
といっても私は HP の RPN電卓しか使えない体だったりするので、今回も HP 電卓のお話。

HP 49G+ が現在使用している電卓で、まったく不満はないのだけれども2007年7月にHP電卓35周年として発売された新型モデル HP 35s が気になってきたので購入。49G+ とは違って軽量、中型なので使いわけできるかと。
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スペックは、RPN方式と数式方式(通常の電卓と同じ)切り替え式で、液晶2列。HP 48系みたく、無尽蔵にスタックに積めるわけでなく、スタック(というかレジスタ)は4段、まあグラフ電卓である48系以外はみんなそうなんだけれども。

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49G+ と 35s を並べてみた。

プログラム領域は30kbほど、でも外部にバックアップできないのでそれをフルに使いこなすことはないと思う。
プログラムメモリはA〜Zのラベル(スロット)があり、それぞれに999命令ずつプログラムできる。そして、ラベルを指定して実行とかそんな感じ。ラベルと命令位置を合わせた “A012” とかいった感じのアドレスがあり、そこに1命令or1数値が設定されている。
制御命令は条件判断とラベルcall、ローカルアドレスジャンプの3つ。
条件判断は現在のスタックと一つ前のスタック(XレジスタとYレジスタ)を比較した結果によって真なら「次の命令を一つスキップする」。このへんPICマイコンの条件判断と同じだね。
ラベルコールは普通のサブルーチンコールでラベルを指定するとそこを実行して終わったら戻ってくる。用法としては素直だけれども、サブルーチン1つでラベルを1個消費するというのが難点でもあり。
ローカルジャンプは 0〜999 の任意のアドレスにジャンプ。
変数は A~Z の他にインデックス変数 (I) (J) がある。IかJに-26〜800の値を入れて (I) でその位置の変数にアクセスできる。ま、要するに1次元配列ですな。-1〜-26 は A〜Z に等価。
表示は変数の表示(一時停止付き)と、変数への数値入力待ちの2種類だけだから、なんかゲームを作ろうかと言う向きにはちと不適だなあ。本来の目的である手順計算には問題無いけれどもね。

こうして使ってみると HP 49G+ の強力さに改めてほれぼれとするけれども、日常的な普通の計算の(ちょこっと使う)分には HP 35s の方が軽くて取り回しが良い気もする。
まあ、それ以前に、昨今で電卓を使おうと言う向きのほうが好き者なのかもしれないなー。




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