技術の進歩とさんまの蒲焼

コンピューター関係に身を置いていると「テクノロジーの進歩」という言葉でどうしてもデジタル系の事を連想してしまう。
ここ数十年、エレクトロニクスとデジタル技術は信じられないくらいの発展を遂げてきた、それらはまだまだ進歩しているがコンシューマーの目からみたらなんとなく一息ついてきたかなといった感じになってきている。
逆にこれまではデジタルの影に埋もれがちだった白物家電が妙に熱い。新技術と技術者の情熱で今までよりも高性能な製品で生活をより快適にしていこうという思いがびしばし伝わってくる感じだ。必要で長持ちするものだけれども、それだからこそ良い品で差別化を図りお客様に買い換えて貰おうという競争の世界なのだろう。実際、新しい家電製品に変えると数年前の製品に比べ格段に省電力だったり、静音だったりと良いことずくめたりするし。
PC watch でも毎日の様に家電のテクノロジーに関する記事が載っているしね。あそこは「家電 watch」を準備しているんじゃなかろうか。
高圧でふっくらごはんとか、真空で高速給水じんわりごはんとか記事を読んでいるだけでわくわくしてくるじゃないですか。

そんな風に地味に技術力を高めていって高い価値を持った商品を生みだす業界はいくつも存在しているが、案外身近で気づきにくいのが食品だと思う。
なんせ毎日のように食べるから変化に気づきにくいのと、どこもおいしい食品を提供しているのでそこで頭ひとつ抜きんでるにはほんのちょっとの差しかないとかいう所ではないだろうか。
でも確実に進歩しているし、消費者が求めるより手軽でおいしい商品を追求しているとおもう。

最近はお魚のお総菜缶詰にちょっとはまっていたりする。
安くて日持ちするし、開けて即座に食べられる。骨ごと食べられるし、なにより白米に合うのが良い。
DHA を皮切りにしたここのところのお魚ブーム、特に青背の魚類ブームにのってお魚総菜缶詰もなかなかの人気商品になっているらしい。安心、安全、お手軽である上に安価でヘルシーとかそんな感じだそうで。缶詰商品でも DHA や EPA の保有量を表記したり、魚油強化ものも結構存在している。
魚類加工缶詰でのシェアトップはシーチキン系のツナ缶だそうだ。なるほど。
次いで数出ているのがさんまやいわしの蒲焼、煮付け系。そのさんまの蒲焼でもマルハの奴はトップシェアなのだという。缶を見ると「あー、あれか」と思うくらいのロングセラー&定番商品。確かにおいしいよな。
そんなマルハのシェアに挑んでいるのがニッスイの缶詰シリーズ。なんでも、従来の製法は魚を加工した後に、たれと一緒に缶に封入するという製法だったのだそうだけれども、ニッスイの蒲焼き(てり焼き)は 2年前からつけ焼き製法に切り替えその結果シェアを伸ばしているのだという。確かにちょっぴり香ばしくてなかなかおいしい感じではあった。
ニッスイの缶詰だと「干物をおいしく焼きました」シリーズのほっけの塩焼きもなかなかおいしかった。缶詰なんで焼きたてというわけでもなく汁が出ちゃっているんだけれども、塩と身が旨みに変わっていていける。ちょっと値段は高いけれどもね。

そんな感じで、一見定番商品に見えるようなものでも激しい競争と製法改良でよりよい物になってきているというあたり、気が付いてみるとなかなか楽しい。
逆にデジタル系はこれから厳しい時代になるのではないかと考えているのだけれども、それはまた別のお話。
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