「コミPo!」が存外おもしろい

相変わらずちょびちょびとニコゲーに出入りしては楽しんでいる。
最近試してみて意外と好評を博したのが、ブックジェネレーターを使った 4コママンガ大喜利。
ニコゲーには投稿されているゲームをベースにコピーしてさらに手を加えたものを制作するというコラボ機能が存在している。これを利用した参加型のお遊び。台詞部分が空白の 4コママンガをお題としてあげておき、みんながそれをコピーして台詞を書きこんで公開するというもの。
ものは試し的にやってみたら 21作が投稿され、なかなかに面白かった。中には 4コママンガの間にシューティングゲームを挟むというニコゲーならではすぎる作品もあったほど。

で、そのお題 4コマを作るのに先日発売された「コミPo!」を使っている。
キャラクターはニコゲー内で自由に使えるオリジナルキャラとしてみんなで育て中の「ニゲ子」や、ニコゲーでの人気ゲーム主人公「マー子」など。これらに似たキャラを「コミPo!」のモデルカスタマイズ機能を作って作成し、それらに演じてもらっている。
「コミPo!」は先日の Ver. 1.10 でかなりの機能とポーズが追加され表現力が上がったものの、基本的には用意されたモデルとテンプレートの範囲でうまいことやるソフトなので、モデルカスタマイズしても思い通りのキャラが作れるわけでもない。それでも「ニゲ子」などはわりと近い感じにできたので見れているようだ。

そういった作品を作るために「コミPo!」を使っていたらだんだんと楽しくなってきた。というか、「コミPo!」が持つ制限とは別の部分にある『楽しみかた』が見えてきた感じ。
まず本当に簡単にコマ漫画を作る事ができる。上に張っているニコゲーブックのヤツなどは大分凝った構成にしているものの、それでも 1時間あればできあがる。ネタを考える方が大変なくらいだ。
背景は自分で用意して張り込めるものの、テンプレートだけで済まそうとすると結構な制限がある。キャラもそう、ポーズや表情はテンプレートから選ぶだけ。特にポーズは増えたものの固定なので、コミPo!作品を見ていると同じポーズがいっぱい出てきてちょっぴり引っかかる。
そうした制限は実は既存のマンガ作成の手法にのっとっているからで、全く別な表現手法であると考えるとまた違った見え方をしてくる。
制限があるならあるで、それに捕らわれない部分で表現をしていけば良いのだろうという事がわかってきた。それは、コマ割りのリズムと台詞回し(ネーム)である。
マンガの面白さのほとんどはネームで決まるという言われていたりもするのだが、その面白さを決める部分を「コミPo!」で作る事ができるのである。言い方を変えれば他を割り切ってそこに注力した制作サポートツールなのである。

SEDESU氏の「コミPo!」作品『ひとりぼっち』が話題になっていたが、ここまでくると 1作品として成立しているし通常のマンガと比べてなんて言うのはナンセンスだと認識せざるを得ない。
物語が作りたかったけれども表現手法を持っていなかった人などには「コミPo!」はうってつけなツールなのかもしれない。

「コミPo!」によって『マンガを描きたい』から『マンガで○○を表現したい』へアマチュアクリエーターの意識がシフトする可能性がある。
これまで壁だったものを取っ払うことで新たな表現や勝負の土俵が出現するあたり、『マンガ界の「Vocaloid」』という表現はあっているのかもしれない。初音ミクになれるかどうかは、こみぽちゃんがスターキャラクターとして定着するかどうか次第ではある。

そんな感じで「コミPo!」が思っていたよりも面白い。
いくらか残念なのは、作成したマンガを発表する場が特にないことだろう。
今のところ Pixiv とかになるのだろうか。しかし、Pixiv にこの手のオートメーションツールはあわないような気もする。
ニコゲーのブックも発表の場として最適ですよ。Blogにも張れるし。
とアピールしたところで、本日はこれまでに。

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