Archive for 7月, 2009

SDカードにシールを貼ろう

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入り用だったので上海問屋のSDカードカードを何枚か購入した。
この花札だのお守りだのといったシールセンスはさほど嫌いではないけれども何枚もコレだといささか飽きる。
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シールくらい剥がして、自分で用意した「適当な」絵柄のものを張れば良いんでね?
プリンターとラベルシートの出番。

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うむ。(成し遂げた表情)


By rerofumi in グッズ,電子機器   .::. Read Comments (2)

プロツールズとソフトウェア

私の実家のほうやら親戚やらが理容室や美容室をやっていたりするんだけれども、あの業界も日常的なサービス業であるわりには直球的な職人の世界なのだよな。
で、あの理美容室で使っているハサミというのは実は一丁で15万円とかしたりする。レディメードでそんな感じなんだけれども、職人の手に合わせて型を取ってオーダーメードで作ったりもするのでもっと高い時もある。なので研修生がうっかりハサミを床に落としたりするとそりゃもう怒られたりするわけですよ。
職人というかプロの世界。プロが使う道具はそんじょそこらのものと仕込みが違うし、それをまた培った技術で鮮やかに扱うことでお客様に最高の理髪を提供するといった世界。

そいった様にプロならではの道具の世界というものがどの業界にもあってしびれたりするものですよ。
ホームセンターで変えるような工具は所詮コモデティアイテムでしかないとか、そんな感じ。
そういったプロが使う道具に近いものを手にするとアマチュアでも一段上の作業ができたりするのも魅力なのだけれども、アマチュアはやっぱりアマチュアで今度は道具に振り回されて使いこなせなかったりしてみたり。使いこなせば確かに上質の作業ができるのだけれども、腕がついて行かなくてそこまで至れない。そしてその道具をちゃんと使いこなせる手腕を持つのがプロだったりして。

そういった視点でコンピューターソフトウェア業界を見てみるとちょいと興味深い。
職業プログラマの端くれとして会社でプログラムを組んでお給料をもらっている訳なんだけれども、会社で使っている開発機材(ひらたくいってPC)がプロという肩書きにふさわしい最上位のものかというと案外そうでもなかったりする。正直自宅で使っているPCの方が倍以上の性能を持っていたりする。
そいった光景は珍しくないどころか割と普通なんじゃないかなあ。個人持ちの方が早いマシンだとか、遅いマシンを3~5年使い続けているとか。減価償却とかクソ食らえでございますわ、とか思わなくも無い。
ソフトウェアの開発環境も安価になって、ぶっちゃけ VisualStudio とか Eclipce だったりするとアマチュアが手にしているものとまったく同じだったりする。となると、それは職業プログラマがプロとして誇りを持てる環境なのだろうか。

逆に言うとアマチュアにとっては良い話だったりする。
今や無料環境でそろえられる開発ソフトウェアで作れないものは無いといっても良い状況なんではないだろうか。プロが使う開発環境やライブラリを高いお金出して買えばより簡便に高品質なものが!ということもことソフトウェア業界においてはほとんど無かったりするし。
なんつーか、機密保持契約(NDA)の関係で開発に携われるか携われないか程度しかアマとプロの違いは無いのだろうか。

じゃあソフトウェアのプロってのは名前ばかりのいらない子なのかというとそれはそれで本質を見失っているかもしれない。そういった開発機材を手にしても、それを使いこなせるのが一握りの人間でしかないという実情があるからだ。
道具は手に入れやすいし、アマチュアにもチャンスはあるけれども、本当にその道具を使いこなして製品に足るプロダクツを生み出すことができるのがプロフェッショナルと呼ばれている人たちなのかもしれない。
ソフトウェア業界が抱えている過ちと苦悩はプログラムを工業製品として扱おうとしている歪みなんではないかと考えることがある。月日と人をかければいずれはできあがるといったそんな風に見ているのはまちがいで、本当は個人の優れた才能と職人技で作られているというのが実情なんではないだろうか。
でもそれだと企業としては回らないので、個人差をできるだけ無くしチームプレイで能力を平均化し行程と時間を見積もりやすくする必要がある。プロセス管理とチームマネジメントがソフトウェア業界でもてはやされる所以である。

開発機材や環境は入手しやすいし、誰でもプログラムを作成することはできる。でも、そのプログラミングを職にしようとするともう一段階上の技量が必要になってくる。なんとなくこれってミュージシャンや小説家、漫画家に近いところがあるんじゃないかなあ。
企業都合で定期的に作品を作っている(週間連載とか)というプロフェッショナル意識の高い作家もいるし、そういうのを回していけるアシスタント等のシステムもそろっている。でも、数年に一度のスパンで作品を作る芸術家肌の作家もいてみたり。
業界的に高い道具を高い技術で使いこなすことにより差別化ができないのならば、個人の才で差別化していくしかないのではないだろうか。



Project DIVA は途中停車駅

あの熱狂につつまれた初音ミクの発売日から 1年と10ヶ月。満を持してのゲーム化ということで PSP用ゲームソフト「初音ミク -Project DIVA-」が発売された。まあ、皆さんご存じかと。
ゲームとして楽しむのはもちろんのことだけれども、人気ボカロ曲がPV付きでたくさん収録されたアルバムと考えてみても結構お得なアイテム。しかし、このソフトの真価はそこではなかったのです。
選ばれた人気曲だけでなく、いまや何万もあるボカロ楽曲すべてで楽しめるようにダンスエディットモードが付いているのですよ。
何かというとこれは「底辺Pが自作の曲にイカしたPVを(自分で)付けるチャンス」なわけです。選ばれた一部の人気クリエイターだけでなく、底辺、中堅含め全てのファンが主役のゲームだったというわけ。

メジャー化のメリットはなんだろうか。
おそらくそれはより多くの人の目に触れ、今まで以上の人数に手にしてもらえるということなんではないかと思う。しかし、それと引き替えに利権的なものが独占されたり、コミュニティーと対立したりと良いことばかりでもない。特に権利的なものが独占されることで、それまでの熱が一気に冷却化するというのは良く見かけた流れではないか。
CGM的なものがメジャーになり、商業ラインに乗ることはそこがピークで以降の発展が見えてこない状態。いうなれば、そこが終着駅といったところ。
実は Project DIVA もそんな「終着駅」なんではないかとちょっぴり不安に思っていた。「あの人気絶頂の『初音ミク』がついにゲームになった!」のは良いのだけれども、それが何かの終わりになってしまわないかといったことを恐れていたのである。
しかし発売されてそれが杞憂である事を知る。Project DIVA はクリエイターやファンがボカロコンテンツをよりいっそう楽しむためのツールであった。これまでとしてのアルバム集と、これからを作るツール。過去よりも未来を目指したそんなソフト。

権利者が益のために利権を主張するとそれは終着駅なのだが、そうではなくユーザーと同じ目の高さで熱狂の渦の中にいて共感を得ながら作るものは通過駅となる。渦中から何が必要かを見つめて、丁寧に企画されたのが Project DIVA というタイトルなんではないだろうか。
# DancexMixer は思いっきり埋もれてしまってかわいそうだのう


そんなこんなで、どんなもんかと手習いに作ってみた。
ヘンな歌でもきっちり踊らざるを得ないけなげな(仕事選べない)初音さんにご期待ください。

エディットセーブデータも用意したですよ。
MP3 も入っているので Project DIVA があれば手元で再現可能。うれしいかどうかはおいておくとして。
Download: divaed_kanikama.zip

しかし、公式サイトにエディットデータ配布の仕方が書いてあるとか、かなり本気っぽいな。

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Project DIVA 下の方にある楽曲が、初音ミクブームを作っていった初期のタイトルなんだけれども妙に懐かしくてこみ上げるものがあったり。あのタイミングで「恋するVOC@LOID」と「みくみくにしてあげる」が投稿されたのは奇跡に近いものがあったのではないだろうかね。
そんなこんなで、初音ミクの楽曲を聞き返しているのだけれども、「私の時間」にある「もしかしたらオリコン1位も遠くないかもね」というフレーズに感慨を抱いてみたり。(関連ニュース:「音声合成ソフト「初音ミク」を使ったアルバムが初日2位に」



なんだか気になる小袋調味料の世界

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「醤油鯛は絶滅危惧種なのではないか」という記事を以前に読んで気になっていた。
分類する熱心なコレクターもいるほどの定番品なれど、確かにここ最近はめっきりと見なくなった。スーパーで売っているところも見かけなくなり、上のタレビンはこれしか手に入らなかった的敗北の結果である。
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原因はあまり考えるほどのものではなく、お弁当についてくる醤油が軒並みパック品に取って代わられたからでしょうな。確かに便利だもんね、小袋調味料。使わなかったら取っておいて後日のごはんに使えるし。
でも、お弁当を電子レンジで温めたときに腹が破けてあらぬおかずを醤油まみれにしてしまう、あの醤油鯛も味わいがあって良かったような気もする。

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最近は勤務地の都合で「オフィス弁当」がお昼ご飯となっている。オフィス弁当といっても、容器回収型の仕出し弁当屋なわけだけれども。
そういったお弁当には小袋調味料が強い味方となってくる。醤油やソースにドレッシング、割り箸と一緒に取り放題な生タイプのお味噌汁。もはや脇役と言うよりも、小袋調味料大活躍の主戦場といっても良いくらい。
私はなんでかこういった小袋調味料を手に取ると製造会社をチェックしてしまうクセがある。頻繁にチェックしていると、小袋調味料の世界で活躍するメジャー会社というのが見えてくる。例えば、七味唐辛子ならテーオースパイスだとか、マヨネーズはケンコーだとか。
そのような小袋調味料の世界は、スーパーの店先で見かける会社とはまったく異なる世界にあるところがますます興味深い。

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そういった小袋調味料の世界に興味を持ったきっかけはコンビニの小分けそばだったと思う。
いまでこそコンビニ弁当の定番商品だけれども、なんにでも始まりはあるもので20年ほど昔には存在していなかった。それ以前にも「ざるそば弁当」といったものはあったものの、のびきったそばがもちゃっと盛ってあるだけの代物で、箸を入れると塊になって持ち上げられたとかそんな感じ。当然おいしくなかったのだけれども、当時のコンビニ弁当では冷やし麺全体がおいしくない駄メニューだったような覚えがある。
そんななか、セブンイレブンが「小分けそば」を発売したのだが、これがセンセーショナルでヒット商品となった。そこには2つの工夫が込められている。
ひとつは、麺を9つの小玉にわけたこと。まあ、のびてくっつくのはしょうがないとして、それを箸で分けやすく小分けにしたのだ。これで実に食べやすくなった。玉がひとかたまりなのはしょうがないけれども、つゆにつけてしまえばほぐれるわけで。そのつゆまで持って行ける適度なサイズというのがよかったわけだ。
もうひとつは、つゆにこだわったこと。それまでの麺弁当ではつゆは適当なもので、どちらかというとあまりおいしくないものであった。コンビニ弁当自体が安かろうまずかろうで停滞していた時代。そんなとき、セブンイレブンの小分けそばは「だし」と「かえし」の2袋に分けたこだわりつゆを提供してきた。そばがのびておいしくないのはしょうがないのでつゆでカバーしようという作戦である。このつゆが当時の他のメニューを引き離すくらいいけていた。
で、そのつゆを製造しているのは誰だ?と注目したわけですな。このつゆを企画製造していたのは「味の素」だった。さすがは味の素である、大会社ならではの企画力と戦略だといたく感心した次第。
小分けそばはこのあと「麺ほぐしだし」がついたりとどんどん進化するのだけれども、最近は微妙にパワーダウン気味ですな。

その後、コンビニの麺弁当で注目したのは正田醤油
確か2000年前後だったと思うけれども、そのころセブンイレブンの麺弁当のつゆを一気に引き受けていたのが正田醤油だった。小分けそばから始まってありとあらゆるうどんそばのつゆが正田醤油だった時期がある。担々麺のスープとか、小瓶のボトル醤油までセブンイレブンが正田醤油一色で、正田醤油は化け物かと恐れおののいていた。調べてみると確かに老舗の大手なんだけれども、食卓用の醤油はあまり手がけておらず業務用とか小袋調味料に力を入れている様な雰囲気。
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スーパーでタレビン入りお弁当醤油を見つけたけれども、これがまさに正田醤油の製品であった。
そんな正田醤油の活躍も長くは続かず、セブンイレブンのつゆは別の業者が入り込み徐々に数が減り世代が交代していった。といっても、一社制覇というのはその後達せられていないみたいだけれども。

今、小袋調味料で注目しているのは「東洋スープ株式会社」だったりする。
先のオフィス弁当でしょちゅう登場するので注目株といったところ。会社名から生タイプ味噌汁中心かと思ったら醤油やソースのパックまで手がけている。
最も、オフィス弁当界隈での小袋調味料では「アミュード株式会社」の方が大手らしいんだけれども、なんとなく東洋スープの方が好みなのである。

そんなふうに日本のお弁当をこっそり支えている小袋調味料。そこにはスーパーの店頭とはまた違った世界で活躍するメーカーたちの世界なのである。
がんばれ小袋調味料。




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