とあるアニオタのテレビ録画環境 2012年度版

これは「とあるアニオタのテレビ鑑賞環境、2009年度版」
の最新記事、みたいなもんです。

最近は深夜アニメの類いが減ってきたといわれているが、それでもまだ1シーズンに20本以上のタイトルが存在していたりする。
そして、10月を目の前に秋のアニメ新番組ラッシュが迫ってきておりそれを捌くためにちと環境を考え直そうかと思ったのであった。

2009年度版のときに DTCP-IP 上の DLNA 経由でチューナーとストレージを分離する形のスカパー!HD録画を紹介した。
開始当初は不安定なところもあったけれども、ソニーのBDレコーダーでバージョンを積み上げたのと、IO-DATA の録画用 LAN接続ハードディスク HVL-AVR の使い勝手がなかなか良くスカパー!HD の録画はこれでだいたい決まりといった風情になっている。
まあ IO-DATA の方はネットワークの都合で録り落とすことがたまにあるっぽいけど、それでもカセット式 HDD にざくざくストアしていけるのは便利この上ないしライブラリの体積がものすごい小さくてすむ。
この HVL-AVR での経験から来期のアニメエアチェック体制を検討していくことになる。

結局テレビのエアチェック問題は最終的にどういったメディアにデータをストアするのかといった「割り切り」の問題となる。
HD画質でアニメを撮ってストアするぜ、と目的を決めた時、ストレージの容量単価で(2012年9月現在)最も安いのは BD-R ディスクとなる。1枚 25GB が10枚で1200円といった感じ。
これまでは BDレコーダーから BD-R に書き出すのをストアの基本ターゲットとしてきた。
BD-R を終着駅としていたのはメディア単価もさることながら、データの可搬性に富むというのが理由だった。BDレコーダーだけでなく、PCでも再生できるし、手持ちの機種が壊れてもプレイヤーを買ってくればメディアの再生はできるといった安心感。ちょっとアングラなことすれば、BD-R からならデータを取り出すことができなくもないという可能性は最大級の安心を与えてくれる。(2012年10月1日以降は違法行為になってしまったけれども)
しかし光ディスクメディアはそんなに耐久性に優れているわけではない。特に二層ディスクは不安定で、既に読めなくなったディスクが何枚かあったりする。
それに、ディスクは意外とかさばるし重たい。
むしろ、この体積問題が火急的速やかに解決しなければいけない問題として立ちふさがってきた。

そういった観点から将来的展望ということで HVL-AVR を導入し、カセット式 HDD をストレージとして選択したときのアニメエアチェック環境をテストしてきた。
最近は TV や BDレコーダーにも外付けHDD が接続でき、「HDDで録って残す」というスタイルが一般化しつつある。
先ほど書いたように BDレコーダーの普及により、BD-R メディアが安くなり HDD はいささか割高感があったりもする。一時期はバイト単価で HDD の方が勝っていたときもあるのだが、まあそれは時流である。
HDD に残す時最大の問題となるのが「暗号化されているので母艦が壊れたらすべておシャカ」というところである。ライブラリとして見たときにこれはちとまずい。
それももう一点「外付けのHDDは接続台数が決まっている」という問題がある。通常 TV やレコーダーに接続できす最大台数は 10台くらいまでである。1TB の HDD をつないだとしたら 10台で 10TB が限界値となる。nasne なんかは外付け HDD 1台までと制限がきついけれども、nasne くらいの値段だったらいっぱいになったところでもう一台買ってきて差し替えるとした運営の方が良さそうな気もする。
実際問題として、10TB くらいあればまあ困らない程度のストレージ容量だとは思う。ぎりぎり使い切るかどうか。もし使い切ったとしてもその頃には母艦側を買い換えている可能性が高い。
だとするとやはり問題は母艦が故障したら全て読み取れなくなるところにある。

HVL-AVR も暗号化の鍵が本体にあるため、母艦としての個体が壊れると内蔵 HDD だけでなくカセットHDD も読み出し不能になってしまう。
しかしまあ、IO-DATA のAV系 LANハードディスクはデータ転送をサポートしているので、壊れる前にムーブという形で移動して故障によるロストの危険性を幾分下げることが可能であった。
その辺が懸念でどうしたものだべと考えていたのだが、HVL-AVR は HVL-AVS という新型に代替わりして、以前のカセットHDD は全部発売停止になってしまった。どういうことかというと、HVL-AVS になって独自の暗号化を止め、日立maxell 推進の iVDR-S を採用したモデルになった。これにより日立 Wooo とかで採用していたカートリッジHDDがそのまま使えるようになる。
ありがたいことに古い HVL-AVR にも iVDR-S 対応のファームウェアアップデートがきて iVDR-S が使えるようになった。
iVDR-S というマイナーだけれども一般化された規格になることで、iVDR-S 対応機器であればストレージを再生できるようになった。BDほどではないけれども、可搬の安心感を得たことになる。

BDレコーダーは買ったら買ったで満足する高品質ではあるのだけれども相変わらずのお値段ではある。
しかし、地上デジタルチューナーの廉価化の恩恵もあってエコノミーチューナーにもHDDレコーディング機能が付くようになってきた。バッファローのチューナー付きHDDレコーダーとかは500GBで15000円とか1TB 2番組同時録画で 20000円とかそんなバンドである。正直これでよいんじゃね、とも思ってしまう状況。nasne もこの部類か。
そういう中に日立maxell の iVDR-S レコーダーというものがある。
内蔵のHDDに録画できるレコーダーだが、iVDR-S の読み書きもできるので、まずは本体にがががと録画しまくって、それを整理しながら iVDR-S にライブラリ化というフローが構築できる。Wチューナーだし、そこそこお買い得な感じ。
これの最上位機種 VDR-3000R が内蔵HDD 1TB というのもさることながら 2012年5月に発売されたばかりの機種であることが目を引いた。あまりエコノミーにこだわってしまうと、操作性がよろしくなくて苦痛だったりするのだが、最近発売された機種ならばプロセッサがむやみに良くなっているだろうから大丈夫だろうという計算なり。

かくして新録画環境として「VDR-3000R 地上波用」「HVL-AVS スカパー!HD用」と据えて運用してみることにした。
どちらもライブラリは iVDR-S で、それぞれで記録した HDDカセットをそれぞれに射して再生させることができる。
使い勝手はまずまず。両方とも DLNA ムーブ機能はあるので、BDレコーダーに転送して BD-R に焼くというフローもある。まあこのときはムーブなので HDDからは消えちゃうけど。

さて、ここまでだらだら書いてきてどれくらいストレージを消費するのかといった目測感を説明していないことに気がついた。
これはざっくりだけれども、1回30分のアニメを 1クール(12~13回) 15~20本録画したときの容量がだいたい 500GB である。後はそこから割ったり引いたりして自分の利用環境に合わせて考えてみると良いかと。

まあ、そんなに録画しても実際見るのは数本で全部は見ないんだけれどもね。
でも 1年くらい経って「そういえばあれ見ていなかったな」とライブラリをあさって一気見したりとか良くするので、とりあえず録っておくという感覚はなかなか捨てられない。




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