Archive for 11月, 2008

Pandoraはどれくらいのスキルがあれば楽しめるのか

クレジットカードの明細を見ていたら “GP32X.com” の文字があって「これなんだっけ?」と首をひねる。
……ああ、OpenPandoraの購入か。
どうやら本年内受付の第一陣に無事紛れ込めたらしい。発送前に引き落としになっているのが若干気にはなるけれども、これから製造するわけだからその資金として必要なんでしょな。

Pandoraは企業の製品ではなく、イギリス方面を中心とした各国の有志によって作られているオープンなモバイルエンタティメントガジェット。一応オリジナルな携帯ゲーム機(当初のモチベーションがエミュマシンとか)なんだけれども、普通に Linux 端末でもあるので汎用モバイルガジェットの地位も目論んでるっぽい。
んで、10/1 に待望の年内生産3000台分の予約が開始。待ち望んだ人々がサイトに押しかけアクセスできないわPayPalで申し込んだ分はなぜかキャンセル扱いになるわの大騒動(だったそうですよ)。なので、予約をもう1日追加して、その延長分で入ったオーダー全部初回生産にしますとフォロー。最終的に4000台が生産されることになった。
私は予約合戦に参加はしなかったのだけれども、どれどれと覗いたら延長戦をやっていたのでさくっと注文を入れた次第。本当に受け付けられているのかどうか疑問だったのだけれどもクレジットカードの明細に記録されているということは、購入予定者になれたんだよね?

オフィシャルな Pandora Wiki だけでなく、日本人のための情報収集Wiki も立ち上がったりして、全体的にそわそわわくわくしている雰囲気な昨今。
しかし、私はこの Pandora にちーとばかし疑問を抱いている。おそらく、ソフトウェアの面でなんもサポートされないでLinuxが走るハードだけが提供されるんじゃないかと考えているからだ。
私からみたらそれはそれで構わないのだが、多分みんなのわくわくには応えられないんじゃないかなあと今のうちにびっくり水を打っておきたい。今回はそんな記事。
まあ、半可通が資料斜め読みしただけなので間違いもいっぱい書くと思うので、あまり真剣に受け止めないでね。

疑問に思ったきっかけは、Linux とX11ベースのデスクトップがインストールされた状態で提供されると聞いた事。
X11が動いているのは良いのだが、それではスペックとしての売りとなっている OpenGL ES はどう提供されるのだろうか。ここで「xorgドライバーとOMAP5350用 libgl も提供されるに違いない」とは考えられなかったのですな。そこまでのソフトウェア開発パワーがあると思えなかった。
Pandora で OpenGL はどうやったら使えるの?という探索からスタート。
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PCのパーツ交換は難しい

いまどき PC なんてノート型で十分じゃね、とかいう論調になりつつある様に思える。
まあ、確かにWEBとメールといった「日常生活用」であればネットブックの様なライトなマシンでも十分だったりするし、「娯楽や文房具」といった一般的な向きにおいては確かにノート型で十分ではあるよな。
しかし、用途が「エンジニアリングワークステーション」や「クリエイティブワークステーション」といったモノ作りのためであったらそうは行かない。やっぱりデスクトップ型でパワフルな環境が欲しくなるといったものだ。
VAIOなんかはワークステーション用も全部液晶一体型になってしまったが、まあアレはアレでありなのかもしれないなあ。目的に適応したパワフルさというのはあるわけだし。

私が今使っているマシンは AMD の Phenom クアッドコアCPU を積んでいるものだ。これは昨年末に買い換えたもの。
ニコニコ動画への投稿が頻繁になっていくと同時に、DTM作業でパワー不足が顕著になったのが買い換えの主要因。動画編集もパワーがいるけれども、レンダリングとエンコードに時間がかかるだけなのであまり困ってはいなかった。だけれどもDTMはソフトウェア音源やエフェクターをがすがす挿していくため、編集中に音が途切れてしまうのですな。これは困った。考えてみると、DTMと動画の作成ほどマルチコアの恩恵をうける用途もそうそう無いよなと思ったので当時出始めだったクアッドコア(の安いところ)にエイヤっと飛びついてみたのであった。
これが正解で動画を中心とした製作環境がぐっと快適になったのですよ。
けれども、4CPU全部がぎゅんぎゅん廻っている所なんて本当に動画エンコードとDTM作業中くらいしかみかけないのも確か。通常はデュアルコアで十分だとも思う。

で、ここからが本題。
マウスコンピューターで適度に安価な Phenom マシンを買ったのだけれども、この頃は Phenom9500(clock 2.2GHz) だったのですな。Phenom9500 はTLB Errata があるちょっぴり残念な子。
通常利用していて TLB Errata に出くわすことはほとんど無いことらしいのだけれども、そんな先天的な病を抱えていながら日常生活を送っているというあたりに不安を感じるかどうか。TLB Errata の回避パッチをあてると安心して使えるようにはなるけれども、ベンチマークレベルで 5%ほどのパワーダウンとなってしまう。なんか中途半端に落ち着かない感じ。
年末だしマシン増強の季節だ、Errata の無いコアに差し替えて気分すっきり使っていこうかーということで Phenom 9750(clock 2.4GHz) を買ってきて CPU だけ差し替えることにした。速度もわずかながら上がってはいるけれども、そのへん気分程度のモノでしかない。同じ気分なら、Errata を持っていないよということですっきりしたほうがよっぽど大きいということで。

CPUを交換した結果何が起きたか。
一部ソフトで「違うPCで起動された」とアクティベーションにひっかかって使えなくなってしまったのですな。口惜しや。
アクティベーションというと Windows が有名だけれども、Windows は同時に複数のハードウェア構成が変わらないと再アクティベーションは走らないし、1年に 1度くらいの改造だったらまず出会う事は無いくらいなのでそのへんを踏まえていると割と困らない。(VMwareとかで弄っていると頻繁に環境が変わるので怒られやすいが)
それ以外にアクティベーションを多用しているアプリは何かというとずばり DTM 関連なのですな。
プラグインによるソフトウェア音源とか、かなり頻繁にアクティベーション(Challenge&Response認証)を使ってきている。
今回は Native Instruments と uebershcall の製品がひっかかってぐんにょり。コイツらはCPUのIDを見ているのかー。
でも Native Instruments は再登録するだけでよかったので OK。Native Instruments はサーバー側でうまいことやっていてマシン買い換えなどで新しく認証しても古い方は自動的にパージするから大丈夫とか言っていたので、まあ安心できる。(どういった手順になっているのかはしらんけど)
問題は uebershcall の方で、こちらは「認証は2回まで!」とかっきり決まっている。実は前回のPC買い換えで2回目も埋まっており、今回ひっかかった事で手も足も出なくなった次第。しょうがないので日本代理店のメディア・ファージ(クリプトンフューチャーメディアさんですな)に「Response Codeクリアしてと」サポート依頼メールを放る次第。
ちなみに VOCALOID もアクティベーションだけれども、この程度のマシン変更は見越しているのでCPUでもHDDでもなく「増設LANカード」を選択して紐づけてある。なので今回は問題なし。というか、このようにどこに紐づけるのかが見えていると、まだ安心して使えるというものだ。
DTM関連はみんなそんな面倒なのかというとそうではなく、SONAR や FL Studio は個人用途で複数起動しなければ複数台にインストールしても目をつぶりますよというゆるめの規定になっていますな。利用者としては、こっちのほうがありがたいのでやはりひいきにしてしまう。そのかわりレジストキーが相手先でクレジットカードや登録情報に紐付けされているから流出させたら後で流出者を追跡されちゃうけれども。
流出される前に締め上げるか、流出された後なんとかできるようにしようというポリシーの違いでしょうな。

今回はひっかからなかったけれども他にアクティベーションしているアプリというと Adobe のクリエイティブ系や、CodeGearの開発環境とかがあるけれども今回は問題なかったなあ。
Adobe は認証コードの返上というアクションができるので、PC買い換えの前に返上しておいて新しいマシンで再度アクティベーションすれば良いという仕組み。これくらい当然のことだからやって欲しいところではあるけれども。

正直なところ、開発系のソフトウェア群にはPC本体の数倍ものお金がかかっている。むしろPC本体なんてこれらソフトウェアを使うための器でしかないし、数年で壊れてリプレースされていくものなのでさほど依存感はない。
そんなPCのほんの数万円のパーツが壊れたり交換しただけで、数十万(下手したらもう一桁上)もかけたソフトウェア群が動かなくなるというのは納得できないところである。
また、そういった事態を避けるためにPCのハードウェア構成はあまり変更せずずっと使い続けるようなスタンスとなる。そうなると、パーツを選んで組むメリットというのはかなり薄くなり、メーカー製の箱で良いのではという気もしてくる。自作PCと言われる分野が先細るわけですよ。

まあ、一番悪いのは過度のアクティベーションと、それを導入させた悪意の流出者であるわけですが。



Make: Tokyo Meeting2 お疲れ様でした

ニコニコ技術部として参加した Make: Tokyo Meeting02 も大盛況のうちに終了。
実は前日にチラシやPOP、展示物のモーションデータ作成のために徹夜で一睡もしていなかったため、参加者打ち上げにも出ずにばたんきゅー。15時間ぐらい寝てた。
7時間半という長丁場だったのだけれども、ニコニコ技術部のエリアはその間中人垣が途切れないという状態。いやはや、見に来てくれた人もお疲れ様でした。なんでも1600人が来場したとの事で、前回の動員数600人をはるかに超える状況だったとかで。

前の晩にもそもそと袋詰めした「奏〜かなで〜」のキットはメカロボショップさんのブースに預けて、委託販売。一応その様に書いたPOPをテーブル前面にぶら下げていたのだけれども、わかりにくかったようですいません。
ニコニコ技術部関西勉強会の時試験的に3個ほど頒布した以外では、今回が実質初めての頒布だったわけだけれどもこれがお目当ての人も居たほどで結構な人数に買って頂けた模様。感謝。
kanade_catalog11.jpg
主催者側から「一般人にもわかるよう説明せよ」との指令が飛んできたので作成した、奏の説明チラシ。会場が多摩美術大学ということもあって、美術系の学生さんも多く「これはなにか」という説明が必要でこういったチラシが非常に有効だった次第。50枚もあれば大丈夫かと思っていたら、昼過ぎには無くなってしまった。

dsc00751.jpg
今回初出の展示物「電子歯ブラシ奏者、白岩ひかり」。キャラクターデザインは西崎えいむさん。
音楽を奏でる電動歯ブラシの動画はこれの前振り。

今回も学校を借りてのイベントだったため見学者に学生さんも多かった。それを踏まえてニコニコ技術部のうp主ら(展示側)を見るとその年齢層の高い事よw。まあ、だからあれだけの動画が作れるってのもあるんだけれども。
やはりここで「ニコニコ動画は30〜50代の中堅が作っている」説を再度固持して行きたい。
単純な視聴者数で言ったら若い衆も多いだろうけれども、投稿者でみるとどうかといったお話ですな。

まあ、何はともあれ、疲れた。
そして皆様もお疲れ様でした。


By rerofumi in イベント   .::. Read Comments (4)

Make: Tokyo Meeting2 参加しますよ

今頃感満点ではありますが、一応告知。
オライリーが主催する、大人の工作大集合な文化祭 “Make: Tokyo Meeting2” がきたる 2008年11月8日に開催されます。で、私も春に続いて「ニコニコ技術部・ネギ振り班」として参加する予定。
ニコニコ動画上でもヒットしているあんな動画こんな動画のガジェットが実際に展示されているのですよ。これは見なくちゃだね!

私は「奏〜かなで〜」を持ち込んでアピールします。
もちろん周辺には奏制御で動いているガジェットが数点ありますので、そういった意味でもお楽しみに。
dsc00731.jpg
複数枚をパラに繋いで、マルチチャンネル・複数トラックMIDI演奏での制御。
dsc00732.jpg
お待たせしている割りに、夏休みの工作レベルですいません…すいません…すいません…。

また、丁度良い機会なので「奏〜かなで〜」キットを十数個は持ち込んで頒布する予定です。この機会にぜひ入手してくださいませ。
ただ、下手すると頒布価格が3000円弱ほどになってしまう可能性があります。確定ではないのですが、それくらいになるのかーとお考えください。

ではでは会場でお会いしましょー。
(そして必死の準備作業にもどるのであった、ひーひー)




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