質の低さとレベルの低さ

あまりにも凄い歌でちょっと前に話題になっていた Pine soft の「クローズアップ!」という18禁ゲームがある。
デモムービーをダウンロードしたものの存在を忘れてほおっておいたのが発掘されたので、ちょいと聞いてみる。

……
………プペポポ〜♪
参りました orz
色々な意味で完璧です。面白いとか、変とかではなく、ただひたすらに下手なんだな。詩も曲も編曲も、そして歌も。(Vo.大野まりな)
本当にこの曲はひどいなあ、私でも作れそうだ。
なにげにモーショングラフィック(ムービー)のレベルも低い。

しかし、この歌の場合単純にレベルが低いだけなので見ていて微笑ましく別段腹がたつわけではない。
お金を払って買ったユーザーにとってみれば、お金を払った分だけ楽しみたいわけだし、苦痛なものを進んで買うわけでもないから「騙された」のならば立腹するかもしれないけれども。
クリエイターが何をしようとしていたのかが伝わって、けれどもその理想に手腕が伴わなかった場合、私としてはさほど不満は感じない。(まあ、状況と程度にはよるけれども)
逆に腹立たしいのは、必要でないところに無理矢理適用してなおかつ質が低いあたりだろうか。

質が低いというのは、本来ならできるべき事なのにできていない事なのでレベルの低さとはまた異なった基準と考える。レベルが低くても、その手腕の中で最善を尽くしていれば評価してやっても良いのではないだろうか。
最近の工業生産物は何かと大規模、複雑化しており最初の一発目から完璧なものを送り出すのは不可能じゃないかなと思っている。いや、自分の仕事を正当化するわけじゃないけど。
Xbox360 で出た不具合で「不具合発生率は3%以内でこれは想定範囲内である」とか言っちゃったけれども、これ数字を出さない方が良かったんじゃないかなあ。安定動作から外れるのが 3% ほどという数字はそんなもんかなと思うけれども、エンドユーザーに取っては「発生した/しない」の2値であって、発生した場合ユーザー本人にとってはそれが全ての結果であるわけだから。
んでまあ、こういった数% の不具合が混ざるかもしれないといった事態に対してどう対処するかが「質を高める作業」になるわけだけれども、これがメーカーによって違ってくる。
日本のメーカーは「出荷時の不具合比率を如何に低下させるか」を基調とし、米国のメーカーは「出荷後、発生した不具合を如何にサポートするか」を重視するのだとか。

一番腹立たしいのは、レベルも低く、質も低く、やりたかったことにも新規性が無く、知らない人を騙すための商品ですな。

そういえば、最近の子供は苦いものや渋いものを食べる機会が少ないので「おいしいもの=甘いもの」という味覚しか知らない様になってしまう、という危惧がなされていたなあ。
どういうのが駄目な作品なのか、たまには味わって考えてみましょ。
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