つぶやき 03/12/2000

取り敢えず発表されたので個人的感想なぞ。

てなわけで、MicroSoft の X-BOX が「大々的」に発表されたわけです。
日本での発表が若干早かったあたりゲーム戦略の重要な拠点とされている様です
なあ。というより PlayStation2 へのあてつけというか、なんとか目を逸らそう
と必死な感じ。
発表内容を見て思ったのは
「まだなんにも中身がないんじゃん」
ってこと。確かにデモの映像は実機のものだったのかもしれないけれど、PC が
ベースになっているのであれは現状の PC のものであって X-BOX そのものでは
ないということ。実際 nVIDIA のチップは 3世代後の物になるという話だから
マッタクもって存在しない、CPUもしかり、バス回りを司るチップ回りも同じ。
よするに「絵に描いた餅」を見せられたにすぎない。
その点 PlayStation2 は凄かった。最初のお披露目の時、既に EmotionEngine
は存在していてスペックは ISSCC での発表で全て明らかになっていた上に、
サードパーティー数社に「ゲームっぽい物」を作らせ、リアルタイムに動いて
いることを(パッド操作などで)強調しながら、「実機の映像」を見せ付けたの
だから。

この、「うちもこんな凄いことをやっていますから注目していてください」って
のは Microsoft の毎度のポージングですね。んで、注目させておいて他に目が
行かないように仕向けて、その間に物を作る。まあ、それで実際にそれなりな
物が出てくるあたり、結構凄いなと評価はしているんだけど。
# このケースも Windows2000 でちょっと破錠したっぽいけど

Jesse Berst氏のコラム(http://www.zdnet.co.jp/news/0003/10/berst.html)
では「X-BOXはMS社の戦略だこれを許せば家の中が全てMS色に染まってしまう」
と語っている。こりゃ面白い。というか、さもありなん。
「標準化はすばらしいことなのだよ」とOVA版プリティーサミーの2巻を思い出し
たりして。

あまり茶化してばかりいてもフェアじゃないのでちょっとだけ。
実は Microsoft がゲームに対して本腰を入れているというのは大分昔からで、
古くは Win3.1 の WinG あたりからかと。DirectX も 3 になってようやく
ゲームプラットフォームとして「まとも」になってきたあたりからタイトーを
手を組んだり、セガと手を組んだりしてゲームのノウハウを集めようとしていた
様に見受けられる。もちろんそれは、そのうち業界を牛耳るためにであろうが。
そうして地道で地味ではあるが DirectX は徐々に使えるフレームワークとして
進歩してきた。実際、現時点において PC 上でゲームをするには DirectX が
動く Windows95/98 じゃないとお話にならない、というようなステージを作り
上げている。この粘り強さとそれが結んだ実は見事としか言いようがない。
ただし、これは日本のゲーム事情に合致するものではないあたり。
日本の PC ゲーム市場では「Age of Empires II」より「こみっくパーティー」
のほうが本数多く売れているのだから :-)

X-BOX の発売予定は来年秋だそうで。
PC 業界において 1年半という時間はどれくらい大きなものか?
取り敢えず、1年毎に新バージョンが出るゲームコンソールにならないことを
希望しておきましょ(笑)。

# コンピューターはハードでなくソフトが命です




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