つぶやき 07/21/2000
そこらで話題沸騰の以下の件
「株式会社コナミが『ビジュアルノベル』を商標登録として出願中」
まあ、この手の話題はいい加減慣れっこになってしまった昨今。
今回のこれについてはまだまだ出願中であるし、受理されても罷免するチャンスと
その勝算ありまくりらしいので捨て置く。大体、特許や商標登録なんてもんは
「下手な鉄砲なんとやら」でそりゃもう山のように出しているものだからねえ。
どこの会社も :-P
でも今回気になったのは「ビジュアルノベル」という言い回し。
あの会社はそんなもの出していたっけ?
各所でも指摘されている通り「ビジュアルノベル」という単語は Leaf が「雫」に
対して使ったのが初めてだったと思われる。その前にはチュンソフトの「サウンド
ノベル」が存在していてそれに対する表記変えといったところである。
んじゃ、すべての起源は「サウンドノベル」なのか?ある意味そうであるとも言え
なくはない。「サウンドノベル」が最初に行い世に定着させた事項は、画面全体に
文字を表示し、挿絵を覆ってしまうというところに他ならない。これによって、
主役は文章であり文字である事、グラフィックは挿絵でわき役であるといった定義
を作り出し、それまでのアドベンチャーゲームの概念を根底から覆した。
従来のアドベンチャーゲームはグラフィックが売りであり、グラフィックをいかに
見せるかが勝負であった。
ゲームそのものはオーソドックスなアドベンチャーゲームでしかない、その選択子
が異様に少ない(文章に集中できる)という特徴は持っていたものの。
ノベルタイプのゲームはサウンドノベル(弟切草)が元祖かというとそうでもない。
それ以前にシステムサコムが「ノベルウェア」というテキスト量で勝負をかけた
ゲームを何本か作っている。
# 「DOOM」「ソフトでハードな物語」「38万Kの虚空」「ソフトでハード2」
# 「闇の血族(前編・後編)」
私はこのシリーズがかなり好きで「DOOM」「ソフトでハード2」はやらなかったが
他はかなり楽しんだ。今でもノベルタイプのゲームにメディアとしての可能性を
見ているのはこのあたりから来ていると言っても良い。
特に「38万キロ」と「闇の血族(前編のみ)」は曲の良さも合間って今でも印象深い。
そういえば私が10年前に「バレンタインデー・ぱにっく」なる X68K のフリーウェア
を作ったときは「電脳小節」とか読んでいたっけ。「闇の血族」が出た直後だった
ので「あれに似てますね」とか『そりゃ逆だろう』なことを言われたものだった。
影響を受けているのは逆にこっちなのだから…。
そういった足跡を残しつつ、ノベルゲームをやっぱりなんか作ってみたいなあと
ふつふつ考える自分がここにいるのでした。