「ほしのこえ」が残した物

本屋に行ったら「ほしのこえ」の DVD BOOK 版、よするに廉価版が出ていた。
なにやらコンテの一部が付いてきたりするそうだが MANGA ZOO 版を持っている私にとっては必要ないかなと思ってスルー。その代わり隣に置いてあったインタビュー&評論本「『ほしのこえ』を聴け」を買ってくる。
中は、様々な立場の「ほしのこえ」が好きな人へのインタビュー。割と面白かった。
正直言って文章自体はどうでもいい。最後の章なんかは座談会と称して仲間内のトークを載せているだけだ。評論部分も人によっては怒り出すかもしれない程度の内容だと思う。なんでこんなものを 1800円も払って読まなくてはならないのだ。
だが、そこが良い。
書いてある文章はみな「自分がどれだけ『ほしのこえ』が好きか」ということに終始している。たとえ筋が通っていなくても変な理論であっても、そこには顔を真っ赤にして「俺は『ほしのこえ』が好きだ」と語っている人がいる。
その没入ぶりを見て楽しむ本なのだと思った。いや、けなしているわけでなく好意的に。
これだけの人を動かした「ほしのこえ」というコンテンツと、そのムーブメントは本当に面白いと思う。振り返ってみるに私が「ほしのこえ」自体を楽しんで観たのはあの 2月のトリウッドだけだったのかもしれない。あとは、周囲が反応していく様を眺めていたのではないだろうか。

「ほしのこえ」を楽しんだ人の多くはそれが個人制作であることを知って驚く。
そして、それを受けて自分も何か変わらないとなということを大なり小なり思うはずだ。クリエータでなくてもプロデューサとして小売り店として、そしてファンとして。
だから周囲が感銘を受けて、動き出しそうな様を見るのはこれまた楽しいのである。




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