コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

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先日「なにか面白いアイテムはないかなー」と yodobashi.com を覗いていたところ、共立電子の「Wi-Fi式電波時計用リピータ / P18-NTPWR」というものを見つけたので購入した。
(というか共立電子のアイテムって yodobashi.com や Amazon で買えるのか)

Wi-Fi 経由で NTP を使って現在時刻を取得し、それを JJY 信号として送信することで近距離(この場合の対称は部屋内)の電波時計の時刻を合わせるというガジェット。建物の中だと電波が届かなくてせっかくの電波時計でも時間がずれてしまったりするんだけれども、これがあればバッチリ合わせることができる。
丁度自室も入りが悪くて時刻合わせにほとんど失敗する(たまーに成功することがある)感じで困っていたので実用として購入。


買う前にわかってはいたけれども、中身は PIC マイコン 1つと無線制御に ESP-WROOM-02 1つというシンプルな構成。
といってもソフトが良くできているし実運用できる点でお値段相当の価値はあると思った。

しかし、これくらいシンプルな構造なら自分でも作ってみたいなと思ったのが今回のお話。
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PICAXEPCB scopeという商品。キットと言ってもピンを半田付けするだけのほぼ完成品。
PICAXE は昔から PICマイコンを使った応用キットを発売しているところ。基板を見ればわかるように PIC マイコン一個のシンプル設計。マイコンの ADC 入力と GPIO 入力を USB で読み取って PC のソフトでオシロスコープやロジックアナライザーの様に使うことができるというもの。

寸評

組み立て難易度 ☆---- ピンをハンダ付けするだけ
操作しやすさ ☆☆☆☆- アプリの使いやすさが一般のUSBオシロレベルに近い
表現力 ☆☆☆-- PCなので見やすい
使える度 ☆---- サンプルレートが低すぎて使いどころが無いけどオシロスコープ入門には良い

ハードはシンプルでほとんどPCソフトウェアに依存した商品。こういったものは販売元が無くなってサイトが消えるとソフトが入手できなくなってしまうといった問題があるのだけれども、PICAXE はそこそこ老舗なので大丈夫そうとった安心感がある。
バッファはマイコンのメモリなのでたいした量もストアしないしサンプリングレートも低いけれども、安価なので計測器の入門用には良いかもしれない。

PCソフトウェアのデキは意外と良く、マウスでの操作も割と軽快にできる。USBオシロスコープの PICO scope アプリほどではないけれども、値段の割には使いやすくてオススメできる。

ただ残念なことに安価ななんちゃって計測器なのでサンプリングレートがとても低い。
オシロスコープでのサイン波計測で綺麗に見える限界が 1kHz、4ch のロジックアナライザーでデジタル 100kHz 程度といったところ。
2ch 以上使いたい目的というとシリアル通信の観察があるのだけれども、100kHz だと I2C の計測にはちょっと辛い。
何に使えるのかなあと悩むサンプリングレートだけれども、アプリのデキが良いので計測器入門には良いというのはそのあたりとなる。
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“FG 085” は JYE Tech が発売しているファンクションジェネレーターキット。
これまでレビューしてきたキットとは違ってオシロスコープではない。ファンクションジェネレーターってのはサイン波、矩形波、のこぎり波といった特定の形状の信号を任意の周波数で出力することができる機器。
フィルターやアンプなど入力信号に変化を加えて出力する回路に対し基準となる信号を与える事ができる。
ジェネレーターから与えた信号が回路の中でどう変化したかをオシロスコープで観察しながら、期待通りの動きをしているかどうかを調べていくのだ。オシロスコープとセットで揃えておきたい計測機。

寸評

組み立て難易度 ☆---- 簡単
操作しやすさ ☆☆☆-- ツマミの使い勝手がイマイチ
表現力 ☆☆--- お値段相応
使える度 ☆☆☆-- 初めて手にするファンクションジェネレーターとして

機能としては豊富で、0.1V から 9.9V まで設定可能な出力電圧やオフセット電圧設定、スイープなどファンクションジェネレーターの機能は一通り詰まっており完成度は高い。
出力はサイン波で実質 20kHz 程度、波形もあまりキレイでなくて値段相応といった感じだけれどもホビー用途として最初に手にするアナログ回路向けファンクションジェネレーターとしてはそれなりに使えるのではないかと。
ファンクションジェネレーターというものを持っていなくてオシロスコープキットを買おうと思っている人は是非ともセットで揃えて貰いたい。

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“DSO 138” は JYE Tech が発売しているオシロスコープキット。
前回作成した “DSO 068” の後継機で見やすい高精細カラー LCD になっているなど進化が見られるけどお値段が下がっているという嬉しいモデルで現在の主力。

寸評

組み立て難易度 ☆☆☆☆- ムズい、中級者以上向け
操作しやすさ ☆☆☆☆- ボタンは少ないけれども混乱しない
表現力 ☆☆☆☆- キレイな波形
使える度 ☆☆☆-- 解像度が実質50kHzに下がったのが痛い

LCD や表示される波形はキレイなのだけれども、068 がサイン波で 500kHz まで行けたのに対し、50kHz 止まりというのは残念ポイント。
そこまで解像度が必要の無い初心者が手にする事を考えると扱い易くて悪くないのだけれども、キットとしての難易度が妙に高くて電子工作初心者にはお勧めしづらいという感想。

初心者には組み立て安さと使用感のバランスが良い “DSO 068” を強くお勧めしたい。使っている内に 068 の解像度に不満が出てきたところで 138 に手を出すというのが良いパターンであろう。

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06204KPL は “OSC 068” という名称で JYE Tech が発売しているオシロスコープキット。
日本では秋月電子通商が 2010年から取り扱っていた。廉価オシロスコープキットの走り。
というか、オシロスコープキット自体が JYE Tech のシリーズものでこの後チャレンジする DSO138 はこれの後継にあたる。

寸評

組み立て難易度 ☆☆--- そこそこ
操作しやすさ ☆☆☆-- 一通り操作できる
表現力 ☆---- 解像度低いからね
使える度 ☆☆☆☆- 意外と良いぞ

昔はなんとなく小馬鹿にしていたけれども、いじってみると割としっかりできてて一通りの事ができるので好印象に変わった。
最初に手にする計測機として十分使えるかも。

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Engadget JP で「2590円で憧れのオシロスコープが手に入る! そんなDIYキットを組み立ててみました」という記事があった。
掲載当初はハンダごてのヒーター部分を持って部品に当てているというネタ画像と「ハンダごての持ち方を間違えない様に」というサブタイトルで目を引いていたのだが、他サイトで引用されるとサブタイトルが表示されずネタとネタと分からない人が増えてしまったので現在は差し替えられてしまった。残念。
この記事、そんなネタはあったものの電子工作キットのレビューとしてはなかなか良いものでネタで埋もれさせるのはもったいないところ。
で、この記事を見ていてその廉価なオシロスコープキットを試してみたくなった。

ということで秋月電子通商で計測機キットを 4つほど買いそろえてみた。
これらをひとつずつ組んでレビューしてみようというのが今回の企画である。

用意したキットは以下の通り

  1.  06204KPL LCDオシロスコープキット(白抜きLCDタイプ・SMD実装済) -link
  2. 13804K 2.4inch カラーTFT デジタルオシロスコープキット DSO138 -link
  3. FG085(KIT) ファンクションジェネレータキット<miniDDSkit> -link
  4. OSC001 PCB SCOPE (USBミニオシロ) -link

最後のはキットじゃないけれども、使えるのかなーと思って用意した。

電子工作の際オシロスコープがあると状況が分かって問題解決できる場面が多い。それゆえ、初心者にも使って貰いたいところなのだけれども、安価なのでも 3万円台とかいかんせんお値段がはる。なのだけれども、先の記事のキットならば数千円で買えるのですよ。
もちろん校正なんかないし、ちゃんとしたオシロスコープのような精度も期待できないのだけれども、直流なのか信号なのかトリガーなのか波形が見えるだけでも全然違うのです。テスターも必要だけれども、次に(簡易な)オシロスコープを用意すべきだと思う。
作成した電子回路が動かない、そんなとききっと役に立ってくれるのです。

私自身は使いこなせていないけれども 50MHz とか 25MHz のオシロスコープ(4~5万円台のクラス)を所有していて普段使用しているので、それと比べてどんな感じかという感想になると思う。
ひとつずつやっていくのでのんびり待っていて欲しい。


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前記事「ノイズがほしい」からの乱数発生器作成の続き。
前記事で作ったノイズっぽい信号をマイコンに取り込もうというお話。

dsc_0088
PSoC4 の ADC で信号を読んでその値を UART に出力するプロトコードを作成。

2016-11-06_030054
PC側は TeraTerm で UART を受信、そのログを Excel で眺めていく。
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乱数発生器を自分で作ってみたくなった。
Raspberry Pi にはハードウェア乱数発生器が乗っているらしいけれども、そういうのを自分で作るとしたらどういうふうになるのだろうと言う感じ。

検索したところ「GR-KURUMIを用いて物理現象に基づくお手軽乱数発生器をつくってみた」という記事が見つかった。
まさにこれがそのものなのだけれども、理論は分かるものの自分の手で試してみたいというのが今回の趣旨なのでトレスでもいいから試してみる事にした。

■ 電子雪崩現象によるノイズ

ダイオードやトランジスタといった半導体は基本的に一方向にしか電流を通さないという性質を持っている。
逆方向には電流を通さないのだけれども、その通さない状態でも電圧が高いと限界を突破して流れてしまう。これが電子雪崩現象。
この時の電子が通ったり通らなかったりの加減でノイズが発生するらしい。

さっそくトランジスタやツェナーダイオードを用意して色々試してみる。
んが、ちっともノイズっぽいのが出てこない。
dsc_0086
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DSC_0024

つみょんの2倍幅基板用バンパーです。

tmon_frame04

形状の STL ファイルです、お手近な 3Dプリンターで出力してお使いください。
holder_w01.zip

通常バンパーの改良版です。
ねじ穴に通すピンがすぐ折れるので短めにしました。

tmon_frame05

形状の STL ファイルです、お手近な 3Dプリンターで出力してお使いください。
holder_04.zip


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ヒューマンデータが販売している PLCC68 ソケットサイズの PLD シリーズに JTAG コネクタとつみょん形状のソケットを追加するプロトタイピング基板です。
つみょん基板として FPGA や CPLD の実験ができるようになります。

ただ、つみょんソケット規格としては I/Opin が 21本程度しか出せませんので半分以上の I/O は NC でいささか勿体ない作りとなっています。

DSC_0020

回路図
PLCC68 board

BOM

Item Size Num Value
R1-4 R1608 4 2.2kΩ
C1-4 C1608 4 0.1uF
CN1-2 CN-2×7 2 CN-2×7
CN3 CN-2×5 1 JTAGコネクタ
U1 PLCC68 1 PLCC68ソケット

基板
PLD-PLCC68-Prod1
DSC_0023

プリント基板のガーバーファイルです。
Download: PLD-PLCC68-Prod1.zip

基板が欲しい方はこのガーバーファイルを FusionPCB なり Elecrow なりに製造依頼することでオンデマンド製造することができます。
スイッチサイエンスPCB で製造したときに使ったガーバーデータそのものになります。

単なる変換基板扱いなので単体動作はしません。
せめてクロックオシレータでも乗っていればと思うのですが、つみょん的にはオシレータを提供する基板を作成して積み重ねるのが正解でしょう。
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