コメを噛め

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rerofumi の電子工作メモ

Archive for the ‘Parts’ Category


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秋月電子通商の新製品一覧を見ていたら「シャープ モノクロHR-TFTメモリ液晶モジュール 2.7インチ WQVGA [LS027B4DH01]」なるものが出ていた。
うおお、これは面白そうだ。何か作品を作るのでは無くて単に使ってみたい!
と思ったので買って表示させてみましたというのが今回の工作記事。


大きさ的には 6cm×4cm ほどのモノクログラフィック液晶モジュール。
赤い丸は保護シートの模様。
低消費電力が売りになっているのは、バックライトがない反射型液晶だというのと画素メモリがあってリフレッシュなしでも画像を保持できるため駆動間隔を妙に長く取れてその分電力を食わないということらしい。同じ絵を出し続けるならリフレッシュなしで2時間くらいはほっておけるらしい。
まあ普通のLCDモジュールでもドライバー内にバッファがあって勝手にリフレッシュしてくれているから、マイコン工作として制御する分の手間は大して変わらない感じ。メリット的には 400x240pixel という高精細なモノクロLCDが手に入るというあたりではないかと。


裏面から見た写真。
これガラス基板の上にドライバーが構築されているのか。
昔シャープが「ガラスの上にZ80を構築できました!」とアピールしていたが、その技術がこんな風に使われていたのね。この液晶モジュールのシリアル通信駆動速度は max 2MHz なんだそうだけれども、その速度もガラス基板回路と考えると順当かも。


取り敢えずのテストで絵を出すにも、まずは breakout ボードを作らないといけない。
秋月で買うと面実装のフレキコネクタが 1個だけ付いてくる。これが 10p 0.5mm ピッチなのでなんとかそれっぽい変換基板を使って利用する形になるだろう。
こんな時に頼もしいのが自作基板である :-)
というわけで私はCNCフライスを使っての自作基板でコネクタを取り付けられる様な brekeout 基板を作ってみた。


今回はなんでもいいから表示だけしてみようという実験なので、自作の PSoC3 テストボードを利用する。
ブレッドボード部分に挿して簡易テスト配線。
LCDモジュールの電源は 5V 単一、信号線は 5V でもいいけどできるだけ 3V 前後にしてくれと不思議な指示がある。今回は 3.3V のシグナルを利用。
コントロールに必要なのは
シリアルクロック・シリアルデータ・チップセレクト(シリアル送信中にHになる)、LCD表示コントロール
の 4本のみ。
シリアルクロックとシリアルデータは SPI の tx オンリーと見て良い。


PSoC Creater でのブロック設計はこんな感じで SPI 1個。
チップセレクトは SPI ブロックの SS 出力タイミングで良かったのだけれども、モジュールと H/L が逆なので NOT を追加している。PSoC 便利だねえ。
転送終了の割り込みを受け取れるかと ISR と追加したけれども、これは使っていない。

参考程度に PSoC Creater のプロジェクト
Download: hrtft-test.zip


反射型LCDなので暗いところでは見えないけれども、明るいところでは割と細かいのと黒が深いのとでかなり綺麗に見える。
特に黒い部分は格子が見えにくくてベタに見えるので文字表示とかは良さそう。

書き換えはライン単位で、横400pixel = 50byte にコントロール 4byte を一気に送る手法。部分矩形の更新とかは面倒なので全画面書き換えっぽくなるんじゃないかなあ。
そして全画面書き換えようとすると 2MHz シリアルではそんなに早くないという印象。
モノクロで細かい LCDモジュールなのはうれしいけれども、1画面分のバッファを持とうとすると 50×240 で 12000byte が必要になってしまうため、非力なマイコンだと辛いかもしれないです。

フレキコネクタの入手性が悪いのと、フレキコネクタ実装のための基板をどうするかという問題が案外ハードル高いのでそこをどうするかでしょうな。
実際に表示できるようになると、おーと思うぐらい視認性が高く面白いモジュールなり。


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CNCフライスでの試作基板作りで目指しているのは 0.5mm ピッチのフラットパッケージが乗る奴を自作できるところなのだけれども、その段階として徐々に細かいピッチにチャレンジしていってる。
前回は小手調べで 0.8mm ピッチの ATMega328P が載る基板を作製したわけだけれども、これは割と難なく作る事ができた。なので次は 0.65mm ピッチに挑戦。

0.65mm ピッチというとだいたい 28pin の SSOP がそれにあたる。
秋月電子通商で手に入る SSOP で基板が自作できるとおいしいのはやはりなんと言っても FT232RL USBシリアルコンバーターじゃないだろうか。ついでCAPセンスを持っている PSoC CY8C21534 あたり。


てなわけで作ってみた。
片面基板でちんまりまとまった USBシリアル基板。大成功。
特に苦労っぽいのはしていないけれども、試行無しで一発で作れるのはここまでかなーという感覚も得た。
次の 0.5mm ピッチの時はちと試行錯誤するかも。

Download: ft232rl_usbserial.zip
K2CADファイルと、ガーバーファイルの詰め合わせ。
今回回路図を書いていないのでいきなり基板設計から。

あー、だから BOM 代わりになるものがないや。
しかも R1, R2 が C1, C2 になっているし(汗;


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前回作ってあまりにも有用で、作った本人使い倒しなホットプレートコントローラー。
しかし、テスト基板とめちゃくちゃな配線のままでは今ひとつ美しくないし使い勝手も落ちる。というわけでプリント基板で作り直すことにした。
今回はプリント基板の作成。
プリント基板作成もめちゃくちゃ久しぶりなので、主にK2CADの使い方を思い出しながらの作業。

controller_ver2_for_net
回路図はほぼ前回のまま。電流制御のトランジスタをMOSFETに変更したくらいなもの。
Bschで書いて、そこから net 出力して K2CAD に持っていく。
hpc_artwork
K2CADの使いかたを思い出し出ししながらのアートワーク。全部片面でというのはあきらめて、ジャンパー6本ほど。
ちっとは太くしてあるのだけれども、それでも12Vラインは細くて失敗。これ電流流したらパターンが発熱するだろうなあ。今回はプロトタイピングということで次回直すことにしよう。
Download: hotplate_controller.pdf
ポジ感光基板用パターンPDF。

DSC00519
ポジ感光基板に焼き付け。上下でうっすら残っているあたりはエッチングで残るなー、と。
DSC00521
エッチング。周辺が残っているのは感光作業時の露光ムラ。
端っこはどれくらい露光すればよいのかわかりにくいのと、使った基板がかなり古い残り物だったことで時間がとりづらかったのよね。大きいとムラになりやすいというのもあるけど。
DSC00523
露光もエッチングもあんまり無理するとパターンがはがれたりぼろぼろになったりするので、適当なところで妥協。今回は真ん中が綺麗にできているのと、周辺でショートしているパターンがほとんど無かったのとでカッターで彫り込み補修して済ますことに。

今回は基板を作ったところまで。


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Make: Japan Blog で「ICのガワを溶かす方法」という記事を読んでとても心惹かれる。あのパッケージの中に入っているきらきらのシリコンダイを手にして眺める事ができるというのだから。
しかし記事で紹介されている手法は硝酸で溶かす方法でちと準備が容易とは言い難い内容。
その記事の下の方に補足として「ガストーチでパッケージを焼き尽くすとシリコンだけ残るぜ」といった事が書いてあった。それだ。それならできる。
てなわけでやってみた。これはどちらかというと結果よりも過程が画的に面白いものなので動画にしてあげておいた。

dsc00938
シリコンダイを入手してどうするのかというと、透明レジンに封入してデスクトップアクセサリに仕立ててみた。これを光にかざしてきらきらと虹色に輝くパターンを眺めることができるのです。

silicon1silicon2silicon3
silicon4silicon5silicon6
動画内ではちと表示時間が短めだったシリコンダイのスナップショット。ブロマイド?
CPLDはテクニカルノーツに書いてあるブロック図そのまんまがパターンとして見えるのが面白い。Spaltan3E は 90nm プロセスだから細かすぎてあんましパターンが見える形でひかってくれなかったのです。


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dsc00882
マイコン電子工作で半ば定番とも言えるキャラクター型LCDモジュール。
個人的こいつらが大好きである。そこそこ、手間がかかるので制御している感が味わえるし、如何にもマイコンっぽい気分がする。7セグLEDを光らせるよりも手軽にあつかえるしね。
そんな理由よりも、ポケコン時代に刷り込まれた何かがあるのかもしれない。
実際にどんな場面で使うのかというと、大抵開発中の動作確認用だったりする。
レジスタや変数の内容をLCDモジュールに表示しながら、動作が正しいかを確認するといった場面。まあ、最終的にはLCDが要らないプロダクトだったり、GPIOが足りないので取り外したりするのだけれども、序盤のデバッグには無くてはならない感じ。

そんなLCDモジュールで所有しているものでも、OPTREXの奴は黒字に抜き文字がかっこよくてお気に入りだ。
dsc00888
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