コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

Archive for the ‘コンサートライト’ Category


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さて、里子に出された「いるみさん」だが、LED基板の配線が外れるというアクシデントがあったらしい。
外れたものはまたはんだ付けすればよいのだけれども、これがまたうまくいかないのですな。私でも四苦八苦したくらいだもの。
難しい要因ははんだ付けしようとすると隣接パターンに半田ブリッジしやすいというあたり。
ついでに、トランジスタが寄りすぎていてはんだ付けしづらいという不具合もあったりして。


アフターサポートとして、問題点をいくらか軽減できるように改良した LED基板を作ることにした。


パターン面に半田ごてで手を入れるとブリッジしやすいというのが問題だったので、ジャンパーアーチを表につけてここから延長する形にしてみる。
パッドの方はしょうがないのでそのままとして、配線の半分はパターンでない面に持って行けた事になる。
まあ、このジャンパーにはんだ付けしようとするとパターン側の半田が溶けるので割と難しいのだけれども、それでもましになったほうかと。

新しい基板のガーバーデーターを置いておく。
Downloadl: garber_ledboard2.zip


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こうして完成した「いるみさん」はminiとともに依頼主であるごえもんPのところへ納品されていくのでした。たっしゃでなー。

さて、実際はこのブログで書いているよりもちょいと前に完成していて、終わったときに Thingivers投稿済みであった。

ちょうど投稿したその日に 1日限りのデザインコンテストが Makerbot で行われていたのだが、なんだかよくわからなかったためほおって置いた。

そしたら半自動でエントリーされてて、いつのまにやら優勝していたよ。
上はそのときの Makerbot Blog の記事

Thingivers の方でも割と好評で、Blog の方でも設計、電気、ケースと全て一人で行っている包括的プロジェクトであるとお褒めの言葉をいただいている。
まさに、DIY/HomeFab プロジェクトとしてそういったことを提示するためにやってきたのでそれが評価された形となる。ありがたい。

工業製品が身の回りに溢れるようになって、買うことはできるけれども作ることができないものが大多数となってきた。そんななかでも、工作機械のアシストやそれを扱う技量を手に入れることで作れる物の範囲をいくらか広げることができる。
必要なのは作りたいと思う気持ちなのではないだろうか。


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3Dプリンターでケースも出力したし、これと基板を組み立てていく。


基板の穴に合わせて 2mm のドリルで穴を開け、2.6mm のタップネジで固定します。
上側も同じようにタップネジで固定するのだけれども、基板と上部と底の 3つをネジで固定する形となる。


本体部分は固定完了したので、上の口からワイヤーを引き出し、そこにLED基板を接続していく。


二枚目以降のLED基板もポリウレタン線を使って筒を通しながら接続していく。


筒をはめ込んで完成。
合成はあまくて隙間が空いちゃっているけれども、そこは手作りの味ということでひとつ。


これでいるみさんは完成。プロジェクトのゴールとなる。


以前ケミカルライトを計測したのと同条件で明るさ測定。
まずまずの成績。


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モデルができたので、それを CupcakeCNC で出力して実在する物体に仕上げる。
言葉にすると 1行だけれども、CupcakeCNC を扱って出力するだけでも相当な技術と経験が必要なエンジニアリングだったりするのであっさり出力されるわけでもない。
特に今回はボディ底面のパーツが 135mm と CupcakeCNC が出力できる高さ限界ぎりぎりの物があり、これを出力するのが本当に大変だった。



一見むちゃな形状に見えるけれども、実は全部積層型3Dプリンターでサポート材無しで作れる様に設計されている。飛び出している所は下側に 45度以下のスロープをつけてすこしずつ飛び出すようにしたりね。
このへん、どんな形だったら出力できるのかという経験の塊だったりするのだ。

そういう意味では押しボタンのパーツは失敗した。
形状的には無理はないんだけれども、これだけ小さいと樹脂が固まる前にひとつ上の層が積み重なってしまうので熱が逃げないで形成されずにぐにゃぐにゃになってしまうのだ。
分かってはいたんだけれども、これ以上大きく設計することもできなかったしなあ。
結局ぶにゃぶにゃに出力されたものを後で削って形を整えなんとかした。

Download: irumi_model_stl-20101229.zip
STL形式モデルデータ


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モデルの作成。

手間がかかるわりにあまり語ることも無い作業なので成果だけ置いておく。
モデルに穴が空いていたり、ポリゴンが重なっていたりするとすぐに Skeinforge がクラッシュするのでそういった要素は全部修正しなくてはいけない。その作業が挟まるととてもめんどい。

Download: irumi_model_obj_20101228.zip
3Dモデルデータ。wavefront obj 形式。
obj はスケールを厳密に持てないので読み込むと10のべき乗段階でサイズが異なっている可能性がある。


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CupcakeCNC は小型 3Dプリンターでもあるので製作できる形状は大きくはない。
なので、ある程度の大きさの物は分割して作成することになる。


いるみさんでの分割プランはだいたいこんな感じ。
光るイルミネーション部分を接ぎ木できる様に設計し、間に LED基板を挟んでいくといった作戦。イルミネーション部分は白ABSで作って中身は空洞のままにするので、このジョイント部分が重要になっていく。


まずはジョイント部分のみのモデルを作成して実際に出力しながら合わせていく。


出力時の肉厚等実際に出力してみないとわからない部分もあって、CAD上での設計のみというわけには行かず何回も何回も出力して少しずつ合わせていくといった地味な作業。
実際には写真に写っている倍の量のテストプリントをしたと思う。
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エレキ部分が完成して動作もしたので、今度はその外側を覆い握りやすくするケースを作成する。
今回のプロジェクトの山は二つあって、一つがCNCフライスでプリント基板をつくること、もうひとつが CupcakeCNC でケースを作成すること。家庭用3Dプリンターでどこまでの物が製作できるのか、これまでに積み重ねた経験で完成させることができるか。どきどきの展開。


一番最初に行うのはエレキ部分の基板と部品のだいたいの形をモデルとして起こすこと。
この基板と部品のモデルを下書きとして、ぶつからないように外側をくるむケースを設計していくのです。

ノギスでサイズを測りつつ、モデラー上で数値入力しながらそこそこ厳密に外形を作っていく。
相変わらず CAD には慣れないので 3DCG のモデラーを使っている。モデラーは modo401 に乗り換えたばかりであまり慣れていないけれども、数値入力もやりやすいので特に問題無く作成できている感じ。


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ここまででエレキ部分は完成。

ちゃんと点灯もするよ。
ということで、こんどは安定して動作するかどうかのテストを行う。
満タンの電池で連続点灯して何時間くらい光っているかを見るのです。

と、これがなかなかうまくいかなくてですね。最初のトライでは 2時間で消えてしまいました。
ここで一週間ぐらいあーでもないこーでもないと調整をしていたのですが、結果としては LED ボード上になんらかの短絡があったらしくそれでダメになっていたという次第。
次に短絡を全て解消したら、今度は消えないもののやはり2時間くらいで点滅をはじめボタンでの色切り替えができなくなってしまうという現象が発生。これも原因究明が困難でしたが、マイコンからトランジスタスイッチを駆動させる手前で挟んでいる保護抵抗が小さすぎるというのが原因だった。
回路図ではすでに 470Ω に書き直してあるけれども当初ここは 100Ω だった。するとマイコンからのシグナルが大量に流れ過ぎでチャージポンプによる微弱な電流では貧血を起こしてしまっていたのですな。
わかってしまえばなんてことないけれども、調べているときはわかんなくてうんうん悩んでいたもの。

そういった不具合や調整もあらかた片付き安定したところで電池の電圧計測を行った。

最も電力を消費する白色表示のときの電圧降下グラフ。ニッケル水素は 1本あたり 1V 以下まで使うとよろしくないらしいので、2V 未満は使わない方が良い領域。といってもその近傍ではストンと電圧がさがるのですぐに LED が消えると思う。
1.7V で一回棚ができているのは LEDドライバーが駆動しなくなり LED が消えたため、消費電流が押さえられたのだと思う。

で、この計測結果をみると 5時間30分が駆動時間になるらしい。
要求の 6時間にはちょっと足りないけれども、まあぎりぎり許容の線。
別の色にしていると消費電流が下がるので、6時間は超えるはず。


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プリント基板を作るために四苦八苦した「いるみさん」プロジェクトですが、一回できてしまうと私的には非常にたやすく基板作成ができるようになります。
そんな状況になったことで調子ぶっこいて、電池一本で駆動する小型版をオマケで作成することにしました。yytuneさんのコンサートライトを PSoC で別実装したような感じになります。
使用する PSoC は 8pin の CY8C27143。電池1本から 3.3V に昇圧するのにはやはりストロベリーリナックスのDCDCモジュールAS1322A を用意しています。
パワー指向の「いるみさん」と違って、マイコンと LED 両方の電圧を 1つの DCDC でまかなっていますので大電流が取れず制限抵抗も必要となることからあまり明るくはできません。
そこそこの明るさのものを安定して作るというのが mini の役割となります。


基板設計。
今回はオマケなので本当に回路図もなにもなくいきなりパターンを書いています。

Download: irumi_mini_garber_20101223.zip
ガーバーを出力して。


プリント基板を作って。

Download: psoc_irumi_mini_20101223.zip
ファームはいるみさんのを流用して。

で、完成。
1日でできる作業でした。
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マイコンに書き込むファームウェアの作成。
個人的に悩むことのないフェーズなのでプロジェクトファイルをぽこっと置いて終わりにしておく。

Download: led_irumi_20101221.zip

設計としては、PSoCのデジタルブロックを使って 3つの 8bit PWM モジュールを置き、それで LED の明度を指定している。なので MPU はその PWM モジュールに数字をセットするだけの役割でボタン監視ぐらいしか行っていない。
16bit のカウンターはウェイトタイマー用に 16ms 間隔での割り込みを発生させるためのもの。キーチャタリング防止とか、時間計測とかに使っている。

機能としては、ボタンでプリセットの色が変わっていき、ボタン長押しでじんわり色が変わるレインボーモードになるとか、ボタンを押しながら電源ONで点滅モードとか仕様通り。