コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

Archive for the ‘3DCG’ Category


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Cubify(3D systems)が発売した 3Dスキャナー ‘Sense’ を購入してみた。
Cubify は3Dプリンターを売るブランドで、Sense はそのプリンター用のモデルをスキャンで作るという一連の流れのためにラインナップされた。

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センサーから見当付くように PrimeSence社の奥行きセンス技術を使ったもの。大きさも思ったより大きくて、平たく言うと Kinect に取っ手が付いたもの。
んじゃ Kinect で良いじゃんという事になるんだけれども、Kinect は人間のをセンスするためのものだから人の大きさにあわせてあって小さな小物をセンスするには役立たない。……と思っていたんだけれども、Kinect for Win だと 60cm サイズのマクロもいけるとかいう情報があるな。
Sense は 35cm 距離もサポートしているのでこれは、と思ったのだけれども Kinect との差違はなんかなさそう。
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ニコニコ技術部タグで動画を投稿していた「わたあめP」という人が居ましてね。今は動画を全削除して引退されてしまったのだが。その方の動画の一つにゼリーにチルノの型を模様をつけるという動画があった。(跡地 http://www.nicovideo.jp/watch/sm4396593 )
それを見てから、ゼリー型を作るのが憧れになっていた。
ぜひとも緑色のミクさんゼリーを作ってペロペロしたいと思って、ゼリーの素を買い込んだり、シリコンでねんどろいどを型どりしてみたりしていたのだけれどもどうにもうまくいかない。

3DプリンターやCNCフライスを入手したときも、これでゼリー型を作るにはと考えたけれども食品衛生法的に問題ない方法が今一つわからなくてとん挫していた。
3Dプリンターの ABS などはそのものは大丈夫だけれども材料に毒性があって残留している可能性があるため、食器には使えない。とかね。
ABS で出力した後食品衛生法適合なウレタン塗料でコートするなどもやってみたけれども面倒なことこの上ないし、ウレタン被膜で細部がつぶれてしまうのであまりうれしくないという次第。

というわけで、ゼリー型は長年の憧れなのでした。
いうほど真面目に追っかけてはいなかったけれども。

ある時ふとポリアセタール(POM)の食品衛生法適合度を調べたらこれが適合素材だということがわかった。ただし成分からアセトアルデヒドが分解して流出する可能性があるので温度 85度未満であることが条件。
ぐつぐつ煮るような処理をしなければ大丈夫そう。チョコレート型ぐらいにはなるかな。
POM なら CNCフライスでサクサク削れるし扱いやすい、行けるねということでゼリー型への応用を試してみることにした。
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ZBrush というそれなりなお値段するツールを持っている人向け。

3Dプリンター用のモデルは閉空間を構成するソリッドモデルである必要がある。
ポリゴンモデラーにおいてはソリッドモデルとなるようにポリゴンメッシュを作ってそれで形状を構成していく感じの作業となる。

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ところが、ソリッド形状のモデルであってもそれが沢山あって密集しているところではスライシングの際にどこが内側でどこが外側かという計算をミスする事がある。
あまりにも近接に閉空間が隣接していると面がめり込んでいるのか離れているのかが計算誤差で判断に失敗してしまうらしい。
ということを、3Dプリンターエンジニアリングとしては知っている事でこれを回避するようにモデルを設計したりするのだけれども、流用のモデルであったりするとうまくも行かない。

よしだまき氏が 3D-COAT というボクセルモデリングが特徴の3Dモデリングツールを使ってそのようなパーツ集合モデルをワンスキンメッシュに変換する方法を紹介していた。
なるほど、といった感じである。

しかし私は 3D-COAT を所有しておらず ZBrush 派なため、ZBrush で同じ事ができないかと思って調べた結果が以下の手順となる。対象は ZBrush4R2 以降。

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ZBrush に Obj ファイル形式を経由してインポートしたところ。
平滑化などをしてみると、複数の閉空間メッシュのまま扱っていることがわかる。

これをワンスキンにするには ZBrush4R2 で導入された DynaMesh を利用する。
元々スカルプトモデラーとしての弱点だった、モデルを引き延ばした所はポリゴンメッシュが素となり密度の不均等が生じることでそこから細かい造形を続ける事が困難になる、という現象を克服するためのリメッシュ機能である。
これを用いると形状を維持したままワンスキンにしてくれる。

dynamesh
Geometry > Dynamesh のメニューから解像度を適当に設定して Dynamesh を実行する。

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これでワンスキンモデルとなり、3Dプリンターのスライサーで問題なく扱えるものになる。

解像度が荒いと細部がつぶれてしまうので、そこそこ高い解像度で Dynamesh して、Decimation Master で扱いやすい数までポリゴンを減らすのが綺麗で手早い。