コメを噛め

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rerofumi の電子工作メモ

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“FG 085” は JYE Tech が発売しているファンクションジェネレーターキット。
これまでレビューしてきたキットとは違ってオシロスコープではない。ファンクションジェネレーターってのはサイン波、矩形波、のこぎり波といった特定の形状の信号を任意の周波数で出力することができる機器。
フィルターやアンプなど入力信号に変化を加えて出力する回路に対し基準となる信号を与える事ができる。
ジェネレーターから与えた信号が回路の中でどう変化したかをオシロスコープで観察しながら、期待通りの動きをしているかどうかを調べていくのだ。オシロスコープとセットで揃えておきたい計測機。

寸評

組み立て難易度 ☆---- 簡単
操作しやすさ ☆☆☆-- ツマミの使い勝手がイマイチ
表現力 ☆☆--- お値段相応
使える度 ☆☆☆-- 初めて手にするファンクションジェネレーターとして

機能としては豊富で、0.1V から 9.9V まで設定可能な出力電圧やオフセット電圧設定、スイープなどファンクションジェネレーターの機能は一通り詰まっており完成度は高い。
出力はサイン波で実質 20kHz 程度、波形もあまりキレイでなくて値段相応といった感じだけれどもホビー用途として最初に手にするアナログ回路向けファンクションジェネレーターとしてはそれなりに使えるのではないかと。
ファンクションジェネレーターというものを持っていなくてオシロスコープキットを買おうと思っている人は是非ともセットで揃えて貰いたい。



キットは面実装部品実装済みなので、残りのスイッチ、コネクタ、コンデンサを付けていくだけ。
なぜか水晶振動子は面実装じゃないのに実装済みだった。
組み立て難易度はかなり低いけど、スイッチの数が多いのでハンダ付け作業は多い。

ちなみにキットだけでなく完成品も売っている。


組み立て説明書は英語だけだけれども大して複雑なキットでもないので読みやすい。


スイッチに極性があるらしく「逆に取り付けないで」という日本語の注意書きが添付されていた。
もちろんこの注意書きは元の英語組み立て説明書の方にも書いてある。


基板が厚いのか USBコネクタの足が突き抜けないで穴に埋まった感じとなる。
”DSO 138” で思い知ったけれども、ここのキットシリーズはスルーホールの中に半田を流し込む事に注力したハンダ付けを行うべきなのである。頑張って流し込む。


完成しての出力波形。
波形繰り返し部分に非連続なところが見えたりする。


出力は 999kHz まで指定はできるけれども 100kHz 以上はまともな波形にはならない。
これは 250kHz のサイン波。なんとか形にはなっているけれども解像度が見える感じ。


100kHz のランプ波も解像度が足りなくて階段状に見えたりする。
この辺が気にならなくなるのが 20kHz あたりかなといったところ。

しかし、DSO シリーズのオシロスコープキットを使うとそういったところまでは見えないはずなのでセットで使う分にはこれで良いのかもなあと思ったりする。

ファンクションジェネレーターにスピーカーを繋いでモスキート音どこまで聞こえるかなとかやるのは基本の遊びだね。

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