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rerofumi
2009/5/10 日曜日 9:31:57
Windows7のRCが公開になり、ダウンロードしてみた。
世の中は新しいバージョンのWindowsで盛り上がっているのに、我が家の主力開発マシンはまだまだXPのままである。Vistaだの64bit windows だのにしてみたい欲求はあるのだけれども、どうにもXPから離れられない。
理由は明確で32bitのXPで無いと動作しない「デバイスドライバー」を用いている周辺機器がいくつもあるからですな。
しかしまあ、Vistaが発売になってから結構な時がたっているので、そろっとVista対応ドライバもこなれてきた頃合い。Vista対応は良くなってきて、こんどは64bit対応が進んでいくはず。さて、そんな状況はともかく、今OSを変えたらどうなるのだろうか。いろいろな開発機材は使えるのだろうか。
ふと気がついてみると、そのデバイスドライバーがどうにもならんのであきらめているのって電子工作系の開発機材ばっかりだったりもする。ちょいと前まではDTM関連も鬼門だったのだけれども、最近はVistaや64bit対応が完全に進み割と問題無い感じになっている。なので、やっぱり電子工作系だけなのです。
逆に、そのへんの対応状況さえわかれば良いんじゃないかと。
せっかくの Windows7 RC なんだからそういった調査に使ってみる事にした。どっちかというと64bitドライバ対応調査といった趣。
■ PicoScope 2202
Windows7 64bit : 動作した
USB PCストレージオシロスコープ、安い割に結構使える奴。最新版のアプリをインストールするだけでさっくり対応ずみ。
■ minicube2
Windows7 64bit : だめ
Windows7 32bit : だめ
Windows7 64bit XP mode : 動作した
V850や78Kのプログラマ&デバッガ。なんとドライバがVistaにすら対応していないアレっぷり。
XP mode はVirtualPCそのものなのだけれども、USBをトンネルスタブで渡して仮想マシンで扱える様になった(VMwareでは昔からできていた)。逆に仮想環境まるまるなので純粋なXPが動いている状況なため、ドライバもそのまま使える。

こんな感じで入れ子で動く形になる。USBデバイスの有効化指示をしないとならないので、売りのシームレスウィンドウ化は使えない。
■ PSoC miniprog
Windows7 64bit : だめ
Windows7 32bit : だめ
Windows7 64bit XP mode : 動作した
PSoCのプログラマ。Vista64対応なので本当は動作するはずなんだけれども、インストーラがWindows7未対応で最後に2段起動でドライバインストーラが動くはずなところ起動せずに終わってしまう。なので、ドライバ不在のままPSoC Programmerのみインストールされる形に。
インストーラの改善待ち。
XP mode では普通に動くので、それまでは XP mode の中で使う事で利用可能。

■ CP2102 USBシリアルコンバータ
Windows7 64bit : 動作した
最新のドライバを使用。
■ FT232R USBシリアルコンバータ
Windows7 64bit : 動作した
最新のドライバを使用。
■ Arduino
Windows7 64bit : 動作した
FT232Rがインストールできたので、デバイス的には問題なし。
Arduino.exe が立ち上がらない時は java/ ディレクトリを削除するといった TIPS はそのままだけれども、Arduino.exe が 32bit アプリとして立ち上がるので、32bit版のjdkを入れておかないと動作しないといったあたりがポイント。
■ MPLAB ICD2
Windows7 64bit : 動作した
PICマイコンのプログラマ&ソフトウェアデバッガ。
ICD2の通常ドライバは32bitなので、MPLABをインストールした直後にICD2を接続してもドライバはインストールされない。…/MPLAB IDE/VistaXP64 というディレクトリにあるドライバを手作業で指示してインストールするとかろうじて動作する様になる。
かなり古めのICD2で型番がP/N 10-00319の奴だと、64bitではどうやっても動作しないとの素敵情報有り。うちのはかろうじてP/N 10-00397の動作する型番だったので、利用できた次第。
■ TOP2005+
Windows7 64bit : だめ
Windows7 32bit : だめ
Windows7 64bit XP mode : だめ
Windows7 64bit + VMware workstation + XP 32bit : 動作した
USBユニバーサルプログラマ(ROMライタ)。
以前も書いた様にソフトウェアがだめだめ過ぎる。ドライバが古すぎるためVistaでも動作はしない。てなわけでXP mode ならやってくれると期待したものの、ドライバのインストールとデバイスの認識まではいけたが、アプリがデバイスを認識しなくてアウト。
VMwareで動かすと使えたけれども、そこまでいくと力業過ぎる。
いい加減捨てて、別なプログラマを買うべきかも。
■ 寸評
意外にいける。これなら64bit環境に移行できるかもしれないと思った。
XP mode がこれまた意外に使える。VirtualPCそのままと聞いて最初はしょんぼりと思ったけれども、逆に仮想環境まるごとなのでXPのデバイスドライバがそのまま使える。これが大きい。USBデバイスであればXPレガシーであってもある程度持っていくことができる。
こういった組み込み系開発環境は全部Virtual XPに押し込めてしまうというのもアリかも。CQ出版の雑誌に基板がつくたびに新しい開発環境をインストールとかいう習慣があるなら、わざとsandboxにしておいて日常環境と分離するというのはどうだろう。
この企画はもうちょっとだけ続くかも。
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rerofumi
2009/4/6 月曜日 1:21:00
ROMだけでなくAVRも読み書きできてウハウハなユニバーサルプログラマ TOP2005+ だけれども、実はかなり大きめな問題がある。
インストールするときに気がつくのだけれども、「古いドライバーを上書きしようとしています、続行しますか」といった感じのメッセージが表示される時がある。このとき、上書きせずにそのままにしておくと、TOPWIN を起動したときにブルースクリーン(!)でOSが落ちる。
なので、そのドライバを上書きして使用することになるのだけれども、なんかの拍子でより新しいドライバがインストールされてしまい、またブルースクリーンで動作しなくなる場面にであることがある。
今回は AVR Studio をインストールした後に出会った。
この不具合の原因は windrvr6.sys というカーネルモードドライバ(たぶんUSB)にある。WinDriver というのはデバイスドライバを簡易に開発できる JUNGO の製品。日本では XLSOFT が扱っている。USBドライバなどはWDMで書きやすくはなっているものの、カーネルモードドライバなのでその開発は容易ではない。WinDriver はそういったドライバ開発の煩雑さを無くすために、JUNGO 製のカーネルモードドライバプロキシを用い、ドライバ本体はユーザーモードで製作することができるという製品。これを用いることでドライバ開発はぐんと容易になるものの、カーネルモードドライバプロキシに依存することとなる。
それが windrvr6.sys。
この WinDriver を用いている USB商品は以外と多いらしく調べると大体のマシンに入っているものだ。
まあ、複数のドライバが windrvr6.sys を要求してもそれなりに動く。
んが、TOP2005+ やTOPWINに添付している windrvr6.sys はえらく古いといったのが、今回の問題となる。最近の windrvr6.sys は Ver9か8 なんだけれども、TOPWINのそれは Ver6 であった。これが原因でブルースクリーンになる。
逆に TOPWIN の古いwindrvr6.sys を入れていると使えない USB機器とソフトが存在するかもしれない。
原因がわかってしまえばそんなものということで、使うときに windrvr6.sys
を入れ替えることで回避することができる。
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rerofumi
1:06:05

ユニバーサルプログラマの TOP2005+ を手に入れてから、充実のROMライフ(なんじゃそりゃ)をおくっているわけです。
以前もちらっと書いたように、このプログラマはいくつかのマイコンにもプログラミングできるようになっている。そういや AVR のプログラマはこれまで持っていなかったのです(JTAGでできそうなのでそれ経由でいずれはとか思ってはいた)。
我が家に転がっているAVRはエレキジャックのマイコン特集付録の ATTINY2313v だけだけれども、一応はあるのでこれを TOP2005+ でプログラミングしてみようという。
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rerofumi
2009/4/4 土曜日 3:37:45
小ネタ。
殺菌灯でEPROMを消したりしているときにうっかり光が目に入ると、いつまで経っても目の前がちかちかしたり酷い目にあう。
そこでUVカットのサングラスとかをかけて作業すべきだよな、とか思うのだけれどもこういうのってプラスチックレンズのくせにUVカット率99.9%とか歌っていたりする。本当にそんなに効くの~?

UV-EPROM の上に UVカットレンズをのせて紫外線を当ててみよう。

照射~。
15分ほど照射してみたけれども、EPROM は消えていなかった。
どうやら本当に効くらしい。
てなわけで、今後は作業時にこのサングラスをかけることを必須としよう。
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rerofumi
2009/3/28 土曜日 16:04:13
ユニバーサルプログラマの続き。

EPROMに書き込みができる事は確認したけれども、消す手段がありません。
何か紫外線を出す物で消してみたい。

ちょいと貸し出していた感光基板用の「ちびライト」(現在は製造終了、後継機が出ている)が戻ってきた。
プリント基板作成用にはケミカルライトを使うのでそのままでは波長が長くて使えないというのが、先日得た知識。

ケミカルライトを6Wサイズの殺菌灯に取り替えれば UV-EPROM を消すことができる。
殺菌灯は楽天経由で適当に購入。1本、800円くらい。
ケミカルライトと殺菌灯の違いは見ての通り、蛍光剤が塗られているか否か。室内灯として用いられている蛍光灯も、殺菌灯と同じで放電により紫外線を発生させている。こうして発生した紫外線をガラス管内側に塗ってある蛍光剤にぶつけ、そのエナジーで蛍光剤が特定波長で発光するとかいう仕組み。蛍光剤で波長を変換しているようなもんかね。
でまあ、殺菌灯に差し替えて照射すると UV-EPROM が難なく消去できる。10分もかければ十分だった、そういう意味でちびライトだとタイマーがついていてさらに便利。
試しにケミカルライトにして照射してみたけれども、30分程度ではビット欠けも起こさなかった。普通の蛍光灯と同じく数週間照射し続けるといくらか漏れている紫外線で消えていくとかするんだろうけれども。
ちなみに殺菌灯の光を裸眼で見るとマジ目を痛めます。本気で目が見えなくなるレベル。危険。
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rerofumi
2009/3/11 水曜日 1:45:37
ここしばらく何もせずにぼけーっとしていたのだけれども、そろっとなんか作ってみるかなあという気概がたかまりつつある雰囲気。
ここは一つ、お買い物で物欲的に盛り上がってみようとか思って買ったのがこれ。

ユニバーサルプログラマ。よするにEPROMライター。
Aitendo で見かけて割とお安かったので購入。USBバスパワーでケーブル一本だけで動作するというのもうれしいというか、今時というか。

プログラミングアプリはこんな感じ。
先日、ケミカルランプの紫外線だと波長が長くてUV-EPROMは消えない殺菌灯じゃなきゃという話を聞いてそうだったのかーと知らなかったのを反省すると共に、EPROMへの郷愁がむくむくとわき上がっていたのでした。
昔は仕事で黙々とUV-EPROMを消したり書いたりしていたものですよ。

そんなUV-EPROMも絶滅危惧種。
秋月では256kだけを取り扱っていて、在庫限りの最終品だそうな。秋葉原までいくとまだぽろぽろと買えるかな。
このEPROMは読み書きができた。あとはアーケード中古基板に載っているEPROMを外して読んで遊んでみたり。
さて、今時EPROMを使うかというとどうだろうというのが正直な所。しかし、こいつはユニバーサルプログラマというだけあって、UV-EPROM以外も読み書きできるのですな。このへんから、今時の電子工作っぽい話。

これは秋月で取り扱っている 2Mフラッシュ。こいつだけ、32pin PLCCという電子工作でも扱い易い形状なのでいつか使ってやろうと買っておいたもの。データシートを見て、なるほどこうやって消したり書いたりするのかというのはわかったのだけれども、実際に書き込む回路やマイコン制御を書くのが面倒でほったらかしになっていた。

で、このユニバーサルプログラマはこのフラッシュ等も書き込むことができるのですな。
PLCCアダプタはライタと一緒に買っておいたもの。このフラッシュに使う為ですよ、ええ。
予め書き込んで置いたり、ちゃんと書けているか確認したりできるので、これでこのフラッシュも扱い易くなるというもの。
それだけでなく、2線3線のシリアルEEPROMも読み書きできるのが今時工作でのミソ。
以前、PSoCで音声をだしたときシリアルEEPROMに音声データを置いていたのだけれども。そのときは適当に使い捨てのマイコンファームを書いて、PCからシリアルで流し込むとI2CでEEPROMに書き込むというやっつけライタを作って作業をした。
いまでは、こいつで楽々書き込み&確認ができるというわけさぁ。
ついでに、PIC12/16やAVRのDIP品にプログラミングもできるらしい。この辺はできるからついでにやっておけ的で、なんか今ひとつな気がする。いや、実際読み書きできるので便利ちゃ便利なのですがね。
これだけ機能があると、最近のマイコン電子工作的にも「ありなんじゃね?」という気がするわけですよ。
で、最終的に使えるかというとなんとなく値段相応で安物だからこんなものかなーといった感じはする。
なんか細かいところでイマイチな所があってみたりするので。
EPROMも1M以上の物はサポートがまばらだったり、その結果つかえないデバイスもあったり。なんだかデバイスとの相性問題とかあるみたい。けれども、私の手元にあるやつは大きな奴以外大体扱えた。
マイコンへのプログラミングはおまけ程度に見ておくと良いかも。できたらラッキー程度に。いや、できたので結構便利だとは思ったのだけれどもeraseが完了しなかったり怪しげなところも見られたので。
てなわけであると楽しそうなアイテムだと思った。
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rerofumi
2008/7/8 火曜日 3:26:12
「かなで」のユニバーサル基板による試作も完成し動作させることができたので、今度はプリント基板を作ろうと作業中。
P板.com を利用してみようということで、最初は CADRAS X で作業をしていた。如何にもCADといった感じの操作形態でお世辞にもわかりやすくはないのだけれども、チュートリアルが揃っているので一通りなぞれば後半はさくさく使えるようになっていた感じ。使い慣れると結構便利で良い感じなんだけれどもCADRAS XはP板.com 専用といった風情でガーバーの読み書きができないというあたりに引っかかったため中断。
んじゃ他はと見回して今回はK2CADを利用することにした。
で、K2CADのお話なんだけれども、これの問題点はドキュメントがリファレンスしかなくてチュートリアルがないといったところに尽きるかと。そのリファレンスも全機能が書いていないし。
立ち上げてからどういった手順をふめば回路図がかけるのかが最初はさっぱりわからなくて、それで丸一日は潰れてしまう様な感じ。でも、がんばって一枚作り上げるというか一通り最後までできる様になってみると(使いこなせるようになると)、実は悪いツールじゃないことがわかってくると思う。(同時にどこが弱いかも見えるけれども)
個人的にはラッツネットの表示が一応できるあたりがありがたい。これがあると凡ミスが減ります(^^;
以下はわかりにくかった点をメモしておいたもの
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