コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

Archive for the ‘3Dプリンター’ Category


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Cupcake CNC のホットプレートコントローラー基板完成。
こうまとまっているとなかなかに使いやすい。

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基板に穴開け。地味にめんどい。

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実装。
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一本配線忘れていたのでパッチと、ヒーターへの電源をバイパスで補強。
あとマイコンのプログラミング端子もつけ忘れているけれども、これもジャンパでいいか。

感光基板による第二プロトタイピングも完成。
ファームももうちょっと手を入れないと。


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CupcakeCNC の不具合は十中八九 Plustruder のせいだったりする。
とにかくメンテナンスが必要な Plustruder に嫌気がさしての予備を持っておこうと、3Dプリンターで出力できる押し出し機 PrintruderII の制作を始める事にした。
今回はこいつの話ではないので、評価はまた別の機会に。

で、Printruder を作るのは予定していたので先日の Drive Gear MK5 と一緒にギアードモーターも注文してあって、それらを元にもう一対 Extruder を作ることにした。
ところが新しいギアードモーターが結構やんちゃな奴で回転数とかもちょっと高めだったりする。
そしてそのモーターである顕著な不具合が頻発することに気がついた。
PWMで制御駆動するとコントローラー上での通信エラーが発生するのだ。
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温度センサーのグラフがしょっちゅう0に落ちてがたがたになっているけれども、これはギアードモーターを PWM値(speed) 240 で回しているだけでこれだけ通信エラーが発生している。PWM値が 255 だと発生しない。
こんな状況なので押し出し速度を 255 以外(うちは240〜230がお気に入り数値)で出力していると、出力中に通信エラーでヒーターが OFF になりノズルが冷え、射出が停止するという現象となって現れる。
または、出力完了してもモーターが止まらず射出が続くといった現象としても現れる。
これらはみんなモーターのノイズによって引き起こされているであろうことが、わかってきた。

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PWM動作させているときの、モーター電圧を計測したものである。
エッジ部分にヒゲの様なサージがぴょこんと飛び出しているのが分かるだろうか。
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このサージノイズが、コントローラー上のあらゆる信号線上に現れている。
おそらくはこれで通信まわりが誤動作しているのだろう。
PWMを普段使わない人でも停止時に同じような波形となるため、出力中の射出開始・停止時や強制停止時に通信エラーで値がおかしくなる現象に出会うかもしれない。

じゃあ、どこにノイズ対策を張ればよいのかといったところまではまだ追い切れていない。
RS485コンバータ・ドライバの周辺だと思うけれども、単純にパスコンはってサージを押さえてもあまり変わらなかった。むしろオシロで計測(≒1MΩのプルダウン)していると安定していたような気もするので、このあたりに対策あれこれ山盛りで入れまくると良いような気もする。

それよりも 12V 以上のサージがかかるのがどうだろうという感じなので、モーターに 12V のバリスタをつけてサージを消してしまうのが得策なのかもしれない。


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前回作ってあまりにも有用で、作った本人使い倒しなホットプレートコントローラー。
しかし、テスト基板とめちゃくちゃな配線のままでは今ひとつ美しくないし使い勝手も落ちる。というわけでプリント基板で作り直すことにした。
今回はプリント基板の作成。
プリント基板作成もめちゃくちゃ久しぶりなので、主にK2CADの使い方を思い出しながらの作業。

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回路図はほぼ前回のまま。電流制御のトランジスタをMOSFETに変更したくらいなもの。
Bschで書いて、そこから net 出力して K2CAD に持っていく。
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K2CADの使いかたを思い出し出ししながらのアートワーク。全部片面でというのはあきらめて、ジャンパー6本ほど。
ちっとは太くしてあるのだけれども、それでも12Vラインは細くて失敗。これ電流流したらパターンが発熱するだろうなあ。今回はプロトタイピングということで次回直すことにしよう。
Download: hotplate_controller.pdf
ポジ感光基板用パターンPDF。

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ポジ感光基板に焼き付け。上下でうっすら残っているあたりはエッチングで残るなー、と。
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エッチング。周辺が残っているのは感光作業時の露光ムラ。
端っこはどれくらい露光すればよいのかわかりにくいのと、使った基板がかなり古い残り物だったことで時間がとりづらかったのよね。大きいとムラになりやすいというのもあるけど。
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露光もエッチングもあんまり無理するとパターンがはがれたりぼろぼろになったりするので、適当なところで妥協。今回は真ん中が綺麗にできているのと、周辺でショートしているパターンがほとんど無かったのとでカッターで彫り込み補修して済ますことに。

今回は基板を作ったところまで。


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表題の通り、最初は樹脂が出てくるのだけれども数分で停止し、Extruderプーリーが詰まって動かなくなった樹脂をえぐって空回りする現象というのにしばらく前から悩まされていた。
色々細かい不具合が見つかって一つずつつぶして来ており我が家の Plustruder も大分良くなってきたし、なにより私のメンテナンス技術が向上してきた。
でもまた樹脂が出てこなくなる現象が発現するようになった。

メンテナンス用に追加したバレルと最初のキットについてきたバレルの2本が今手元にあるんだけれども、その片方で発生しもう片方では問題がないという問題切り分けが完了した。
直接的な結論としてはバレルの温度不足ということらしい。
ちょっと前の記事で放熱を付けると220℃にならない奴があったけれども、それが現象の一角でそちらはニクロムの長さとか巻き方の都合で十分な熱量を出せない状態にあったらしい。こちらを使うと途中で詰まる現象が発生する。
もう一方は加熱時の温度上昇も比べて早く、良好な温まり方をするため問題は発生していない。

どちらもサーミスタでは220℃を検知できており十分温まっていそうなものだけれども、どうも先端部分は大丈夫でも上部の熱障壁とバレルの間あたりで温度低下するとリカバーできなくなるらしくここで樹脂が柔らかくなりきらずにいて詰まっている様だ。

今ひとつきちんと検証ができていない。
やっぱり100Vでノズルをがっつり温めてみましょう作戦もやってみたほうがよいのかなあ。

[追記]
順調に動いているときと発症しやすいときがあるので違いを観察して仮説をたててみた。
「バレルにセラミックテープを巻き付けないほうがうまくいく」
セラミックテープを巻き付けないと放熱しやすく温度が上がりにくいが、その分頻繁にヒーターをONにするためサーミスタのあるノズル部分だけでなく、上部の方も高温に維持される。のかな?
セラミックテープをはがして動作中、いまのところ順調っぽい。


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メモ書きまでに。
我が家での実測値なので環境によってはずれているかも。

G1 X0 Y10 Z0 F382 (3C)
G1 X0 Y-10 Z0 F428.8 (3D)
G1 X0 Y10 Z0 F481.5 (3E)
G1 X0 Y-10 Z0 F510.8 (3F)
G1 X0 Y10 Z0 F572.2 (3G)
G1 X0 Y-10 Z0 F643.9 (3A)
G1 X0 Y10 Z0 F721.5 (3B)
G1 X0 Y-10 Z0 F765.5 (4C)
G1 X0 Y-10 Z0 F859.1 (4D)

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Makerbot では今 Paxtruder をベースにした Plustruder MK5 の準備が進められている。
主な変更は、Idle wheel の廃止とモータープーリーの改良で押し出し力が倍に向上するという話が出ており期待の一品。
そんな MK5 用のモータープーリー(Drive Gear)が先行で開発され、それ単体でもう発売となっている。
ここしばらく押し出し不全で悩んでいたので、その一環で注文していたものが届いた。
写真左側がこれまでのプーリーで、右側が新型のギアとなる。

左側の方も食い込みが良くなるようリューターで彫りを深めたりといった事をやっているので多少汚くなっている。ちなみに、彫り込んで食いつきが良くなったかというと気分の問題レベルで劇的な改善はされなかった。

で、新型ギアだけれども、これは本当にすごい。まだ持っていない人は導入すべきパーツとして優先的に検討すべき。
Idle wheel の締め具合を計るのに針金を入れて距離を調整するのだけれども、その針金にきっちり食い込んで抜けなくなるほどで、ちょいと甘めに wheel をセットしないとならなかった。

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一見刃が浅く弱そうだけれども、Rがついていて長い距離がくいこんでいるのと刃が多いことからかなりの力をもって送り出せる。
あと青い方と比べて分かるように、あまり強く食い込まないので跡がつくことによる反り返りがかなり少なくて済む。ノズルまでの間を通すのにも、その反り返りのなさは重要なポイント。

[追記]
Idler Wheel の締め付け圧の調整が難しくなった気がする。
Wheel の劣化もあってきちんと押し出しするための調整がうまくいかないなあ。
[さらに追記]
なんか、フィラメントで空回ってえぐれて押し出せなくなる現象が再発。
あっれー? MK5 Drive Gear のせいじゃないよね?再度メンテナンス作業にはいるなど。
[ことさらに追記]
しばらくすると出てこなくなる現象は MK5 Drive Gear とは関係ありませんでした。むしろ色々試して MK5 Drive Gear の力強い押し出しは本物であることが確認できました。
安心してお勧めできます。


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Heated Build Platform は Plustruder からコントロールするのだけれども、その際温度設定がおかしくなることがあるらしい。
話には聞いていたモノの今ひとつよくわからなかったのだが、自分のところでそれが頻発するようになってきてようやく事の重大さが理解できた。
現象としては何らかのショック(多くは出力の強制停止時)でノズルの設定温度とホットテーブルの設定温度が入れ替わってしまうらしい。それだけでなく、温度に達していないのにノズルの電流が切れるという現象もいくつか経験した。
これは結構しゃれにならない現象である。なんせ出力中のバレルが低温になり樹脂が出てこなくなるのだから。平たく言うと、これが原因で熱障壁の破壊、すっぽぬけが生じる。現に1回なった。

そもそもで Heated Build Platform を Plustruder やGCODE でコントロールする意味はあるのだろうかと考え始めた。
適温に達するまで20分とかかかるものなので、ずっと入れっぱなしにしておきたいしON/OFFは使用者が行った方がよさそうなものである。

そこで、自作ホットテーブルの入り切りと温度制御を Plustruder から切り離して自前で行うようにしてみた。

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Cupcake CNC は熱で溶かした樹脂を積層していく。出力した後は冷えて固まるのだけれども、当然冷えることによっていくらかの収縮を生じる。その結果下の方からはがれて反り返ってしまう現象が発生する。
小さな出力ならステージへの食いつきの方が強くて何とかなるのだけれども、ある程度の面積(経験では4x4cm以上)があるとどうしてもこの反り返り現象が発生して悩むことになると思う。

みんなが悩んでいるこの現象を解決するために考案されたのが MakerBot Cupcake Heated Build Platform v2.0
ステージを110℃前後に温めた状態で出力することで反り返り問題を防ごうというもの。このホットステージはキットとして Makerbot で売っているので買うといいよ!

だけれどもこの Heated Build Platform v2.0 キット、結構頻繁に売り切れ状態となっているのよね。必要にせまられたときに売り切れで買えなかった次第。
そんなとき、よしだまき氏が「ホットテーブルを自作」していることを知る。
そうかー、適当に電熱線張れば良いもんねー、ということで私も自作する事にした。

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この1~2週間、Plustruder でフィラメントが押し出されなくなるという現象に出くわし Cupcake CNC での出力がまともにできない日々が続いた。
具体的には、30秒位したらフィラメントが押し出されなくなり送り出しのモータープーリーがフィラメントをえぐってその場で空回りを始めるというもの。射出開始30秒ぐらいで止まるときもあるし、最初の一発目から失敗するときもある。フィラメントを改めて挿入するとちょっとだけ出て止まるからノズルが詰まっているというわけはないらしい。

このため、何十回とPlustruderをバラしてメンテしてを繰り返してきたのだけれども、ようやく原因らしきものが判明した。
ノズルをつけなくても熱障壁だけで詰まって出てこなくなる。
つまり熱障壁の穴が小さくてフィラメントが通らなくなっていたらしい。

以前問題がなかった頃のPTFE熱障壁(最初のすっぽぬけで壊れた奴)は、M3.2径のドリル刃がすんなり通るのに対して、最近買い足したPTFE熱障壁はM3どまりでM3.2は通らなかった。つまり穴がちょっと小さくなっていたらしい。譲ってもらったPEEK樹脂もM3だったので同型。
M3はフィラメントのサイズと同じだから普通は通るのだけれども、Plustruder のプーリーで溝を掘りながら押し出すフィラメントはつぶれて形が変わっている。こうなるとM3ではきつきつで押し込むのに相当の力がいる。
ということっぽい。

M3.2 のドリルで熱障壁の穴をかるーく拡張することで問題なく通る様になった。


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Cupcake CNC 関連だけれども、3Dプリンタは全く出てこないお話。

3Dプリンタ系に対するみんなの印象を見ていると割と「完パケ」というか出てきたものそのものがゴールみたいに見ている事が多い気がする。
私の中での3Dプリンタに対するイメージってのはちょっと違って、頭の中にある形状を実体化するための装置といった感じ。3DCGなどで設計したモノを現実化してくれるのだけれども、それは形にしただけで完成に至るまではもう一手間二手間あるもんだと考えている。だからサポートの除去とか、整形処理とかいった作業もアリで見ている節がある。
もちょっというと、フィギュアとかで考えた場合。出力されたものはラフ造形で、その後パテとナイフでさらに造形していくといった作業が先にあるものだといった風味。

そのように「3Dプリンタで出力した後、パテで整形していく」といった作業のために、出力された形状を複製するといったアクションを行ってみよう。ABSよりウレタンの方が掘削作業がやりやすいのですよ。
今回はモデル界では当たり前の「シリコーンゴム型を使ってキャスト(発砲ポリウレタン)で複製」にチャレンジ。実はやったことがなかったのよねこれ。

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ダイヤブロックで型枠を作り、油粘土を敷き詰めた上に複製したい型を並べる。
今回は Cupcake CNC で作成したタクトスイッチカバーを複製してみる。
並べ終わったらシリコーンゴムを流しこんで硬化。8時間以上かかるので気長に作業。

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シリコーンが固まったら油粘土を除去してひっくり返し、再び型枠にセット。
くっつかない様剥離剤を全面に塗り、再びシリコーンゴムを流し込んでサンドイッチにする。

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シリコーンゴム型が完成。細かい不具合はカッターで切り整えていく。

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剥離剤を再び塗布し、型を組み立てる。
キャストは2液型なので等重量で混合して素早く型に流し込み。
数分で固まりはじめるので流し込んでいるうちに固まっちゃって面食らったりする。
十数分ほどでおちつくのでそしたら取り出し。

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ねじ止めタブのところが気泡で複製失敗したけれども、案外それっぽく複製ができた。
初めてのチャレンジだったので正直もうちょっとこっぴどく失敗すると思っていただけに嬉しいやら拍子抜けするやら。
これくらいの失敗だったら型の改良で克服できるので、次回複製はより良いモノにできそうだ。

てなわけで前からやってみたかった技能をまた一つ習得。Cupcake CNC と組み合わせてより良い造形作業を行っていけそうな予感。
このボタンキャップはボタンキャップでたくさん複製したいアイテムではある。