コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

hatena bookmark

第三回『回路図の作成とネットリスト』

■ 回路図を書きましょう
ユニバーサル基板での工作に慣れてくると「取りあえず作りながら回路を考える」ということをやりがちになってしまいます。
それはそれで完成するため問題は無いのですが、完成した物が本当に一点物になってしまい現物以外シェアするものがなくなってしまいます。
電子工作において成果の共有を考えたときに最も基本になるのが回路図だと思います。これを発表し、共有すれば他者が同じ物を作成したり、参考にしてさらに発展させたものを作ったりできるようになるのです。
なので回路図が無い工作は世界に対して広がりを持ちません。できるだけ回路図を書きましょう。

また、CADやCNCを使ったプリント基板製作は、デジタルで設計した物がそのまま実態として製造できるといったメリットと楽しさがあります。その代わり「設計してから製造」といった作業フローに対して厳格です。
いきなり作り始めたいところをぐっとおさえて、最初に設計を行うという手順に慣れてください。
デジタルで設計さえしておけば、いろんな方法で具現化ができるという時代になってきています。電子工作、マイコン工作で最初に設計するものは何かと言ったら回路図なのではないでしょうか。

■ 回路図の作成
私は回路図の作成にはフリーウェアである BSch3V を使わせて貰っています。


BSch3V は純粋に回路図を書くための CAD ですが、EAGLEKicad などは回路図作成の CAD とパターン作成の CAD が一体化しており一続きの作業ができたりします。

パターン CAD は K2CAD を使っており、これと対になる D2CAD という回路図設計 CAD があるのですが、先に BSch3V を使い始めたことからなんとなくそのまま来ています。


新しめのパーツについては自分の手でちまちまとライブラリを作るしかないのですが、それもまた楽しい作業となります。
LCoV というライブラリエディタで部品ライブラリを作成して、それえお BSch3V で利用するというフローになります。


そんなこんなで回路図が書けました。
配線を明確にするために書いているところがあるため線を纏めて1本で扱うバス表記は用いません。
やり方がちょいとわかっていないせいかもしれませんが、バス表記にするとネットリストが上手く出力できませんでした。
部品番号とピン番号は重要なので重なりが無いように注意してください。

■ 回路図を書く理由
回路図を書く理由は、最初に作る物を確定するためとか、共有する情報として残しておくためとか色々ありますが、私にとっての最大の理由はプリント基板作成するときにどうしても必要なネットリストを作成するためだったりします。

ネットリストは回路で部品のどことどこが繋がっているかというテキストファイルの情報ですが、パターン設計の際にそれを使っています。


BSch3V に添付している NL3W というアプリに BCsh3V のデータを与えるとネットリストが出力されます。

何を作るかが決まり、ネットリストも出来上がりました。
次はプリント基板 CAD でパターンを作成します。

2 Comments to “CNCフライスでプリント基板製作講座/その3”

  1. お昼寝 Says:

    お! usb2cnc制御回路を自作ですか?すごぉ~い

  2. rerofumi Says:

    できるかどうかわからないけど、一度作ってみたかったのですよね。
    パラレルポートとW inXP から解放されたいし。
    ハードはさほど面倒じゃないけど、ソフトを組むのが面倒……

Leave a Reply