コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

Archive for 6月, 2010


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CupcakeCNC をコントロールするCNCアプリケーションの ReplicatorG がバージョンアップして 0017 になった。
今回の変更はちょっと大きくて、STLを直接読み込んでプレビュー表示できるようになったことと、Skeinforge を組み込んでしまいコマンドラインから Python を起動しなくても gcode 生成ができるようになった。
Skeinforge は本当にバックエンドで呼び出しているので、Windows 用の Python をインストールしておく必要がある。私はこれまで Cygwin のPythonで起動していたのでちょいとはまった。

さて、Cupcake CNC を入手してからしばらくはなにをやっていたかというと、主にこの Skeinforge のパラメータを繰り返し調整しながら出力して、自分のマシンにぴったり合うパラメータを見つけ出すことであった。そんなお気に入りパラメータが私の Skeinforge には入っている。
だが、Skeinforge が ReplicatorG に内包されるようになったことでこれまでの設定が使えなくなってしまったというか引っ越すのが困難な状況に。
しょうがないので、スナップショットを取りながらこれまでのお気に入り設定を移していくことにした次第。

そんなお気に入り設定の共有というのは有効なんじゃないかと思うので、みなさんの参考になればと公開しておくのです。
Skeinforge 設定については水星工房さんの所に情報があるので、まずはそちらを読んでから先にすすむと吉。
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Thingiversでも公開中のLCDモジュールケース。
Make: Tokyo Meeting で Hotproceed さんの所で話をしていたのだけれども、電子工作をしていてこういったケースや治具のプロトタイピングがやりたくて3Dプリンターに興味を持っている人というのが結構多いらしい。
私も似たようなもんで、ケースやパーツといった類も色々作ってはいる。
しかしながら「自分でケースが作れます、おすすめですよ!」と言えるかというと案外そうでもない気がしている。

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Cupcake CNC は出力テーブルが 10x10cm と小さいのでケースの類はしんどいのだ。
LCDモジュールケースもテーブルいっぱいいっぱい使って出力しているし、これくらいの大きさとなると出力するだけで相当の経験値を必要としたりする。このケースの出力と同時に色々な不具合に巻き込まれたので製作から出力完了まで1ヶ月を要していたりね。(まあ、その間に得たメンテナンス技術と改良でずいぶんと安定させることができるようになったけれども)

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こちらは Morecat さんの Ginger にかぶせるケース。思いつきで作ってみた。基板が小さいのでこれくらいだとちょうど良く出力できるが、Cupcake CNC だと薄い壁を作るのが苦手なのでいまひとつ頼りない感じ。
まあ、ラピッドプロトタイピングだしこんなものか。

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こんなふうに、電子工作と3Dプリンターを組み合わせると結構楽しいプロダクトを作ることができる。というかできそうな気分になってワクワクしてくる。
実際これくらいのものがさくさく作れるようになってくるとかなり楽しいのだけれども、そのためには3DCADや3Dモデラーでさくさく形状が作れなくてはならないのですよ。
ginger_cup_model1
昨年末に突然 3DCG の修行を再開したのはこのためといっても過言ではなかったのだけれども、やっぱり修行しておいて正解だったかも。


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注文していたバリスタが12Vでなく15Vのものだったことに落ち込んだり。

SSSさんの報告だとギアードモーターのコンデンサを取っ替えるだけでも安定化するとのこと。
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モーター後ろのプラスチックカバーを外すと、上の写真の様に基板が一枚あってそこにチップコンデンサが 3つ標準的な形でくっついている。写真ではテストのために1つ積層コンデンサと取り替えた後の画になっているので青いのは差し替えた後の奴。
コンデンサを並列に増やすとかえって悪化したので、チップコンデンサをはいで適当な無極性コンデンサにとっかえ。だいたい 0.022uF とか 0.1uF とかでよいみたい。
今回はパスコンとして手元にたくさんある 0.1uF を使用。
真ん中の1個を変えるだけで、一番やばい形のサージが無くなってばっちり安定するようになった。
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とりあえず3つ全部取っ替え。
オシロで見ただいたいの形とか、信号線に乗るサージとかはあんまりかわっていないんだけれども、通信エラーを起こすようなことは無くなったみたい。よかったよかった。

ここまでは、PWM動作させると激しく通信エラーを引き起こす暴れん坊モーターのお話。
我が家でずっと安定気味に使っていたモーターの方も、停止時に温度が読み取れなくなる現象ってのはあって頻度は高くないけれども同様の問題があるので対処しようと後ろのカバーを外してみる。
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あれ?コンデンサが付いていません。
つまり、昔はコンデンサなしのモーターが出回っていてこっちでは安定気味に動作していたというお話らしい。最近の奴はコンデンサを付加してグレードアップ!したつもりだったんだけれども、容量がおかしいかコンデンサの質が悪いかでかえって状態が悪化してしまったという感じみたいだねえ。

でも、このコンデンサなしモーターでも停止時にちょいとおかしくなる現象はあるので、モーターの電極間に 0.1uF を 1個だけつけておいた。もちろん、ばっちり安定しましたとさ。


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Cupcake CNC のホットプレートコントローラー基板完成。
こうまとまっているとなかなかに使いやすい。

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基板に穴開け。地味にめんどい。

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実装。
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一本配線忘れていたのでパッチと、ヒーターへの電源をバイパスで補強。
あとマイコンのプログラミング端子もつけ忘れているけれども、これもジャンパでいいか。

感光基板による第二プロトタイピングも完成。
ファームももうちょっと手を入れないと。


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CupcakeCNC の不具合は十中八九 Plustruder のせいだったりする。
とにかくメンテナンスが必要な Plustruder に嫌気がさしての予備を持っておこうと、3Dプリンターで出力できる押し出し機 PrintruderII の制作を始める事にした。
今回はこいつの話ではないので、評価はまた別の機会に。

で、Printruder を作るのは予定していたので先日の Drive Gear MK5 と一緒にギアードモーターも注文してあって、それらを元にもう一対 Extruder を作ることにした。
ところが新しいギアードモーターが結構やんちゃな奴で回転数とかもちょっと高めだったりする。
そしてそのモーターである顕著な不具合が頻発することに気がついた。
PWMで制御駆動するとコントローラー上での通信エラーが発生するのだ。
ss12
温度センサーのグラフがしょっちゅう0に落ちてがたがたになっているけれども、これはギアードモーターを PWM値(speed) 240 で回しているだけでこれだけ通信エラーが発生している。PWM値が 255 だと発生しない。
こんな状況なので押し出し速度を 255 以外(うちは240〜230がお気に入り数値)で出力していると、出力中に通信エラーでヒーターが OFF になりノズルが冷え、射出が停止するという現象となって現れる。
または、出力完了してもモーターが止まらず射出が続くといった現象としても現れる。
これらはみんなモーターのノイズによって引き起こされているであろうことが、わかってきた。

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PWM動作させているときの、モーター電圧を計測したものである。
エッジ部分にヒゲの様なサージがぴょこんと飛び出しているのが分かるだろうか。
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このサージノイズが、コントローラー上のあらゆる信号線上に現れている。
おそらくはこれで通信まわりが誤動作しているのだろう。
PWMを普段使わない人でも停止時に同じような波形となるため、出力中の射出開始・停止時や強制停止時に通信エラーで値がおかしくなる現象に出会うかもしれない。

じゃあ、どこにノイズ対策を張ればよいのかといったところまではまだ追い切れていない。
RS485コンバータ・ドライバの周辺だと思うけれども、単純にパスコンはってサージを押さえてもあまり変わらなかった。むしろオシロで計測(≒1MΩのプルダウン)していると安定していたような気もするので、このあたりに対策あれこれ山盛りで入れまくると良いような気もする。

それよりも 12V 以上のサージがかかるのがどうだろうという感じなので、モーターに 12V のバリスタをつけてサージを消してしまうのが得策なのかもしれない。


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前回作ってあまりにも有用で、作った本人使い倒しなホットプレートコントローラー。
しかし、テスト基板とめちゃくちゃな配線のままでは今ひとつ美しくないし使い勝手も落ちる。というわけでプリント基板で作り直すことにした。
今回はプリント基板の作成。
プリント基板作成もめちゃくちゃ久しぶりなので、主にK2CADの使い方を思い出しながらの作業。

controller_ver2_for_net
回路図はほぼ前回のまま。電流制御のトランジスタをMOSFETに変更したくらいなもの。
Bschで書いて、そこから net 出力して K2CAD に持っていく。
hpc_artwork
K2CADの使いかたを思い出し出ししながらのアートワーク。全部片面でというのはあきらめて、ジャンパー6本ほど。
ちっとは太くしてあるのだけれども、それでも12Vラインは細くて失敗。これ電流流したらパターンが発熱するだろうなあ。今回はプロトタイピングということで次回直すことにしよう。
Download: hotplate_controller.pdf
ポジ感光基板用パターンPDF。

DSC00519
ポジ感光基板に焼き付け。上下でうっすら残っているあたりはエッチングで残るなー、と。
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エッチング。周辺が残っているのは感光作業時の露光ムラ。
端っこはどれくらい露光すればよいのかわかりにくいのと、使った基板がかなり古い残り物だったことで時間がとりづらかったのよね。大きいとムラになりやすいというのもあるけど。
DSC00523
露光もエッチングもあんまり無理するとパターンがはがれたりぼろぼろになったりするので、適当なところで妥協。今回は真ん中が綺麗にできているのと、周辺でショートしているパターンがほとんど無かったのとでカッターで彫り込み補修して済ますことに。

今回は基板を作ったところまで。


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表題の通り、最初は樹脂が出てくるのだけれども数分で停止し、Extruderプーリーが詰まって動かなくなった樹脂をえぐって空回りする現象というのにしばらく前から悩まされていた。
色々細かい不具合が見つかって一つずつつぶして来ており我が家の Plustruder も大分良くなってきたし、なにより私のメンテナンス技術が向上してきた。
でもまた樹脂が出てこなくなる現象が発現するようになった。

メンテナンス用に追加したバレルと最初のキットについてきたバレルの2本が今手元にあるんだけれども、その片方で発生しもう片方では問題がないという問題切り分けが完了した。
直接的な結論としてはバレルの温度不足ということらしい。
ちょっと前の記事で放熱を付けると220℃にならない奴があったけれども、それが現象の一角でそちらはニクロムの長さとか巻き方の都合で十分な熱量を出せない状態にあったらしい。こちらを使うと途中で詰まる現象が発生する。
もう一方は加熱時の温度上昇も比べて早く、良好な温まり方をするため問題は発生していない。

どちらもサーミスタでは220℃を検知できており十分温まっていそうなものだけれども、どうも先端部分は大丈夫でも上部の熱障壁とバレルの間あたりで温度低下するとリカバーできなくなるらしくここで樹脂が柔らかくなりきらずにいて詰まっている様だ。

今ひとつきちんと検証ができていない。
やっぱり100Vでノズルをがっつり温めてみましょう作戦もやってみたほうがよいのかなあ。

[追記]
順調に動いているときと発症しやすいときがあるので違いを観察して仮説をたててみた。
「バレルにセラミックテープを巻き付けないほうがうまくいく」
セラミックテープを巻き付けないと放熱しやすく温度が上がりにくいが、その分頻繁にヒーターをONにするためサーミスタのあるノズル部分だけでなく、上部の方も高温に維持される。のかな?
セラミックテープをはがして動作中、いまのところ順調っぽい。


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メモ書きまでに。
我が家での実測値なので環境によってはずれているかも。

G1 X0 Y10 Z0 F382 (3C)
G1 X0 Y-10 Z0 F428.8 (3D)
G1 X0 Y10 Z0 F481.5 (3E)
G1 X0 Y-10 Z0 F510.8 (3F)
G1 X0 Y10 Z0 F572.2 (3G)
G1 X0 Y-10 Z0 F643.9 (3A)
G1 X0 Y10 Z0 F721.5 (3B)
G1 X0 Y-10 Z0 F765.5 (4C)
G1 X0 Y-10 Z0 F859.1 (4D)

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DSC00502
Makerbot では今 Paxtruder をベースにした Plustruder MK5 の準備が進められている。
主な変更は、Idle wheel の廃止とモータープーリーの改良で押し出し力が倍に向上するという話が出ており期待の一品。
そんな MK5 用のモータープーリー(Drive Gear)が先行で開発され、それ単体でもう発売となっている。
ここしばらく押し出し不全で悩んでいたので、その一環で注文していたものが届いた。
写真左側がこれまでのプーリーで、右側が新型のギアとなる。

左側の方も食い込みが良くなるようリューターで彫りを深めたりといった事をやっているので多少汚くなっている。ちなみに、彫り込んで食いつきが良くなったかというと気分の問題レベルで劇的な改善はされなかった。

で、新型ギアだけれども、これは本当にすごい。まだ持っていない人は導入すべきパーツとして優先的に検討すべき。
Idle wheel の締め具合を計るのに針金を入れて距離を調整するのだけれども、その針金にきっちり食い込んで抜けなくなるほどで、ちょいと甘めに wheel をセットしないとならなかった。

DSC00503DSC00504
一見刃が浅く弱そうだけれども、Rがついていて長い距離がくいこんでいるのと刃が多いことからかなりの力をもって送り出せる。
あと青い方と比べて分かるように、あまり強く食い込まないので跡がつくことによる反り返りがかなり少なくて済む。ノズルまでの間を通すのにも、その反り返りのなさは重要なポイント。

[追記]
Idler Wheel の締め付け圧の調整が難しくなった気がする。
Wheel の劣化もあってきちんと押し出しするための調整がうまくいかないなあ。
[さらに追記]
なんか、フィラメントで空回ってえぐれて押し出せなくなる現象が再発。
あっれー? MK5 Drive Gear のせいじゃないよね?再度メンテナンス作業にはいるなど。
[ことさらに追記]
しばらくすると出てこなくなる現象は MK5 Drive Gear とは関係ありませんでした。むしろ色々試して MK5 Drive Gear の力強い押し出しは本物であることが確認できました。
安心してお勧めできます。


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Heated Build Platform は Plustruder からコントロールするのだけれども、その際温度設定がおかしくなることがあるらしい。
話には聞いていたモノの今ひとつよくわからなかったのだが、自分のところでそれが頻発するようになってきてようやく事の重大さが理解できた。
現象としては何らかのショック(多くは出力の強制停止時)でノズルの設定温度とホットテーブルの設定温度が入れ替わってしまうらしい。それだけでなく、温度に達していないのにノズルの電流が切れるという現象もいくつか経験した。
これは結構しゃれにならない現象である。なんせ出力中のバレルが低温になり樹脂が出てこなくなるのだから。平たく言うと、これが原因で熱障壁の破壊、すっぽぬけが生じる。現に1回なった。

そもそもで Heated Build Platform を Plustruder やGCODE でコントロールする意味はあるのだろうかと考え始めた。
適温に達するまで20分とかかかるものなので、ずっと入れっぱなしにしておきたいしON/OFFは使用者が行った方がよさそうなものである。

そこで、自作ホットテーブルの入り切りと温度制御を Plustruder から切り離して自前で行うようにしてみた。

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