コメを噛め

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rerofumi の電子工作メモ

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第十一回『基板の仕上げ』

プリント基板の銅箔面はとても酸化しやすく、手の脂などが付いたところからみるみる変色していきます。
完成したプリント基板は磨いた後なんらかの方法で保護してあげましょう。

■ 洗浄
プリント基板が完成したら綺麗に洗浄をしましょう。
この過程はCNCフライスによるプリント基板製作だけでなく、エッチングで作成したプリント基板でも行います。
洗浄を行う理由は二つ。
一つは銅箔表面の酸化膜や油膜を削り落とすこと、そしてもう一つはフライスで切削した際の粉じんを溝から除去したり切削端のバリを削り落とすことです。
酸化膜は空気に触れているだけでできてしまうものですが、これをそのままにしておくと半田付けができないという問題もあります。


酸化膜除去のためにやすりで磨きましょうと紹介しているところもありますが、私は台所用クリームクレンザーの使用をお勧めしています。断然これです。百円ショップやスーパーで簡単に手に入りますので食器洗い用スポンジと一緒に買いそろえてください。メチャクチャ使えるプリント基板製作工具ですよ。

クリームクレンザーとスポンジでごしごしこすり落とすだけでピッカピカに仕上がります。
細かいくずもクレンザーとともに水で洗い流してください。


洗い終わったあとキムワイプで水気を拭き取るとちょっと玄人っぽくて悦に入ることができます。が、普通に布やティッシュでも十分です。

■ フラックスの塗布
洗い終わってぴかぴかの基板ですが、ほっておくと再び表面が酸化膜で覆われてしまうためになにかでコーティングしてやる必要があります。
プリント基板製作会社に依頼するとソルダーマスクで大部分覆われますし、露出している部分はハンダレベラー(半田を薄く塗布して銅箔を覆ってしまう)してくれますので安心です。
自作基板の場合、半田槽とかありませんので全面に手作業ハンダレベラーとかできません。

通常はフラックスを全面塗布して覆ってしまいます。フラックスは乾いてもべたべたするので埃とかくっついて汚くはなりますが、銅箔面の酸化は防いでくれます。それに半田付けのさいにフラックス本来の役目で半田の乗りを助けますので後々も便利です。
フラックスの塗布は刷毛でちびちび塗るのが良いです。スプレー式などもあるのですが綺麗に塗布するのが難しく、逆にムラとなってしまったりあまり良い印象がありません。


フラックスを塗り終わったら良く乾燥させてください。これで自作プリント基板の完成です。

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