コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

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今回のLED時計の基板は改良しつつも 4枚つくることとなった。セグメント側は2枚。
作り直しの度に細かく改善してよりよくなっていったのだけれども、作り直しをせざるを得なかった本当の理由は実装後の PSoC3 が壊れてしまったからであった。
そういった恥ずかしい失敗談のほうが知識として役に立つので、今回は高い勉強代としてその経緯を残しておくことにした。

結論としては、PSoC3/5 の足に 10mA 以上の電流を流し込んじゃいかんよということで。

PSoC3/5 は動作電圧が 1.8V – 5.0V と幅広く、PSoC5 においては 5V で駆動し 5V IO を駆動できる CortexM3 チップとして貴重な存在でもある。
その内部コアは、コア内の LDO で生成した 1.8V で動作しているらしい(Vccdはそのレギュレータ用にコンデンサを付けるピン)。なので入出力で 5V と言っても IO 用電圧にそれを印加したときのものとなる。
とても便利なのだけれども、電源ピンが多く配線するのが面倒という欠点もあったりはする。

そんな風に柔軟な IO ピンとなっているからかずいぶんともろい作りになっているっぽい。


PSoC Creator でのピン設定。
出力は 4mA のみ、で入力は 8mA 上限と 25mA 上限が選択できる。
これ、どのピンでも選べるかというとそうでなく 8mA は通常の GPIO で 25mA は SpecialIO のみで利用できる設定だったりする。
SpecialIO とは何かというと、外部の機器と接続する様に5Vちょいまで耐圧のある特殊ピンである。主に P12,P15 といったあたり。シリアル通信とかはここを使えというようになっていますな。むろん通常の GPIO でも通信用に割り当てることはできるけれども、sink 8mA の定格内でということになる。

そんな基礎知識の後で、今回失敗した原因を解説。
最初の 1枚は Miniprog3 の接続を間違えて逆にしてしまったというもの。
Miniprog3 からの電力供給を信号ピンに流し込んで動かなくなりました、(´・ω・`)ショボン
1枚目は JTAG で、2枚目以降は SWD 5ピン。
2枚目は SWD 5ピンに変えて設計したもの、実装時にハンダブリッジしているところがあって死亡(´・ω・`)
Miniprog3 からの電力供給は危険、避けた方が良いかもしれない。

3枚目は無事動作し、これで動画も撮ったもの。
完成してやったーと喜んだものの、2時間くらいで突然動作しなくなった。

以前作った電流計付き電源ステーションで動作させていたのでなんかやったらめったら電流が流れている事に気がついた。
7セグに使った LED が高輝度型で typical 20mA で最大 30mA とか流れてる。これが sink 8mA で受け止められなくて IO が破損してしまったらしい(´・ω・`)
かといって制限抵抗で 8mA にしてしまうと暗くなってしまうので、GND 側もトランジスタスイッチを付けてマイコンに流れ込まないようにすることにした。
今のところ上手く動いているみたい。

PSoC1 は 5Vデバイスだったし、シンク電流も 25mA くらいだったので、うっかり配線ミスしても壊れることは少なく、ずいぶん乱暴に扱ったモノだけれども PSoC3/5 ではそうはいかないというお話。
まあ、考えてみれば当たり前の事なのだけれども、実際に失敗して高い授業料(PSoC3 はまだ1個1200円くらいする)を払うことで覚え込みました(´・ω・`)

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