コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

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電子工作というとユニバーサル基板を用いるのが基本となるわけだ。
エッチングで自作基板という手もあるけれども、小規模であればやっぱりユニバーサル基板だと思う。しかし、基板を作っても思ったし、ユニバーサル基板にワイヤーを張っていても思うけれども、いささかめんどくさいのである。
考えてみれば真空管時代はアルミシャーシとラグ板だったものが、トランジスタとICの時代になってプリント基板へと移行した。それから 30〜40年も経っているのである。そんなに長い間変わっていないのか。(いや、2層 4層 8層とか、表面実装とか進化はしているけれども)
今時ならばデジタルでもっとエレガントな配線ができたりはしないのかねえ。プログラマブルでやり直しが容易な奴。

……あ、それが PLD なのか。

というわけで、いい加減ハンダ付け(というよりリード線の皮むき)が嫌になってきたのでこれを減らしていこう、そうだ時代は PLD だ。ワンチップマイコンの時代になって周辺部品が一気に減ったように(そしてソフトががんばる)、配線をもっと減らしていくのだー。

しかしま、多くがチップの中に納められるようになったとはいってもプリント基板が無くなるわけではないのよね。それはアナログが完全になくなることはなく、重要な要素として残り続けるように、周辺に必ず残るものなのであろう。

それはともかく、CQ出版の付録基板で実験してみるのも悪くはないのだけれども、もちょっと整った学習環境が欲しいなあといったところ。


てなわけで買っちゃいました、XILINX の SPARTAN-3E Starter Kit。
XILINX の英語側サイトから直販で購入。なんかやたらと日本の代理店を勧められるのだけれども、どこも個人向けは本筋じゃなさそうなので敬遠。(だってその後セミナーの案内とか山ほど来そうじゃない)

まだ、触り始めていないけれども事前調査の範囲での情報。
USB経由でのコンフィグレーションができるので、ダウンロードケーブルが不要というのが大きな魅力だけれども、DDR-RAM や Flash-ROM、SPI 経由の DAC, ADC なんかも付いていて $178 というのはお得。まあ、CQ出版の付録とか、JolietBlue みたいに各デバイス会社が宣伝のために提供してくれている広告だからねえ。
「日本語版」とあるので、なにが日本語なのかと思ったら、同封されている「プログラマロジック、クイックハンドブック」という(唯一の)冊子が日本語の本だった。おおっ、とちょっとどよめいたけれどもよくよく読んでみたらあんまり役に立ちそうにもないかも。クイックハンドブックの内容は、PLD の歴史から CPLD と FPGA の違い、XILINX のデバイスはいかなる所が優れているかの宣伝と、WebPack ISE (開発環境)の日本語マニュアル。 ISE の説明はちょっとありがたい。
「リソースCD」はちまたで話題になっているように「SPARTAN-3」のStarter Kit のものがそのまま付いてきていて、このボードでは役に立たない情報。ちょいとなれてきたところで、サンプルのネットを書き換え 3E に適用してみるという使い方はできるかもしれないけれども。
なので、このボードについて説明や解説をするものは一切同梱されていないというイカすセットである。
ドキュメントは Xilinx の英語サイト(日本語サイトからはたどり着けないので注意)から、アクセスして入手。同じように、リファレンスデザイン集にもいくつかアクセス可能。
当然英語のドキュメントではあるけれども、それを読むくらいの気力がないとやっていけないということですな。

このくらいの FPGA となると、ロジックを作成して外付けのマイコンから利用というのではなく、プロセッサロジックを乗せてしまってそいつでステート処理をしてしまうほうが主流らしい。リファレンスもほとんどが PicoBlaze なり MicroBlaze なりをのせてコントロールしているので、ちょっと物足りなく感じたり。
StarterKit には Xilinx の PLD 用 core IP である MicroBlaze の開発キット、EDK の評価版が付いてきているのでインストールから 60日はこれが使える。8bit のマイクロコアな PicoBlaze はフリーでいくらでも使えるので、ありがたいところだけれども。
慣れてきたら opencores.org の core IP を乗せられるかなあ。できるようになるといいなあ、ぽわわ。

取り敢えず拙くてもいじってみることから始めてみましょうかね。
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