Archive for the '文化' Category

つぶやき 10/10/2000

オタクは想像力が豊かなのか?

かつてテレビが一般的でなかった頃、大衆娯楽はラジオであった。ラジオの前に正座して
月光仮面のドラマをどきどきしながら聞いていた物だ、とは私の父の弁。それに比べ今は
テレビがメインであり、想像力に頼らない軟弱な文化であると続けて糾弾する。
本当にそうであろうか?
ラジオは廃れているわけではない。それどころか新しい方向性を見いだし現在も存在して
いる。それだけでなく、ドラマCDなるものが巷にあふれている。そういった音声ドラマや
トークに耳を傾けていることを考えると今時の若者のイマジネーションも馬鹿にしたもの
ではないのではないかと思う。
んが、それらはみんなオタク文化なのですな。もちと言うと声優ブームの派生とも言える。
形はどうあれ、想像力で言えばかなりな物であろう。いや、むしろ昔とは比べ物にならな
いほど(古い人間がついていけないほど)豊かなのかもしれない。

オタクは特定の分野に長けており、集中力が高いエキスパートであるとの評価もある。
ある意味凡庸でなく想像力という個性を持った優れた人種という言い方もできる。
まあ、もっとも社会的評価(金になるとか人に尊敬されるとか)を得られない限りは、
単なる道楽人の域をでないのであるが。今そういったオタク文化を世に認めさせる絶好の
機会として一番近いのは Linux の認知ではないかと思う。



つぶやき 07/13/2000

とあるところで見掛けた文章。

「『萌え』の語源は美少女戦士セーラームーンに出てきたセーラーサターンこと
『土萌ほたる』に由来する」

いや、確かにこういう説があるのは知っていたのだが実際は違う。
こういったお話は過去何度も見掛けており、その度に識者が訂正してくれていた
様も見てきている。
とりあえずここでは、私が見てきた「萌え」の語源とその歴史(?)について書いて
みようと思う。

時は1993年、場所はパソコン通信形態の草の根BBS「CAT-CG-NET」。
当時はインターネットという単語がまだ確立する直前で、一般的なパソコンユー
ザーは Point to Point のパソコン通信という形態でネットワークを楽しんで
いた。そんな時代。
「CAT-CG-NET」というのは「CAT-NET」という草の根BBSに端を発し、当初は
名前の様に猫好きが語る場所だったようだが、主要メンバーにCG描きが多く
いつのまにかCG描きの集まる場へと成長していった。
当時私もCGというかコンピューター上で描かれた娘絵に多分に興味を持っていて
福島県在住でありながら東京にあるこのBBSへ毎日アクセスしていた。

単刀直入に言って「萌え」の元は「燃え燃え」である。「〜ってさ、燃え燃え
だよね」といった用例であり、取り上げた事象に対し情熱的に入れ込んでいる
様の事を言う。
当時、NHK教育の「天才テレビくん」という番組があり、その番組中アニメで
「恐竜惑星」という物があった。CAT-CG-NET に集まる一部の濃いメンバーは
このアニメーションを良く観ていた。対外的に言ってマイナーなアニメだと
思うのだが、それに注目し盛り上がっていたところにメンバーの濃さというか、
逸般的なパワーを感じていた。

この「恐竜惑星」の主人公兼ヒロインが「萌ちゃん」という。

「いや〜今日の『恐竜惑星』の萌ちゃんかわいかったよね〜」とかいう話が
良くBBSに書き込まれていたのだが、あるとき妙に盛り上がっていた回があって
「萌萌だよね」とかいった一文が書き込まれた時があった。
流石に今となっては原文を覚えてはいないし、発言者が誰だったのかも曖昧
であるので詳細は割愛する。(確か「みの3」だったと思うんだけどなあ)
おそらく誤変換に因るものだったと思う、ある程度意図していたところもあった
のかもしれないが、そんなに大きな意味合いを持ってはいなかったはずだ。

しかしこの「萌」という春の芽吹きを連想させる初々しい単語は、多くの人の
心を打った(笑)。まあ、みんなちっちゃい娘が好きとかいうのも、理由として
重なる要因でもあるのだろうけど。
最初は件の書き込みをちゃかす様に「萌萌だよね(笑)」の様に使用されていた
ものの、みなかみさん(http://www.linkclub.or.jp/~minakami/)や、みの3
といったほわほわした系の絵を描く人たちが好んで使うようになり、そういった
メンバーが当時大きな影響力を持っていたことからデファクトスタンダード
となるまでにそんなに時間はかからなかったと記憶している。

以後「萌萌」は「萌え萌え」と記述する様になり、単語として一人歩きをした
結果意味合いも若干変わったように見受けられる。
「萌え」とは何かという議論も良く行われる様だが、結局各人の嗜好対象の
問題であるために統一見解は出ていない。あたりまえだってば。

で、セーラームーン説がどこから出てきたのかを逆に知らないのだが、年次的に
言って「恐竜惑星」は93年で「美少女戦士セーラームーンS」は94年であること
から原点とは言いがたい。
似たような事象として「ショタコン」という単語は「石ノ森章太郎先生の描く
男の子に思い入れるところから」という嘘語源がある。これも初めて聞いたとき
「なんやそれ〜」とツッコミ入れまくったものだった。
正確には(元祖の)「鉄人28号の正太郎くんがかわいいので少年好きはショタコン
と呼びましょう」というのが語源であり、ファンロードの質問コーナーにおける
「ロリコンの対義語として少年好きはどう表現すれば良いのですか」という
ハガキに対する回答である。
むーん、あのころのファンロードも懐かしいですな。

以上実際に見てきた事ですが、記憶的に曖昧な部分もいくつかあると思いますの
でその点はご了承ください。



つぶやき 10/22/1999

アメリカで快進撃をみせたセガのドリームキャストがヨーロッパでも異例なまでの
好調な滑り出しだそうである。かたや日本での扱われ方はほとんど負け組、瀕死とま
で行かなくてもかなり肩身の狭い存在となっており、ファンとしては口惜しいのでは
ないかと思われる。(すいません私所有していないんです)
ソウルキャリバーの販売本数とかからみておそらく日本国内では販売50万台、実働
30万台といったところではないだろうか(個人的な推測)。
では、なぜ海外ではそんなに好調なのだろうか?
どうも、海外でのコメントを見るにゲームもできるけどそれ以上にネットワークに
つなげられるといったところが受けているらしい。そうか、ゲームとインターネット
両方ができて199ドルだからお得感が強いのか。
つまりだ、海外と日本のネットワークインフラの違い、および一般大衆における
インターネット浸透度というものが決定的な命運をわけているのではないだろうか。
アメリカでは電話料金は定額性も同等だし、ヨーロッパではDC発売に併せて無料の
インターネットサービスを行っている。それに、ネットワークゲームの発展性、
および一般への浸透度を見れば日本はかなり低い位置にあるのではないか。
日本でもそれらをそこそこに楽しめる要因はある(インターネットの平均利用料金は
ヨーロッパより若干安いらしい、馬鹿安一位のアメリカには遠く及ばないけど)。
しかし、そんなにネットワークが浸透しないのはやっぱり日本人の顔突き合わせ
なあなあ主義が大きく影響しているのではないかと思わざるを得ない。
そんな文化的背景がドリームキャストを「ただのゲームマシン」にしているのでは
ないだろうか。



つぶやき 10/12/1999

洋ものポテトチップス “PRINGLES(R)” の新製品とやらのピザ味を食してみる。
むう、こりゃピザと言うよりトマト…。あまつさえパプリカの粉末の様な鮮やかな
赤い粉末までご丁寧に付いているしまつ(それ自体に味はない)。原料を見てみると
案の定パプリカ色素と食紅10号とある。
ううむ、カルビーのピザポテトのあのチーズ感覚には遠く及ばない。なんか食べて
いるだけでみるみるカロリー摂取している気分になるのはご愛敬だけれども。
でもなんだかんだ言ってもプリングルスのピザ味も嫌いじゃない。トマト好き。



つぶやき 06/27/1999

いま、この瞬間、時代はエコアイスちゃん!!

って、ここに同人関係のネタを書くのも私としてはめずらしいのだけれども、なには
さておきエコアイスちゃん。それにつけてもエコアイスちゃん。
知らない人に説明するとエコアイスというのは夜のうちに氷をつくって昼間その熱エネ
ルギー差を利用して冷房する空調システムのこと。んで、そのキャンペーンってのが
6/30まで行われているんだけど、そのチラシ等が東京電力では普通のペンギンなのだけ
れども東北電力エリアに限ってはなぜか「かわいいペンギンルックの女の娘」が描かれ
ていたりする。これが話題のエコアイスちゃん(通称「えここ」)。
で、先日の「ときめきパーティーセンセーション」(美少女系オンリー即売会)あたりで
人気爆発中の「デ・ジ・キャラットちゃん(通称でじこ)」とほとんどタメをはる勢いで
びっくりしていたんだが、本日のサンシャインクリエィションでもその勢いは衰える事
を知らない。

(参照URL http://www.nn.iij4u.or.jp/~showtake/ecoice/)

まあ、キャラ萌え自体はともかくとして、面白くてしょうがないのはその「エコアイス
ちゃん」という事象が「インターネット」を媒体として広まったこととその感染スピー
ド。
かつて「水色時代」がブレイクしたときも発端はパソコン通信で話題になりはじめ、
それ(BBS)をみた男性陣が「水色時代ないんですか!?」と漫画専門店に殺到したからと
言う。
ネットワークは言わば口コミの世界。そこにブランドは存在しないというアメリカでの
報告をみて「ふうん」とか思っていたけれども、そういった事象を目の当たりにして
いたことを思い返すに感慨深い。

人の間でなにが流行るかは検討がつきにくい時代になった。
流行がどこからやってくるのか、ますます混乱を極める。
しかし、コンピューターネットワークの伝染性というのはまことにもって面白いと思う。

全然関係ないんですけど私の環境は大分おちついてきました。WinNTで起動後すぐに
ログインするとフリーズする現象が発生し原因が良く判らないんだけれども、それでも
だいぶおちついてきました。今はなにかあってアプリが必要になる度にそれをインス
トールするといった状態です。(^^;
次はLinux環境を VineLinux1.1 にでもしようかな。




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