コメを噛め

コメを噛め

rerofumi の電子工作メモ

Archive for 5月, 2006


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「エッチング廃液処理」
廃液処理までがプリント基板作成ですよ!

サンハヤトの基板作成スターターキットには廃液処理のためのプラスチックバッグが付いてくるけれども、この先作り続ける時のことを考えてスーパーで買ってきたジップロックで廃液処理。
水で冷やしながら、A剤を入れてもみもみ、B剤を入れてもみもみ。おしまい。


モノが銅なんで緑色になるところが気色悪し。

反応熱が下がり、冷たくなってきたところでセメント投入。
一応完了ということで、袋は放置。(セメントが落ち着くのに半日くらいかかる)
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「本番行ってみよう」
ここまで試験が上手いこといったので、大きな基板(150x100mm)で本番と行きましょ。
今回作りたい基板はそんなに大きな物じゃないので、タイルパターンで繰り返し描いておき、沢山取れる様にする。いくつか予備が出来るというのもあるけれども、その中から条件の良いのを抽出したり、このあとの穴開け作業の練習台にするというのが意図。

感光基板現像でちと失敗。


はじっこの方がぼけて溶けた。
ライトテーブルといっても蛍光灯が入っているだけだが、その蛍光灯の真下はくっきりはっきり仕上がったもののそこから離れるにつれ斜めからの入射になるのでおかしくなったと思われ。
そいや蛍光灯で露光するときは、10分置きくらいに位置を動かすのがよいんだっけ。失念していた。
でもそもそもで使わない予備領域がぼけていただけなので特に問題なし。

エッチングも終了。
ちと面積が広いのと現像ムラがあったことからエッチング時間が難しく、一部 0.1mm 線(パターンじゃないけど)が溶けかけている感じ。
感光現像をバッチリ決めると相当細いパターンも作れるという手応えは得た。
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「エッチングで銅を溶かせ」
さて、いよいよエッチングですな。
なんせ金属を溶かすわけですから、滅多なところに付着させてひどい目に遭いかねません。なのでキッチンシンクなどは避けて、プラスチックで覆われた風呂場(ユニットバス)にて作業を行います。お湯も手を伸ばせばすぐに出てくるし。


作業の様子。
大きさの違う台所用プラスチックシールケース(俗に言うタッパー)を用意、大きな方に熱いお湯を入れ小さい方はその中で湯煎。
手や服に付くと全然落ちなくて泣きたくなるのをよく知っているので飛び跳ね注意で慎重に扱う。といっても、そもそもではねるほど乱暴に扱わないものなんだけれどもね。


エッチング完了。
おお、トラウマになっていた割りにはあっさりと成功。
必要なラインが溶けたりもしていないしかなり良い感じだ。
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「キャラ絵を載せよう」
さて、ここで遊び心が湧いてくるわけですな。
普通にプリントパターンを印刷するだけでなく、ロゴとかキャラ絵とかをプリント基板に描いてオリジナリティを出そうじゃありませんか。
萌え絵基板とかみんな口にするものの実際にはそんなに作られていないようだし。

さて、印刷するための絵を用意しないとな。


コメを噛めのマスコットキャラクター「らいすちゃん」です。とか言ってみるテスト。
いつかはやると思ってたでしょ?(とか
サンバイザーは「は〜いステップジュン」のオマージュか。

OHP シートに普通に印刷。


左右逆なのはデッサンチェックのためじゃないよ。


できた。特に問題もなく。
OHP シートに直に印刷しているので結構細い線とかも出せる。

ただこのままだと基板パターンとそれぞれ別々になってしまうのです。
どうやって基板パターンと一緒に 1枚の基板に焼き込むかというと 2つの方法がありまする。

1) OHP シートを別々に作成して、切り貼りして感光基板に載せていく
はさみとセロテープをつかってパッチワークしていく単純手法。
絵の綺麗さとしてはコレが一番なので、自分で感光基板を使って作成するのならば最良かもしれないです。

2) ガーバーデータに変換して基板データに埋め込む
プリント基板作成業者に作成を依頼する場合、ガーバーデータで納品することになるので、先のような切り貼りは使えません。なので、何とかして絵を基板データと同じ形式に変換して埋め込む必要があります。
基板パターンと一緒に扱えるので何かと楽だけれども、アパーチャがある程度の太さを必要とするので絵の質はぐぐっと落ちるのが難点。

以下 2) についての解説。
画像をガーバーデータに変換するツールはとめくぎヨロズ製作所さんの「BMPをガーバーにしちゃう君RX」が存在しています。
ガーバーデータに変換って具体的に何をしているかというと、横方向のラインを沢山重ねて塗りつぶし面を作っちゃうわけですな。そういった線の塊に変換してくれるツールというわけ。
なので、線の太さや線の密度を上手く調整しないとすだれ状に隙間が空いちゃったり、太すぎて隣接の隙間を埋めちゃったりしちゃいます。原理を理解して適切に運用。


こんな感じになるわけですよ。

その 2で作った基板データ、らいすちゃん付き(PCBEデータ)
psoc_pose.zip

らいすちゃんガーバーデータ(20mmx20mm サイズ)
rice_nega.zip

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「ポジ感光基板への焼き付け」
ポジ感光基板に光焼き付けを行うためにパターンを OHP シートに印刷。うちはページプリンターなので、ページプリンタ用 OHP シートを利用。トナー節約モードは必ず OFF にすること、そうしないとベタが綺麗にでません。


テスト用に一枚。
実験用のテスト用基板というのがあるのでまずはこれに小さく焼き込んで試験。


焼き付けには蛍光灯を使用。絵描きの家には一台はある(?)トレス用ライトボックスにぺたっと乗せて待つこと 20分。
初めての焼き付け……、見事に失敗。
原因は露光不足。
わかったことが二つ。
(1) 露光が足りないと表面しか溶けない
(2) 長いこと現像液につけすぎると露光していない部分も全部剥がれる
注意注意。

反省を生かして 2回目は 45分ほど露光。
現像液も浸けすぎず適度なところで。表面に薄く残っているのは水で洗い流しながら指でこすって落とすのが良い。


バッチリだ!
0.1mm 線もくっきり残っているよー。

現像液の廃液はアルカリ性なので食用酢(スーパーで一本100円)にて中和。
基板表面に付いていた感光剤が凝固するので、コーヒーフィルターとかで適当に濾過して破棄。液体そのものは中和済みなので下水へGo。
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長いこと電子工作から離れていた理由として、ソフトウェアに比べ苦手意識が強かったからというのはどっかで書いた覚えがある。具体的になにが苦手だったかというと「アナログ回路の設計」と「プリント基板の自作」の二つである。
プリント基板作成は何がめんどいかというと、各種化学薬品の取り扱いとか周辺必要具材(穴開けドリルとか)を集める事にあるのですよ。
かつてラジオ工作少年であった頃、当時小学生だったのだが小学生にとってはこれら色々の作業が壁であったのことよ。特に使用後エッチング溶液の処理手順。セメントってどうやって手に入れるんだよとかそんな感じだったし。
あの頃苦手だった項目も今ならば……。
そんなこんなでプリント基板の作成にチャレンジ。

サンハヤトの「ポジ感光基板キット PK-6」を買い込む。
一通り作成できる具材がそろっているのでスターターキットとしては手頃なのです。(昔買って、そして挫けた)

基板のパターン作成はフリーウェア CAD の PCBE を使う。


こんな感じで。
ネタは姿勢制御センサー(加速度&ジャイロ)の作り直し版。PSoC バージョンなので前と回路が違うあたり注意。

ここからスタートなのです。
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ちょいと古い話題になるけれども、Engadget japanese で紹介されていた「モールス符号腕時計」というのがあった。
東京人を象徴する(?)個性的な腕時計を作り続けているTokyoflash新作だそうだ。
一見馬鹿アイテムだが、音声だけで時刻を伝える(音声読み上げとは別に)というのはなんかいけているような気もする。
いやいや、今時代は DTMF ですよ。DTMF というのは電話のプッシュホン回線でかけるときの「ぴっぽっぱっ」音。
こいつで時を告げるというのはクールではないか。

てなわけで作成。
単に PSoC モジュールに DTMF エンコーダがあるのでそれを使っただけだけれども。
DTMF を聞き分けられる能力がないという軟弱な人(含む俺)のために、数字で確認できる 7セグメントも追加。


やたー、DTMF時計できたよー。
といっても EvalKit で実験しているので、回路的に特筆すべき事無し。
ああ、確認のために 7セグメントを追加しているあたりがひねりといえばひねりだけれども、確認できればよいやと適当すぎるきらいがあるので省略。
無くても動くし。

— 音声サンプル(mp3)
このサンプルは「01:44.25」を示している。

dtmf_clock_04.zip
PSoC Disigner のソースや設計を含んだ全プロジェクト

外部からシリアル通信かなんかで時刻設定ができれば実用的(?)になるのだけれども、現在はそこまで作っていないのでプログラムに初期値を書き込んでおいて起動時にそれを設定という形になる。
まあ、ネタなんでそこまでは求めないでということで。

今回は一発ネタなんでサブマリンで開発していたけれども、実はここにたどり着くまでに PSoC 工作の色々な経験を積んでいたりする。
それらは巻き戻ってちょびちょびと書いていく予定。

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